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インタビュー

【K-1】菅原美優、RISEとの対抗戦に「誰が一番心配かって、自分が一番心配ですよ」女王対決は「勝敗予想で、私が勝つって予想する人を見ると“なんで?”って思いますもん」

2024/03/06 14:03
 2024年3月20日(水・祝)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD MAX』にて行われる「K-1vsRISE対抗戦」で、スーパーファイトの女子-45.5kg契約3分3R延長1RでRISE QUEENアトム級(-46kg)王者・宮﨑小雪(TRY HARD GYM)と対戦するK-1女子アトム級(-45kg)王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)のインタビューが主催者を通じて届いた。  菅原は2019年1月にプロデビュー。2020年11月の「女子アトム級王座決定トーナメント」決勝戦で第3代Krush女子アトム級王座に就き3度の防衛に成功。2022年6月の「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」決勝でパヤーフォンに敗れたが、2023年3月のタイトルマッチでの再戦でリベンジし、K-1王座に就いた。7月にディミトラ・アガサゲリドゥ、9月にマリア・ネラ、12月にルシール・デッドマンに勝利して2023年を4戦全勝で終えた。戦績は14勝(1KO)3敗。  今回はRISE王者で11連勝中の宮﨑と女子頂上決戦を行う。 エンタメというよりかは純粋に競い合えるイメージ ――あらためて宮﨑選手の印象を聞かせてください。 「オールマイティに何でもできる印象があって、自分の中では強いよりも上手いという感じが大きいですね。最近は、そこに強さがついてきているイメージです」 ――ここ数試合はKOで勝っていますので、たしかに強さが際立っていますね。 「サウスポーなんでやりにくさはありますけど綺麗に戦ってくるので、接近してガチャガチャ来られるよりも、どちらかというと戦いやすさはあります」 ――攻撃力がありそうです。 「パワーがあるというよりもタイミングで倒しているので、私は上手さだと思っています。宮﨑選手と対戦した選手は“パワーを感じなかった”と言うので、やってみないと分からない部分はあるんですけど、上手さかなと。ここ2試合はボディブローで倒しているんで、基本この技はタイミングを取れる上手さがないとできない。KANAさんのようなパワーでねじ伏せるというよりも、上手さで倒している印象ですね」 ――それは菅原選手にとって、戦いやすいと。 「そっちの方がやっかいではありますけど、まともなディフェンスができて、まともな距離感で戦えれば大丈夫かなと思っています」 ――タイ修行をした成果は? 「タイは2週間くらいいて技術練習ではなく、走り込みをして身体を作った感じです。朝10km走って、午後5km、その前後にジムワークがありました。フィジカルを鍛えるためにロープを振ったり、そういうことは苦手だったんで、逆によくこの体力でここまでやってこれたなと痛感しました。こんなに力がないのに、運動神経だけで戦ってきたんだと、反省しつつ伸びしろも感じましたね」 ――帰国してからは変化を感じたのではないでしょうか。 「戻ってきてからスパーリングをした時に、体力がついたことを実感しました。あとはタイ人の蹴りは力まずにスッと出していましたので、それを意識して出していたら、パワーがついたと言われるようになりました」 ――成果があったわけですね。対抗戦をするRISEについては、どんな印象がありますか? 「小さい頃の憧れがあってK-1を選択しましたが、RISEはRISEのカラーがあっていいなと思っています。あとは、両団体のトップ(武尊と那須川天心)がいなくなってキックボクシングを盛り上げるためには、どちらも頑張らないといけない時期なのかなと思っています。ゴルフのタイガー・ウッズの“対戦相手を応援して、自分がその上を行く”思想ではないですけど、そんな心境です」 ――では、宮﨑選手への憎しみはないわけですね。 「ないです。今回は、無駄に煽られることはされていないので、なんだか変な感じです(笑)。エンタメというよりかは純粋に競い合えるイメージなので、とても楽しみにしています」 ――会見では、菅原選手が少し弱気の発言をしているように見えました。 「K-1は、ブレイキングダウンではないので(笑)。そんなに強気のチャンピオンがゴロゴロいても暑苦しいのもあるし(笑)、自分は自分のやり方を通します」 ――自分のやり方とは? 「私のメンタルは、アマチュアボクサーなのです。アマチュアボクサーは、無駄な煽り方をしないじゃないですか。無駄と言ったら、怒る人もいるかもしれませんけど。でも最終的には結果が出て、どちらが強いのかが分かればいいと思っています。過信するよりも、蓋を開けてみたら、強かった。それでいいと、私は思っています」 ――逆に、火をつける発言ですね(笑)。 「そんなことないです(笑)。あと、相手に心を読まれたくないのもあります。何も言わなければ、相手は何を考えているのか分かりませんからね」 ――それも作戦の一つだと。 「どうせ、私は最初から弱いと思われるところから入っているので、そこは崩さなくてもいいかなと思っていますね」 ――弱いと思っていろと。 「はい(笑)。そのイメージでリングに上がってきてほしいですね」 ――微笑みながら倒すみたいな感じで、逆に怖いですね。 「前日の会見では、もう少し強気の発言をしてみます!」 ――ちなみに対抗戦は、自分の前までに何勝何敗になっていると予想していますか? 「今回、ファン目線で客観的に対抗戦を見た時に、“この試合はK-1が勝つでしょ”みたいなカードが多いんですよね。誰が一番心配かって、自分が一番心配ですよ。勝てるかな、私って(笑)」 ――そんな弱気な。 「勝敗予想で、私が勝つって予想する人を見ると、“なんで?”って思いますもん(笑)」 ――でもK-1が弱いと思われるのは嫌なのでは? 「嫌ですね。でも、自分以外のチャンピオンは自信があります。私以外は、みんな強いです。私だけが心配なんです(笑)」 ――そんな弱気なことを言っていると、同じ階級の選手に怒られますよ。 「怖いですね(笑)。でも、井上尚弥選手もボクシングをスポーツとして捉えていると発言していました。K-1は喧嘩ではなくスポーツなので、煽り合いとかはいらないのではないでしょうか」 ――弱そうに見せて、最後は勝つと。ある意味、それが一番の煽りですけどね。 「リングの上に感情論は不要です。試合で技術と強い姿を見せること、今はそこだけに集中しています」
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