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【RIZIN】サトシが中村K太郎に右ハイでダウン奪いTKO勝ち、フェザー級転向の武田光司が萩原京平をドミネート、井上直樹が佐藤将光に判定勝ち、RENAがシン・ユリに勝利、柴田MONKEYがアーセンにヒザ十字極める、金太郎が4連敗から再起、久保が元ONE高橋に競り勝つ、ブアカーオが木村ミノルをKO!

2024/03/23 12:03
RIZIN LANDMARK 92024年3月23日(土)兵庫・神戸ワールド記念ホール※試合後インタビュー集 ▼第12試合 RIZINライト級(71.0kg)5分3R〇ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)=70.85kg[1R 1分43秒 TKO] ※右ハイ→左右ラッシュ×中村K太郎(UNITED GYM TOKYO)=70.8kg  ボンサイ柔術のサトシは、2023年7月のパトリッキー・ピットブル戦以来、約8カ月ぶりの復帰戦。前戦『超RIZIN.2』では、AJ・マッキーの欠場を受けて、試合1週間前オファーでパトリッキーと73kgで対戦も、1Rに右第五中手骨を骨折。3Rにパトリッキーの右カーフキックからのパウンドでTKO負けした。治療を経て、今回が再起戦となる。34歳。  対する“裸絞め十段”中村は、元UFCで元DEEP&SRCウェルター級王者。今回はライト級に落として、2023年4月のストラッサー起一戦(ウェルター級)のTKO勝ち以来、11カ月ぶりの試合に臨む。中村は、UFCで11試合を戦い、2度目の参戦時は4勝4敗と五分の戦績でRIZINに参戦。2019年10月のRIZIN初戦でサトシの実兄マルコス・ヨシオ・ソウザに1R TKO勝ちしており、ボンサイ柔術兄弟に連勝なるか。39歳。  1R、サウスポー構えのK太郎に対し、サトシはオーソドックス構え。K太郎の左前蹴りをかわしたサトシは、喧嘩四つで前手を触ってから右ハイ。その威力にK太郎がのけぞる形に。  さらに右ローを当てたサトシ。詰めるK太郎の左ストレートにワンツーを突く。続く右ミドルもガード上ながら鈍い音を立てて当てたサトシは、ワンツーでK太郎を下がらせると、右インローでK太郎の右足を流させる。続く頭を下げたワンツーはかわしたK太郎だが、圧力をかけるサトシは、右手を伸ばしてからの右ハイ! サトシのハイキックに、K太郎はローを払う右手を下に、左手はそのハイの軌道に頭に持って行こうとするが、間に合わず被弾しダウン!  右足にしがみつくK太郎をサトシはパウンド、鉄槌。潜ろうとするK太郎をヒジで剥がして立ち上がるとサッカーキックを連打、立ち上がった中村を冷静に金網に詰めて右を上下からさらに左右連打でレフェリーが間に入った。  最初にマルキーニョスとハグをかわし、鈴木博昭、クレベル、そして妻のユリさんと抱擁をかわしたサトシは、K太郎に挨拶。  試合後にマイクを持つと、「3つだけ。お兄ちゃん、いつも子供の頃からありがとう。忘れないでよ、愛しているよ」と、中村に敗れている兄のマルキーニョスに感謝の言葉を述べると、「私、いつも子供に教えるのは、愛が大事」と語り、指輪を手に妻のユリさんに「堀口もやっているから」と「結婚してください」とあらためて指輪を渡してプロポーズ。キスをかわした。サトシによれば「子供がいたからこれまでは紙(婚姻届)だけだった」とのことで、指輪を渡したかったのだという。  そして最後に「RIZIN、今年もっと頑張ります。ほんとうにタイトルマッチ、防衛戦をやりたい」とライト級王座防衛戦を行うことを語った。 [nextpage] ▼第11試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R〇武田光司(BRAVE)=65.95kg[判定3-0]×萩原京平(SMOKER GYM)=66.0kg レフェリー:福田正人ジャッジ:松宮智生 赤・武田[D0-0 A0-0 G20-0 /青・▲20]橋本 貴赤・武田[D0-0 A0-0 G20-0 /青・▲20]石川喬也 赤・武田[D0-0 A0-0 G20-0 /青・▲20] ※1R、青・萩原、相手選手へのローブローの反則行為に対し、イエローカード(減点20)  ライト級からフェザー級転向初戦となる武田は、ガジ・ラバダノフ、ルイス・グスタボ、トフィック・ムサエフという強豪相手に3連敗。アゼルバイジャン大会後に、フェザー級転向を表明し、萩原を相手に指名していた。  対する萩原は、2023年4月にカイル・アグォンを破り3連敗から脱出したものの、9月に元フェザー級王者の牛久絢太郎に判定負け。再起を懸けて、大晦日決戦に向かうフアン・アーチュレッタと米国で合宿も行っている。今回はアーチュレッタがセコンドについた。  1R、先に中央を取るのは萩原。サウスポー構えの武田は距離を取って左右にステップ。左の飛び込みを見せるが、萩原はかわす。  右前手のフェイントを見せる武田。萩原は圧力をかけて右ストレートを狙うと、武田は距離でかわしてサークリング。  右の後ろ蹴りは萩原。武田は左右で詰めて右で差すとクラッチ。武田は左ヒザ。