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レポート

【UFC】メインでナマユナスと対戦するアマンダ・ヒバス「父から『もし伝説になりたいなら、レジェンドを倒さないといけない』と言われた。いまがそのとき」=3.23 ラスベガス

2024/03/23 13:03

父は『柔術がしたいなら最初に柔道をしなくてはだめだ』と

──メインイベンターならではのことですね。ところで、今回の試合はあなたの組み技もさることながら、そこに至るスタンドが大きなキーになると思います。前戦のピニェーロ戦でのスピニングヒールキックでのKOは、伏線があったように感じます。最後のアゴに決めた後ろ廻し蹴りでピニェーロはガードを下げに行ってました。

「その通りで、あの少し前に私がボディにスピニングヒールキックを入れて、ピニェーロは腹を効かされた。だから、もう一度スピニングしたときに彼女はボディをガードして、軌道が違うハイキックをもらったとわけ」

──空手かムエタイの経験もあるのですか。

「ほとんど無いの! ただ父はもともとムエタイをやっていてそこから柔道や柔術を始めた。私は柔術で格闘技の人生をスタートさせたんだけど、小さい頃からムエタイも少し触れたけど、あまり好きではなかったの。父がムエタイの対戦相手に男の子を用意したんだけど、相手が私を攻撃してきたときに痛いからすごく腹が立って、ヘリコプターみたいに手を広げてパンチを出すみたいな技をした(笑)皆、『何をやってるの!』ってなって、それで柔術だけになったんだけど、柔術もやっぱりハードだったから一回、辞めてしまったの。普通の女の子に一度なりたいからってダンスを始めた。

 でも、友達が格闘技であちこち行って試合をしているのを見て、何か物足りない感じがしていた。だからやっぱり父に柔術に戻りたいと言ったの。でも彼は、『柔術がしたいなら最初に柔道をしなくてはだめだ』と言った。『柔術が上達するから』って。そのときは柔道は好きじゃなくて、“柔道は投げるだけじゃん!”って思っていたの。それで柔道を始めたんだけど、立ちから試合をすることは私にとって大きな意味があった。それから14年間別の都市に住んでいてたくさんの試合をしたし、お金も稼ぐようになった。

 19歳位の頃かな、柔道はとても上手くなったと思うんだけど、怪我が多くて。それで母や父にもう怪我は嫌だし家に帰りたいと言って実家に戻ったの。もう何のスポーツもやりたくなかった。両親もそれを許してくれた。でもある時、また友達から影響を受けるんだけど。MMAのアマチュア選手の友人が、『MMAの試合を見に来れば?』って誘って、そこから心に火が付いたね。そこにはミノタウロ(アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ)も来てくれて、彼らも『なぜ戦わないのか?』って私に聞いた。だからすぐに了承したよ。父は驚いていたけどね(笑)。それからラスベガスで開催されるMMAのアマチュア大会に出場して勝ったりして、そこからは“MMAにプロポーズ”して一緒に過ごしている感じ」

──いまはMMAと相思相愛のように感じます。あなたは、MMAで基本オーソドックス構えですが、スイッチしても戦います。柔道のときは利き手を前に出していたのでしょうか。

「柔道ではオーソドックス構えで戦っていたの。でもヒザを負傷してから変えた。先生からは打ち込みはベースでするべきだって言われながらも、試合では逆で構えてやって見せつけたりしてたから皆に『クレイジーだ』と言われたよ。MMAではオーソドックススタンスだけど、ケイトリン・チュケイギアンとの試合で上腕二頭筋を痛めてしまって。でも試合を諦めることをしたくなかったから、戦いに適応しなくてはいけなかった。だって想像してみて、ランキングに入っていない私がフライ級の1位の相手と戦う機会をもらえたんだから。父に、『腕1本だろうが足1本だろうが戦うべきだ』って話して、そこから今のスイッチスタンスの戦い方が生まれたの」

──あなたのチュケイギアン戦、そしてメイシー・バーバー戦も、そういった覚悟が感じられる試合でした。今回のローズ・ナマユナスはどんな試合になるでしょうか。

「ただの心ではなく、よい心の部分も見せたいし賢い選手であることも見せたい。私はローズ・ナマユナスのファンだし、彼女は賢いファイターだと思う。そして私はもうちょっとコーチの言っていることを聞く必要があるわね(笑)。私の場合、時々自分の心に従って動いてしまうときがあるから。彼らの言うことに耳を傾けて、この試合が私のものだって証明したい」

──日本からも試合を楽しみにしています。そしていつか待望の来日を。

「フゥ~。本当に行きたい! ミノタウロとも話していたんだけど、2年前くらいに彼がUFCのドキュメンタリーのために日本を訪れていたんだけど、『連れてって!』って何度も言っていたの。それでxxxxxxxxxxxx!(興奮しすぎて何を言っているか不明に)」

──後半はよく聞き取れませんでしたが、来日への熱い思いだけは伝わってきました(笑)。最後に日本のファンにメッセージを。

「日本の皆さん、いつも応援のメッセージをありがとう。私は皆さんの文化を本当にリスペクトしています。先生から日本のあらゆることを学んだからこそ、自分もそれを身に着けたいと思ったんだ。あなたたちがあなたたちらしくいてくれてありがとう。良い模範を示してくれたから今私はそれらを心に持つことができています。週末の私の試合も、日本からぜひU-NEXTで見てください!」

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