2024年3月3日(日)東京・GENスポーツパレスにて『KROSS×OVER-EXTRA.5-』が開催された。前半の『Level-G』サブミッションオンリーグラップリングと、MMAのリポートは以下の通り(※後半はキック試合)。
▼第2試合Level-G サブミッションオンリーグラップリング -70.0kg FIGHT 10分1R 〇峯岸零弥(パラエストラ小岩) [判定3-0]×竹内 稔(カルペディエム三田)
竹内は、2023年11月のADCCアジア&オセニア予選66kg級準優勝。2月16日の『Gladiator Challenger Series』の「PROGRESSフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦」で竹本啓哉との対戦も決まっており、2週間連続のプログラップリング出陣となる。
対する峯岸は、8月のJBJJF全日本ノーギ柔術選手権アダルト黒帯ライト級で優勝。“日本最高のアナコンダチョークの使い手”竹内を相手にどんな動きを見せるか。
2023年6月の「Level-Gライト級王座決定トーナメント」では、竹内は1回戦で山田哲也に判定負け。峯岸は寒河江寿泰と平田直樹に判定勝ちも、決勝で須藤拓真に敗れている。勝者は、ライト級王者・須藤への挑戦権を得るか。
高橋“SUBMISSION”雄己Level-Gプロデューサーは、「ガチガチの日本トップグラップラー対決。全試合チョークによる一本勝ちでADCCトライアルの決勝まで辿り着いた(そんな奴、ミカくらいしか見た事なかった)竹内さんが、昨年のライト級トーナメントで強豪を押し退けて決勝進出を果たした峯岸さんに挑みます。緊張感のある一戦。注目です」と期待を寄せている。
開始直後、スタンドから跳び付きフロントチョークを仕掛ける峯岸。シッティングの竹内の首を正座ベースの峯岸が捉え、フロントチョークを仕掛ける展開へ。
試合は、1分経過、首を抱えたまま返そうとする峯岸の動きに合わせて竹内がトップを奪う。即座にクローズドガードに捉える峯岸がクローズドからの仕掛けを続け、竹内がそれを凌ぎながら脱出の機を伺う展開が続く。
試合時間9分経過、審判のブレイクによりスタンドへ。スタンドからイマナリロールのようなエントリーで足へのアプローチをかける峯岸。これを竹内が切った事で峯岸ボトム、竹内トップの展開へ。
クローズ、リバースデラヒーバなどのガードから三角絞めのエントリーでアタックをかける峯岸に対し、竹内は左の脇差しパスで応戦する。竹内が峯岸の脇を差し、ガードの中から腕固めを試みたところで時間切れで試合終了。
判定は、峯岸のクローズドガードからの仕掛けが評価され、3-0で峯岸に軍配が上がった。
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▼第1試合 Level-G サブミッションオンリーグラップリング-81.0kg FIGHT 7分1R〇高本裕和(高本道場)[2分14秒 カーフスライサー]×室谷勇汰(リバーサルジム立川ALPHA)
高本は、IBJJF アジア選手権2023優勝、IBJJFワールドマスター2023優勝。室谷は、Level-Gアマチュアのプロ昇格トライアウトで勝利し、プロマッチへの参戦権を得た、金原正徳推薦選手。
開始直後からハーフガードに引き込む高本。そのままスイープを成功させ、トップからボディロックパスへ。
立ち上がりボディロックからのエスケープを図る室谷をスタンドバックの展開に捉える高本。高本はそのままグラウンドのシングルバックへ。
ツイスターフックからトラックポジションに移行した高本が、カーフスライサーで一本勝ちを収めた。
見事な勝利を挙げた高本はマイクを握ると、今年のワールドマスター出陣と連覇を宣言した。
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▼第7試合 KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R△野沢零羽(ONE ROUND/KROSS×OVER NEW GENERATION CUP MMAバンタム級トーナメント2021優勝) [判定1-0] ※20-18, 19-19×2△小川隼也(フリー/RIZINアマチュアMMA2016バンタム級優勝)
2023年11月の初代バンタム級王座決定戦でハルク大城に敗れ、戴冠ならなかった野沢零羽は再起戦。