そこに金網背にした萩原は右ヒザ。ローブローとなり、悶絶して倒れる武田。中断。  インターバルから立ち上がる武田は自らを鼓舞するように両手を合わせて叩いて続行。萩原にイエローカード(20パーセント減点)が出させる。  組み直して左で差して脇を潜る武田に、正対した萩原。再びスタンドバックにつく武田だが、萩原は崩されずゴング。  2R、ヒザ蹴りをボディに突く萩原に、詰めて四つからクラッチする武田だがブレーク。なおも詰めてシングルレッグに入る武田。  右で差して左でパンチも、離れる萩原。右ストレートを当てるが、すぐにダブルレッグテイクダウンは武田! すぐに立つ萩原にスタンドバックにつく武田。送り手をコントロールする武田に萩原は手首を抜いて正対を狙うが、スタンドバックから崩してコントロールを続ける武田。片ヒザ立ちの萩原にバックからヒザ。そして離れ際に右ハイを打ち込みゴング。  3R、詰めて右で差す武田に、小手に巻く萩原だが、それを潜って早々にスタンドバックにつく武田。クラッチをし続けて、萩原を崩すと、背後からヒザをボディ、顔面に突く。バックに両足はかけない武田は、スタンドバックからコントロールしてリフトして引きずり込む武田。正対狙う萩原にバックからリアネイキドチョークを狙う武田。立ち上がる萩原に武田が押し込みブレーク。  スタンド。すぐに詰めてシングルレッグの武田に払い腰を合わせて投げる萩原だが、前転させされながらも際でがぶりの武田がまたもコントロール。クラッチする武田は最後まで萩原をコントロールして判定3-0で勝利した。  試合後、武田は「応援ありがとうございました。今日もクソみたいな試合をしてすみません。今日は、チンコが痛いな……」と語り、セコンドの宮田和幸、中村倫也、中村京一郎と記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第10試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R〇井上直樹(キルクリフFC)=60.9kg[判定3-0]×佐藤将光(坂口道場一族/FightBase都立大)=61.0kg レフェリー:豊永 稔ジャッジ:松宮智生 赤・井上[D0-0 A0-0 G20-0]橋本 貴赤・井上[D0-0 A0-0 G20-0]石川喬也 赤・井上[D0-0 A0-0 G20-0]  RIZINバンタム級(5分3R)で戦う井上直樹と佐藤将光の試合は、同級の次期挑戦者決定戦的な意味合いを持つ試合。  井上は2023年5月、フアン・アーチュレッタに判定で敗れたものの、MMAの全局面で渡り合い好勝負を展開。  対する佐藤は、修斗王者、ONE参戦を経て2023年10月にRIZINに初参戦すると、太田忍に判定勝利している。  1R、ともにオーソドックス構え。先に詰める井上。佐藤は左右にステップし、ともに右カーフも空ぶり。右ストレートで飛び込む佐藤。圧力をかけていく井上は半身気味にワンツー、佐藤は正面立ちで左の蹴り。さらに左右にステップを踏んでゆさぶりをかける。  押し戻す井上は右をかすめる。佐藤の右カーフはまだ遠い。井上は左ボディ、右三日月蹴り、さらに右ストレート! 頭をずらす佐藤だが、レベルチェンジの組みはフェイント。右ミドルハイをガード上に突き。的を絞らせず頭を振る佐藤。前に出て左の蹴りは空振りの佐藤。井上はヒザを突く。  2R、佐藤から詰めるとマットに手を着いてのかかと蹴りをみせるが、スピーディにそこに詰める井上は右カーフ。しかし追う佐藤は両差しから、左足をかけるが、たすきにはならずネルソンに。脇を潜る形の井上は一気に正対して浴びせ倒して上に。ここは佐藤もすぐに立つ。  佐藤の詰めに細かくバックステップする井上。逆に圧力をかけて、出入り。右ストレート。佐藤はワンツーえ詰めて右の蹴りに繋ぐがかわす井上。左インロー。しかし追う佐藤が左奥足ロー。飛び込みに右ヒザを突くが、そこを佐藤が詰めてゴング。  3R、中央に出て井上に、押し戻す佐藤は右前蹴り。左ミドル。これをさばく井上のワンツーは佐藤もかわす。右ハイの井上。ブロックする佐藤は捕まえに右を振るが、そこに井上はワンツー。  左ボディブローで走る佐藤。左フックを突く井上。頭を振って入る佐藤にカウンターのダブルレッグテイクダウン! そこに下からストレートアームバーを狙う佐藤だが極めさせない井上。絶妙な押さえ込みに、佐藤はハーフから二重がらみ。井上は肩固めも狙いつつ脇腹にパンチ。左手を側頭部にあてて肩固めを防ぐ佐藤は、極まっていないと手を振る。  ゴング。井上をハグした佐藤は井上の手を挙げる。判定は3-0でスピーディーな打撃、2Rの組み際で上に。さらに最終回にテイクダウンも決めた井上が3-0で勝利。  試合後、井上は「自分の技術を活かした試合をしたかったですけど、佐藤選手は技術があって難しかったです」と語ると、「今回、勝ったんで、誰か僕にいい相手をしてくれる人、誰か分かりますか? もし、判定という結果ではありますが、いいんじゃないですか、チャンピオンシップ、榊原社長。そして皆さんの声もあると実現すると思うので、宜しくお願い致します!」