朝倉海(ジャパントップチーム)が米国ラスベガス修行で、UFC PIを拠点に、UFCファイターたちとトレーニングしていることが分かった。3日の『UFC Vegas87』も生観戦。いよいよ「対世界」に向け、本格始動している。
朝倉は4日、自身のYouTube「UFCの猛者たちに日々揉まれてます...!!」で、ヒロヤ(JTT)ととともに、同地でのUFC PI(Cパフォーマンス・インスティテュート)でのトレーニングを公開。通常、UFCファイターか、その練習パートナーしか入れないPIに、ビリー・ビゲロウコーチの紹介もあり、「いつでも行けるように登録したもらった」という。
マットスペースでは、4月13日(日本時間14日)の『UFC 300』でフェザー級ランキング8位のカルヴィン・ケイターを相手にフェザー級転向初戦を迎える、元UFC世界バンタム級王者のアルジャメイン・スターリング、同じく元同級王者で『UFC 300』でデイブソン・フィゲイレードのバンタム級転向2戦目の相手として戦うコディ・ガーブラントらが合同練習に参加。朝倉海、ヒロヤとともに、ドリル、スパーリングなどを行った。
注目は、朝倉海のミット打ちだ。
オーソドックス構えからの鋭い左ミドル、右ストレート、左フック、右ストレートのコンビネーションには、座って見ていたほか選手たちも全員、朝倉の打撃を注視。その重い打突音に、スターリングは思わず“ヤバいな”と周囲の選手たちの顔を見渡している。
大晦日に元Bellatorバンタム級王者のフアン・アーチュレッタを2R TKOに下したことで、あらためて自身を見る周囲の目に変化があることを、朝倉も感じている。
ミットを持つのは、マテウス・ナカシュ。
ノヴァウニオンでアンドレ・ペデネイラスに師事し、MMAでは修斗ブラジルやBFN、キックボクサーとしてもK-1リオ、SKAUS COMBATで勝利するなど活躍し、ノヴァウニオンではジョゼ・アルドの打撃コーチとして、世界王者の連勝を支えてきた。
そのマテウスの指導について、朝倉は「毎日教えてもらっています。打撃のレベルが上がっている」と手応えに笑顔。さらに現場にはJTTのエリー・ケーリッシュも帯同しており、朝倉の練習をヘッドコーチとしてコーディネーションしている。
(C)@KAIChannel
「ヒロヤもいい感じだけど、デカすぎ。68kg? 俺もいま68kgだからフライ級じゃない」と、フライ級のヒロヤの増量に苦笑する朝倉だが、現地でUFC参戦の場合、フライ級かバンタム級かを問われ、「分からない」と、バンタム級のままでの挑戦に加え、フライ級転向も視野に入れていることを語っている。
ラスベガスでは、3月2日の『UFC Vegas 87』フライ級で、UFC6連勝中のムハンマド・モカエフと大接戦を繰り広げたアレックス・ペレスがヒロヤと練習しており、さらに、UFC APEXでは、そのモカエフとペレスの試合、MMA17勝無敗を守ったバンタム級のウマル・ヌルマゴメドフと、ウマルをダウンさせるも判定負けで16勝2敗となったベクザト・アルマカーンの試合なども朝倉は生観戦しており、何を感じたか。
動画では、アルジャメインからの跳びヒザ蹴りのリクエストを受けた朝倉が、周囲を驚愕させる動きも見せており、必見の内容だ。現地での練習模様やインタビューは、『ゴング格闘技』(NO.331)にて掲載される。
【写真】Bellatorバンタム級王者のパッチー・ミックスとも練習する朝倉海。(C)patchymix