DEEP、PANCRASE、HEATにも出場した小川は、2022年5月に徳弘拓馬に1R TKO勝ちしており、連勝なるか。
1R、開始直後に野沢がオーバーハンド気味の右フックで小川をグラつかせると、小川はタックルを仕掛け、野沢が引き込むように下を選択。小川のパウンドに野沢は蹴り上げで対抗するが、若干膠着状態が続きブレイク。
起き上がると激しいパンチ連打から小外刈りでテイクダウンを取るのは小川。野沢は得意のかんぬきからの関節技を下から狙っている。
2R、小川のシングルレッグにフロントチョークを合わせた野沢が引き込み。小川も上からパスガード、回転しながら腕十字を狙う。
立ち上がってからも小川のシングルに合わせて腕十字を仕掛けつつ引き込むのは野沢。小川が細かいパウンドを落とすも、膠着気味で大きなダメージを与えるまでにはいかない。 ディフェンス力が高い両者はこのまま決定打を許さずにそのまま試合終了となり、ドローの判定が下された。
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▼第6試合 KROSS×OVER PRO-MMA WELTERWEIGHT(-77.1kg) FIGHT 5分2R〇Gravedigger(Ground Shield Jiu-Jitsu and MMA)[2R 2分07秒 TKO]×アドバンス成田(KIZUNA BASE GYM)
1R、ステップから成田はタックルを仕掛けるが、Gravediggerはしっかりと受け止めてテイクダウンを許さない。右ストレート、タックルに行くフェイントを混ぜる成田。距離を縮めたGravediggerに右ストレートを合わせてダウンを奪う。
しかしGravediggerはシングルレッグから立ち上がり、両者が一旦離れるとGravediggerは左の蹴りからワンツーを狙う。それに対し成田は右ストレートを被せるように放つ。残り30秒、綺麗な払い腰で成田がテイクダウンを奪う場面も。
2R、タックルで押し込み、引き剥がされてもパンチで前に出る成田がペースを掴み始める。しかし、突発的なスーパーマンパンチでGravediggerが成田からダウンを奪うと、そのままパウンド連打で試合を終わらせた。
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▼第5試合 KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R〇鬼神光司(CAVE)[2R 1分02秒 ヴォンフルーチョーク]×鈴木佑弥(エクシードスポーツジム)
1R、開始直後、鬼神はシングルレッグからダブルレッグに切り替え、テイクダウンに成功。コーナーに押し込んでポジションキープ。鈴木はガードの中から腕を狙うも、ハーフガードのままパウンドで削られる展開。
2R、同じ展開ですぐにテイクダウンを決めた鬼神は、パスガードからサイドポジションを奪い、最後は首を抱えた鈴木をヴォンフルーチョークでフィニッシュした。
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▼第4試合 KROSS×OVER PRO-MMA FEATHERWEIGHT(-65.8kg)FIGHT 5分2R △益田 拓摩(ALLIANCE)[判定1-0] ※20-18, 19-19×2△稲垣 海(皇子山MMA)
1R、サウスポーの益田は左ミドルで距離を探り、オーソドックスの稲垣はローで様子を見ている。距離が縮まると両者共にパンチを被弾する。中盤からは益田の左ストレートが的確に当たり始めるが、タフな稲垣も組み付いて追い打ちを避ける。
2R、圧力をかけながら距離を縮めての左ストレート、コーナーに押し込んで膝を入れるのは益田。稲垣も脇を差して耐える。鼻から出血の稲垣も意地のワンツーを当てに行く。コーナーに詰まると動きがなくブレイクがかかる展開。
両者互角の打撃戦の結果は、決定的な差がなくドローとなった。
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▼第3試合 KROSS×OVER MMA Sクラス BANTAMWEIGHT(-61.2kg) FIGHT 3分2R △杉田 十威(KRAZY BEE越谷)[判定0-0] ※19-19×3△小澤 武輝(NO FACE GYM)