と、バンタム級王者の朝倉海との対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第9試合 RIZINスーパーアトム級(49.0kg)5分3R〇RENA(SHOOTBOXING/シーザージム)48.85kg[判定3-0]×シン・ユリ(team GENIUS)=48.60kg レフェリー:福田正人ジャッジ:松宮智生 赤・RENA[D0-0 A30-0 G20-0]橋本 貴赤・RENA[D0-0 A30-0 G20-0]石川喬也 赤・RENA[D0-0 A30-0 G20-0]  シュートボクシング世界女子フライ級王者のRENAは、2015年大晦日のRIZINでプロMMAデビュー。怒涛の6連勝をマークも、浅倉カンナに2度敗れ、2019年6月のBellator初参戦でリンジー・ヴァンザントに一本負け。以降、ヴァンザントとの再戦含め4連勝したが2021年大晦日にパク・シウに判定負け。2022年7月にはアナスタシア・スヴェッキスカに判定勝ちでスーパーアトム級(49kg)トーナメント準決勝に進出したが、左眼窩内側壁を骨折し、以降のGPを無念の欠場となった。2023年4月に約10カ月ぶりの復帰戦をストロー級(52.2kg)転向も見据えて51kgでクレア・ロペスと戦ったが、膝十字に敗れている。MMA戦績は13勝6敗。  対するユリは、軍人になるために武術やキックボクシングを始めたという経歴を持ち、格闘技が好きになったため2015年からアマチュア大会に出場。2017年3月、ROAD FCにて原田志保戦でプロデビュー。同年12月には初来日し、GRACHANで沙弥子と対戦して判定負けしている。2018年1月の2度目の来日ではERIKAにパウンドでTKO勝ち。3連勝で2019年12月に日本でもお馴染みのパク・ジョンウンとROAD FCアトム級王座決定戦を行ったがTKO負け。コロナ禍を経て、2021年9月の再戦ではジョンウンを攻略し、リベンジ&王座戴冠を果たした(現在は返上)。  1R、ともにオーソドックス構え。RANAはジャブ&右ロー。そこにユリは右ストレートを狙う。長いジャブを突くユリに右カーフをこつこつ当てるRANA。左の前蹴りを狙う。  右カーフをチェックするユリ。しかしRENAはさらに右カーフ。左インロー、左ボディも。ユリは左ジャブ。詰めて首相撲を狙うユリは右ヒジ! RENAも左ヒジを返すが、RENAは左目周辺から出血。ユリの詰めに左ヒザ! 前傾になるユリはレベルチェンジから左右で前に出ると、RENAは右カウンターを打つ。  2R、止血剤で血が止まるRENA。右前蹴りを当てるユリ。しかし前手が相手に向けられ「注意」。左のユリに右クロスのRENA。さらに三日月蹴り。首相撲ヒザの詰めはユリ。ヒジも振る。離れるRENAは左三日月蹴り。  左ジャブを突くユリ。さらに右ストレート。その入りに左を当てるRENAだが、圧力をかけて右を突くユリ。突き放し左三日月を蹴るRENA。しかし、ワンツーからダブルレッグ&小外がけテイクダウンは、ユリ! ハーフからヒジ。RENAは下からキムラロックを狙うが、ユリは効いていないと手を振りアピールし、ゴング。  3R、左右で詰めて右で差して押し込むユリ。右に回り離れるRENAに詰めるユリ。そこに右クロスはRENA! しかしユリはシングルレッグへ。  そこをがぶり、ヒザを突くRENA。さらにギロチンチョークを狙うが、首を抜き右で差して押し込むユリにヒザを突くRENA。ワンツーの連打から首相撲ヒザのユリは、シングルレッグも、それをまたいで潰したRENAはユリを固定して鉄槌! ヒジ! 動けないユリは被弾。  抜けてシングルレッグからレッスルアップしたユリは、小外がけテイクダウンで上に。そこにRENAはギロチンチョークを合わせるも、ユリはサイドに出てマウントでパウンドを打つが、すぐにゴング。  判定は3-0で、ユリのヒジに苦しみながらも、左右の前蹴り、テイクダウンの際で打撃を当てたRENAが勝利。「シン・ユリ選手、すごく強くて倒し切れないかったですが、すごく楽しい時間でした。地元の関西で戦えて、お母さん、昨日誕生日でおめでとう。産んでくれてありがとう。不甲斐ない試合でしたが、最後1、2、3、シュートでお願いします。苦しい試合でしたが、また強くなって戻ってきます!」と語った。 [nextpage] 【試合中止】 ▼第8試合 RIZINウェルター級(77.0kg)5分3R―イゴール・タナベ(セラヴィー)=80.25kg(※3.25kg超過)試合中止―ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)=76.8kg  対戦相手の体重超過で試合中止のストラッサー起一が、大会当日の試合間にケージに登場。 「ええ加減にせい、ごるぁ!」と怒りのマイクも「俺はお前を許す」とも語り、7月28日の『超RIZIN.3』さいたまスーパーアリーナ大会での対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第7試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R〇柴田“MONKEY”有哉(Team KIZUNA)=56.65kg[1R 1分45秒 ヒザ十字]×山本アーセン(KRAZY BEE/SPIKE22)=56.7kg  アーセンは、母が山本美憂で叔父が山本“KID”徳郁というサラブレッドで、2013年世界カデット選手権レスリング・グレコローマン69kg級優勝。MMAは4勝6敗。2023年5月に約3年ぶりに復帰し、伊藤裕樹に判定勝ち後、9月の前戦で福田龍彌に3R、カットによるドクターストップでTKO負けを喫した。約半年ぶりの再起戦。27歳。  柴田は、元DEEPフライ級コンテンダー。MMA18勝7敗で、2022年4月に地元・大阪で1年10カ月ぶりに復帰。渋谷カズキを三角絞めで極めたものの、痛めていた右ヒジ靭帯手術のため、DEEPフライ級GPには出場せず。2022年12月に8カ月ぶりの復帰戦で杉山廣平を2R、三角絞めで極めている。地元での1年3カ月ぶりの復帰戦で3連勝なるか。31歳。  1R、サウスポーでしっかり構える山本が前に。オーソの柴田は右のオーバーハンド、左前手を伸ばす。左で飛び込む山本。さらに柴田の右の入りにその場跳びのヒザ蹴りも狙う。  そこで距離が近づき組んだ山本が左のヒザ蹴りを腹に。柴田をケージに詰めると背中を譲った柴田は、ビクトル投げのように半身から前転して山本の左足に深く両足で三角に組んでアンクルホールド狙い。山本を前に振ると、足首を狙われないように山本が足首を伸ばしたところにヒザ十字へ。ヒザが伸び、山本がタップした。  一本勝ちした柴田は、「プロ2連敗したときに道路に跳び込もうと思って……。今日ここでこいう勝ち方をしたのは僕の価値なんで、また僕をここRIZINに連れてきてください。あのとき飛び込んでたら子供に会えなかった。ここに呼んでいいですか」と涙で語り、愛息とともに記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第6試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R〇金太郎(パンクラス大阪稲垣組)=61.0kg[判定3-0]×ダイキ・ライトイヤー(修斗ジム神戸)=60.95kg レフェリー:福田正人ジャッジ:松宮智生 赤・金太郎 [D50-0 A30-0 G20-0 /赤・▲20]橋本 貴赤・金太郎 D50-0 A30-0 G20-0 /赤・▲20]石川喬也 赤・金太郎 [D50-0 A30-0 G20-0 /赤・▲20] ※3R、赤・金太郎が相手選手の顔に指を向ける行為があったため、イエローカード(減点20)  金太郎は、2021年6月のRIZINバンタム級JAPAN GP1回戦で伊藤空也に判定勝ち以降、4連敗中。井上直樹と元谷友貴に判定負け後、堀口恭司に一本負け、2023年4月の前戦では石司晃一にスプリット判定で敗れている。2023年11月に2カ月間の米国ATTでの出稽古を経て、かつて対戦した堀口・元谷とも合流。ホームで連敗脱出なるか。30歳。  地元、修斗ジム神戸所属のダイキ・ライトイヤーは、MMA10勝11敗3分。2019年1月から修斗で山城翔、南出剛、直撃我聞、榎本明を破り4連勝。2021年11月のRIZINでは釜谷真に2R TKO勝ちも、修斗で後藤丈治に判定負け、加藤ケンジに1R KO負けで連敗。2023年9月の前戦では波平コングの左フックでダウンを喫したものの逆転の三角絞めで一本勝ち、再起を遂げている。35歳。  1R、サウスポー構えの金太郎が前手をはたくように圧力をかけていく。ダイキ・ライトイヤーは右インロー。ワンツーで前に出る金太郎を左回りでさばくダイキ・ライトイヤー。右関節蹴りの金太郎は右のかけ蹴りも。かわすダイキ・ライトイヤーに左の蹴り、ボディストレートと腹にためる金太郎。ダイキ・ライトイヤーが左足を上げて前に出てきたところに左ストレート!  ダウンしたダイキ・ライトイヤーにパウンドも寝技を警戒か深追いしない金太郎。  立つダイキ・ライトイヤーに再びダウンを奪う金太郎! ダイキ・ライトイヤーの三角絞め狙いも警戒し、ハーフから左の脇下に頭を入れて肩固めも狙いつつ、頭を抜いてサイドに。ダイキ・ライトイヤーのバギーチョーク狙いも察知する。  2R、サウスポー構えから右前手を伸ばして詰めて左ハイをガード上に打ち込む金太郎。ワンツースリーで詰めるとダブルレッグへ。差し上げたダイキ・ライトイヤーは体を入れ替えるとアイポークかいったん目を気にするダイキ・ライトイヤー。金太郎は右の関節蹴り。ダイキ・ライトイヤーのシングルレッグを切って、圧力をかけて左インロー。ダイキ・ライトイヤーは金網づたいにサークリングする。  3R、前足を触るフェイントから右オーバーハンドを狙うダイキ・ライトイヤー。受け手に回る金太郎。相手の顔に指を向ける行為が2度あり、金太郎にイエローカード(20パーセント減点)。  しかし、金太郎はスタンドで走り込んで左を当ててダウンを奪うと、強いパウンド! ガードを取るダイキ・ライトイヤーの下からの仕掛けを潰して、三角絞めも組ませず、最後は強いパウンドを連打! ゴング。判定は3-0で金太郎が勝利。4連敗からの復活を果たした。 試合後、金太郎は「KOで復活したかったけどちょっと硬くなってしまいました。また米国で練習してきます。大阪で稲垣組は一番強いです」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 ヘビー級(120kg)5分3R〇貴賢神(フリー)=118.05kg[1R 2分58秒 TKO] ※左右ラッシュ×コーディー・ジェラベック(米国)=99.40kg  1R、オーソの貴賢神はワンツー。サウスポー構えのジェラベックは左ミドル、左ストレートのダブルを突く。左前手フックを当てる貴賢神。ダブルレッグで金網に押し込み、シングルレッグも金網背に凌ぐジェラベック。  右で差す貴賢神に右ハイを当てたジェラベックが前に。しかしジェラベックのシングルレッグをいなした貴賢神が、右ストレートを当てると、右ミドル、右ハイ、ワンツーもヒット。ジェラベックの動きが止まりレフェリーが間に入った。  不撓不屈のTシャツを着た貴賢神は、試合後、ケージのなかでマイクを持つと「連敗していたときに応援してくださった皆さん、ありがとうございました。今年はどんどん経験を積んで、もっと最高のヘビー級ファイターになれるように頑張ります」と初白星のコメント。  セコンドの高阪剛らと笑顔の記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第4試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R〇久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)=65.90kg[判定2-1]×高橋遼伍(KRAZY BEE)=65.85kg レフェリー:長瀬達郎ジャッジ:松宮智生 赤・久保[D0-0 A0-0 G20-0]豊永 稔赤・久保[D0-0 A30-0 G20-0]石川喬也 青・高橋[D0-0 A0-30 G20-0]  元修斗元環太平洋フェザー級王者の高橋は、ONE Championshipで2020年11月にユン・チャンミンに2R TKO勝ちでONE戦績を2勝1敗とするも、その後タン・カイにTKO負け。アミール・カーンとオ・ホテクにもスプリット判定で敗れ3連敗。日本に戦場を移したクリスマスのPANCRASEでは、キム・サンウォン戦で出血。負傷判定ドローから、試合後にサンウォンのTKO勝ちに裁定が変更されている。35歳、地元で復活なるか。  久保は、初代K-1 WORLD GPウェルター級王者で、GLORYフェザー級2013世界王者。プロMMA3勝1敗で、2021年9月のRIZINで太田忍に判定負け後、シバター戦の騒動を経て、2022年11月に奥田啓介に1R TKO勝ち。2023年6月に木下カラテにスプリット判定勝ち。大晦日にMMAデビュー戦の安保瑠輝也を1R リアネイキドチョークで極めてMMA3連勝をマークしている。36歳。  1R、サウスポー構えの久保。高橋はオーソドックス構え。先に右ミドルは久保。高橋の左カーフは久保がかわす。インローの高橋。高橋の右の蹴りを掴んで左を入れる久保。しかし、高橋は左ローから右ストレートから左を当てて久保を下がらせる。  右インローで久保の足を流す高橋。さらに組みを狙いながら右を当てる。前手の突いて右を狙う高橋に、久保も右を突いて左を当てる。  右カーフを狙う高橋。久保は右ジャブ、左三日月蹴り。しかし金網に詰めてダブルレッグテイクダウンは高橋。左でオーバーフックする久保に、拍子木で体を離した高橋は右の蹴りを下の久保の足に蹴る。  2R、高橋の右の蹴りを掴んで右を突く久保。左の前蹴りも腹に。高橋はインロー。アップライトの久保はそれを外受けすると、久保も“痛めただろう?”とばかりに笑う。ワンツーの左を刺す久保に高橋は右ついて組みもそれをヒザを突いて突き放す久保。  圧力をかけ始めた久保。高橋との前手争いから左の蹴りを腹に突く。高橋は右の蹴りが減る。間合いを巧みに作り左の蹴りを上下に突く久保! 腹、カーフ、左ハイと散らせる。右を振る高橋にカウンターのヒザを突き刺す。  3R、左前手を突く高橋に、プッシュして突き放す久保。右前手争いのなかで左ミドル。  しかし右オーバーハンドの高橋! 久保はその入りに右ジャブ、首相撲ヒザ。高橋は組んでのクリンチボクシングも、ヒザを巧みに突く久保は高橋を突き放す。高橋の左前手をかわし右前手を狙う久保。高橋の組みを顔を押してフレームを作ってヒザで迎撃する。「前出るぞ」のセコンドの声に、圧力をかける久保。そこで組んだ高橋はスタンドバックから崩しに。しかし倒れず背後に右ヒジを突く久保。ゴング。判定は2-1に割れ、久保が勝利。セコンドの上田貴央と熱いハグをかわした。 [nextpage] ▼第3試合 RIZIN KICKルール(74kg契約)3分3R〇ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)=73,85kg[2R 1分10秒 KO]※右ストレート×木村“フィリップ”ミノル(Battle-Box)=73.70kg  ブアカーオは2004年7月からK-1 WORLD MAXに参戦し、トーナメント決勝で魔裟斗を破って初出場初優勝。2006年6月には決勝でアンディ・サワーを破り、MAX史上初の2度目の優勝を飾った。2010年11月にはシュートボクシングの世界トーナメント『S-cup』にも出場し、優勝している。  K-1の活動休止後も世界中で活躍し、高い勝率を誇った。コロナ禍のためリングから離れていた時期もあったが、2022年7月に約3年ぶりに復帰。2022年8月には三浦孝太とエキシビションマッチを行い、続く9月には素手ボクシングの『BFKC』に初出場して110秒でKO勝ち。10月にも佐藤嘉洋とエキシビションマッチを行った。2013年10月にはRIZINで実に10年ぶりとなる日本で試合を行い、安保瑠輝也に押し気味のドロー。その後もRWSやBFKCで試合をして負けていない。   木村は、2020年3月の「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」を3試合連続KOで制し、K-1王者に。2021年12月の初防衛戦で和島大海に敗れて王座を失い、ボクシング転向を表明していたが、2022年12月の『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』で電撃復帰。矢地祐介を1RでKOして強烈なインパクトを残した。2023年3月『KNOCK OUT』でのクンタップ戦は1Rわずか32秒でKO勝ち、6月24日のRIZINではロクク・ダリも1RでKO。  しかし、試合後のドーピング検査で陽性反応が出たことが9月の記者会見で発表され、矢地戦、クンタップ戦、ダリ戦はいずれも無効試合に。RIZINでは罰金の上「半年間出場停止」処分となり、RIZIN復帰の場合はドーピングの陰性証明が必要となるとされた。大晦日には安保との試合が一度は組まれたが、ドーピング検査の結果は陽性で中止となっていた。今回は2月7日に3度目の検査、その結果が「陰性」だったことが榊原CEOより説明された。  試合はワンキャッチワンアタックありのRIZINキックルール。ムエタイのブアカーオにとってそれがどう影響するか。リングサイドには木村との対戦を望む安保瑠輝也や、平本蓮が見つめる。  1R、木村は早速ボディを交えた左右フックを回転させる。大きな音に場内からどよめきが起こる。身体を丸めて耐えるブアカーオは前蹴り、左ミドル、左ローで反撃。右ロー、左インローで一瞬ひるむ木村だが、左フックで突っ込むと左右ボディと左フック。するとブアカーオはボディへのヒザを連発。木村は左ボディで反撃するが、ボディへの前蹴り、右ローで動きが止まる。それでも飛び込んでの左フックは強烈。ブアカーオは前蹴りで突き放し、右ローを蹴る。短期決戦に出た木村だが、ブアカーオが凌いだ初回に。木村の消耗はいかに。  2Rはステップを使い、ジャブを突く木村にブアカーオは右ロー。強烈な左右フックを放つ木村だが、ブアカーオはアームブロック。ブアカーオの圧力に下がり始めた木村。ブアカーオの左ボディからアゴへのヒザ蹴りでガクッと腰が落ちる木村。ブアカーオはダウンだと思ったか、攻撃を止めるが試合は続行。ケージを背にした木村に前蹴りのフェイントを入れてワンツーを叩き込み、ブアカーオがKO勝ち。ケージに登って大歓声に応えた。  木村と抱き合って健闘を称えあったブアカーオは「はい。おはようございます」と日本語で挨拶。「皆さんの記憶に残る試合が出来たと思います。私はまだ強いです」とマイクアピール。  すると安保がケージの中に入り、「おい木村、薬使って勝てないとはどういうことや。ブアカーオ選手、もう1回戦いませんか。前回ドローなのでお願いします」と再戦を申し込むと、ブアカーオは「はい」と答えて再戦をOKした。大晦日にMMAで久保優太に一本負け後、練習中に怪我をしていた安保だが、復帰戦は立ち技になるのか? [nextpage] ▼第2試合 キックボクシングルール 70kg 3分3R〇憂也(魁塾)=69.95kg[2R 2分55秒 KO]※左アッパー×蛇鬼将矢(テツジム)=69.95kg  憂也は2010年にK-1甲子園で準優勝、同年にDEEP☆KICKでプロデビューを果たすと、様々なリングで活躍。2013年12月には第2代DEEP☆KICK-65kg王者となった。RIZINには2度出場して、全て1RでKO勝利。右ストレートに破壊力を持ち、3試合連続で初回KO勝ちを収めて臨んだ2020年12月の『RISE』では緑川からダウンを奪って延長戦で勝利を奪う番狂わせを起こした。2022年12月にはT-98をKOして5連勝。タイトル挑戦間近と見られていたが、2023年3月にモトヤスックに延長戦で敗れた。7月に翔真、12月にはフランクちゃんを破り連勝中。戦績は32勝(15KO)14敗3分。  蛇鬼は地下格闘技出身で、2020年10月にNKBウェルター級王座を戴冠。2021年11月にRISE初参戦を果たし、現RISEウェルター級王者の中野椋太に2R KO負けを喫したが、2022年3月に行われた『RIZIN.34』ではこうたとダウン応酬の末にKO勝利を挙げた。2023年9月には皇治がプロデュースする『NARIAGARI』に出場して3分1Rで豊樹に判定負けした。11月の『BreakingDown 10』に初参戦すると「プロ格闘家vs.BreakingDown」の対抗戦で“Mr.BreakingDown”の異名を持つ川島悠汰をキックルールでKO。2024年2月の『BreakingDown 11』にも連続参戦し、レギュラーメンバーである外枦保尋斗に判定勝ちで2連勝をあげた。  1R、憂也がまず前蹴り、前に出てくる蛇鬼に右ストレート、左フック、ヒザを連続ヒットさせる。蛇鬼が入ってくるところに右ローも合わせる。ケージを背にした蛇鬼にワンツー・スリー、蛇鬼も右フックを思い切り振る。蛇鬼は“打ってこい”と自分の顎を叩くが、憂也は右カーフを蹴る。圧をかける憂也が左ボディ、右カーフ、左フック、右ストレート。蛇鬼ノーガードになって余裕を見せるが、憂也のワンツーにケージ摩で吹っ飛ぶ。さらに前へ出てくる蛇鬼に右ストレート、左フックを連続ヒットさせ、ラウンド終了間際に左三日月からの右クロスでダウンを奪う。  2R、憂也は右カーフ、右クロス。蛇鬼は憂也の蹴り足をつかんでフックを放つが憂也はバランスを失いながらもかわす。憂也のワンツーに蛇鬼が打ち返そうとすると憂也はカウンターのテンカオ。そして右フックでグラつかせると左フックでダウンを奪う。蛇鬼のバックハンドブローは空を切り、憂也はパンチで詰めていくが蛇鬼も執念で立ち続ける。憂也の左右フック、右ストレートで身体が大きく揺らぐ蛇鬼。アゴへのヒザで一方的になり、右ストレート、左アッパーで蛇鬼が倒れる寸前にレフェリーがストップ。  憂也はマイクを持つと「2年ぶりのRIZIN、そして初めてのケージ、めっちゃ楽しかったです。ここは差を見せつけてKOして勝つと決めていたのでマイクで何をしゃべるか考えていて、木村ミノル戦の復帰戦をアピールしようと思っていたんですけれど、次やる木村選手とブアカーオ選手の勝者とよければやらせてください。絶対におもろい試合になるので。僕、RIZINのキックを盛り上げていきたいので注目してください」とアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 フライ級(57.0kg)→61kg契約 5分3R〇中村優作(TEAM FAUST)=56.95kg[判定3-0]×アルマン・アシモフ(カザフスタン)=59.40kg(※2.4kg体重超過→減点50%) レフェリー:豊永 稔ジャッジ:松宮智生 赤・中村[D0-0 A0-0 G20-0 /青・▲50]橋本 貴赤・中村[D0-0 A0-0 G20-0 /青・▲50]石川喬也 赤・中村[D0-0 A0-30 G20-0 /青・▲50]※青・アシモフが規定体重超過によりレッドカード(減点50)を与えた状態で試合開始  中村は3歳から日本拳法を始め、中学の時に全国優勝。2008年からMMAを始め、2010年1月のDEEPでプロデビュー。2016年にはWSOF GCでローレンス・ディグリを破り初代フライ級王者に輝く。RIZINには2018年5月から参戦し、那須川天心とのキックルールでTKO負け。その後はMMAで勝ち負けを繰り返し、一時は泥沼の3連敗を喫したが、2022年11月に征矢貴から判定勝利。2023年4月のメイマン・マメドフ戦では秒殺KO負けも、10月のヒロヤ戦では熱闘の末に判定勝ちした。MMA戦績は18勝10敗1分。  アシモフは14歳からボクシングのトレーニングを始め、キックボクシングや柔術を経験した後にカザフスタンのジェクぺ・ジェクという格闘技に転向。そのジェクペ・ジェクでは何度もチャンピオンに輝いている。アマチュアでは175勝5敗という驚異の戦績を誇り、2014年11月もMMAプロデビュー。2016年5月のAlash Pride FCフライ級GPでは準優勝。M-1 Challengeで2018年2月、暫定王座決定戦で王座戴冠となった。戦績は12勝3敗1分。2022年12月にはボクシングにも挑戦している。  アシモフが体重超過で61kg契約マッチに。アシモフにレッドカード(50%減点)からスタート。  1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるアシモフ。ワンツーの右で飛び込み、かわす中村は一瞬尻もちもすぐに立つ。アシモフの右に右を合わせに行く中村。前に出てきたアシモフにダブルレッグで組みに。  金網に押し込み両差しも膠着でブレーク。アシモフの右に頭を傾けて右を合わせに行く中村。互いに頭には当たらず。ワンツーをかわす中村。右ハイもかわす飛び込みに左回りで右カーフ。右ボディストレートの中村。アシモフの右ハイをかわしてゴング。  2R、金網に詰めるアシモフ。中村の左インロー、右ローに合わせて右ストレート! 頭をずらしている中村だがかすめる。右オーバーハンドのアシモフ。ワンツーで飛び込むアシモフは左で差して組みもともに細かいパンチでブレーク。  左ジャブの刺しあい。ともに大きな右を見せると、アシモフは後ろ蹴りも。かわす中村。圧力をかけるアシモフ。中村は左ロー。アシモフの左右をかわしてサークリング。右の後ろ蹴りを左にかわす。  3R、右カーフの中村。さらにワンツーの右で飛び込むが、かわす中村。右ローの中村。アシモフの右上段の後ろ廻し蹴りをブロックしてバランスを崩したアシモフに、片足をさばいてハーフに。頭を抱えるだけのアシモフにマウントも奪うが、アシモフはケージ際で右足を金網に支点にブリッジで立ち上がり。  すぐに詰める中村が右で差して押し込むがブレーク。左ミドルを当てる中村。ワンツーのアシモフをさばいて組んで離れる中村。ゴング。減点もあったアシモフとの判定は3-0で中村が勝利。ヒロヤ戦に続く、初のRIZIN2連勝を地元で飾った。 [nextpage] ▼オープニングファイト3 キックボクシングルール 53kg 3分3R×野田 蒼(月心会チーム侍)=53.0kg[2R 1分35秒 KO]※左フック〇上村雄音(BKジム)=52.95kg  野田は幼少期から関西のアマチュア大会で活躍し、高校1年生でK-1アマチュア全日本大会で優勝、K-1甲子園2020 -55kg王者にもなった若きテクニシャン。2021年5月のK-1横浜武道館大会で行われた「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」に参戦し、Krush王者・壬生狼一輝とスプリット判定にもつれ込む激闘を見せた。  2022年3月の再起戦では松谷桐から合計3度のダウンを奪って大差の判定勝ち。2022年7月にはKrushバンタム級タイトルに挑戦もしている。12月のK-1大阪大会では「初代K-1バンタム級王座決定トーナメント」のリザーブファイトでTKO勝ち。直近の試合は2023年10月に鬼山桃太朗にKO負けを喫した。戦績は6勝(1KO)5敗1分。当初は2月の『BreakingDown 11』に出場が決まっていたが、対戦相手の欠場でRIZIN出場となった。  上村は空手出身、DEEP☆KICKの-53kg級3位。DEEP☆KICKのタイトル挑戦経験もある。戦績は5勝2敗1無効試合。  1R、上村はサウスポー。前に出て行く上村の左ストレートをしっかりダッキングでかわす野田。上村が左ストレートからの連打を繰り出し、野田はクリンチ。ケージ際でケージを背にして戦う場面が多い野田は上村の右フックを被弾、野田は左右フックを空振り。前に出て当てていったのは上村だ。  2R、リズムにのる上村はジャブを伸ばし、右フックに変化する。さらにケージへ追い詰めての右ストレート。野田も右ストレートを返すが、すぐに上村が左フック。上村の左ストレートに腰が落ちる野田。さらに連打で畳みかける上村が右フックでダウンを奪う。ケージを背にして右ストレートを打つ野田だが、上村がパンチをまとめて最後は左フックで野田が沈みかけ、レフェリーがストップした。 [nextpage] ▼オープニングファイト2 キックボクシングルール 57.5kg 3分3R〇松山 瞬(TEAM TEPPEN)57.45kg[3R 1分55秒 KO]※右フック×櫻井 芯(team Fist)=57.35kg  両者は2022年3月のDEEP☆KICKで対戦し、櫻井が3RにTKO勝ちしている。松山は2勝(1KO)1敗。櫻井は2勝(1KO)4敗。  1R、サウスポーの松山へ櫻井は右ロー、松山も右ローを返す。前に出る松山が左ストレートをヒットさせ、左インロー。松山が左インローから右フックもローブローで中断。再開後、いきなり左ローを蹴る松山。櫻井も負けじとローを蹴り返す。松山が左フックからの左ミドルで前へ出る。スピードのあるコンビネーションで櫻井を下がらせる松山。  2R、松山はサウスポーのセオリーとは逆に左へ回り込みながらの左ミドル、左インロー。櫻井は蹴りの空振りが目立つ。松山は両手を広げて挑発。櫻井はジャブ、松山が入ってくるところにもジャブでカウンターをとるが、櫻井の左ミドルを受ける。松山の左ミドルが快音を発してラウンド終了。  3R、前に出る櫻井が左フック狙いも松山は顔面前蹴り。左ミドル、左インロー、右ローと蹴りをしっかり当てていく松山だが、ここで松山の左ローに櫻井が右ストレートを合わせて起死回生のダウンを奪う。しかしその直後、櫻井の右ミドルを一瞬キャッチした松山が電光石火の右フック。櫻井は立ち上がれず、松山のKO勝ち。同じ3Rで松山がリベンジを達成し、嬉し涙を流した。 [nextpage] ▼オープニングファイト1 キックボクシングルール 56.5kg 3分3R〇赤平大治(VERTEX)=56.35kg[判定3-0]※29-28×2、30-28×吉岡雄希(テツジム関西)=56.35kg 事前の宣言通り、2Rに左右フックフルスイングで前に出る赤平。両者がもつれて赤平が突き飛ばしたところで雄希が後頭部をマットに強打して試合は一時中断。再開後も赤平が全弾フルスイングでKO狙い、雄希も右ストレート、右アッパーで応戦するが赤平の突進に押される。  3R、赤平のフックをかわしながら右カーフを蹴る雄希だが、赤平の左フックをもらって大きくグラつく。雄希がヒザを蹴ると、赤平も負けじとヒザを叩き込む。雄希が左ハイを蹴れば赤平も右ハイ。赤平の右ストレートで大きくのけ反る雄希。その後もハイキック、ヒザ、左右フックと赤平の猛攻にあうが、立ち続けて反撃する根性を見せる。両者フックを打ち合い、相打ちとなり、もつれて倒れ込む。  両者全力を出し切った熱戦は赤平が判定3-0で勝利。2年連続でRIZINでの勝利を飾った。
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