摩嶋「丁寧に自分の持ち味のパスガードとかしっかりやってたら──」
──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか。
「そうですね……うーん、勝てる試合だったと思うんですけど、自分のポカひとつで極められてしまって。山口県からもたくさん仲間が来てて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですね」
──「ポカ」というのは具体的にはどういったところだったか教えていただけますか。
「ヒジ打ち……ヒジで結構削れてフィニッシュできそうな感じだったんで腕十字狙われてるのちょっと分かってたんですけど、もうフィニッシュに急いでしまって極められたって感じなんで、本当に丁寧に自分の持ち味のパスガードとかしっかりやってたらそんなことならなかったんで。そういうとこはちょっと自分の甘さが出たなと思います」
──右手に包帯を巻かれていますが、今どういう感覚ですか?
「痛いです(苦笑)」
──フィニッシュを狙う前というのは摩嶋選手がかなりパウンド打てたかと思うのですが、そこでレフェリーが止めるっていう、そういった意識っていうのがやはりちょっとあったんでしょうか。
「ラッシュかけてた時に止まるかなと思ったんですけど、うーん、まあ、そういう自分の過信とかそういう甘さでやっぱ極められたと思うんで。うん。やっぱり自分で判断せずにしっかり戦ってやれたら勝てた試合だったなと思います」
──1R目からあの今成選手に足を取られたことで、会場も「うわあ」となっていたかと思います。足の対策はしっかり万全にしてきたという感じですか?
「そうですね。足関はもう狙われるのは承知なんで、足関の抜き方とかも十分対策してきたので。取られた時はそんなに焦ったりとかはなかったんですけど。うーん……やっぱり自分がパウンド打ってる時に極められたんで、隙が出たなって思います」
──今回対戦した今成選手ですが、実際に拳を交えてえどういったところが戦う前のイメージと違ったかなど教えてください。
「いやもうイメージ通り、不気味な感じで極めも強くて、恐ろしいです」
──ちょっと今は腕が痛々しいですが、今後の目標・展望を教えていただけますか?
「まずはもうしっかり腕を治して、山口県のみんなはまだ期待してるんで、鍛え直して。さらにひと回り、ふた回り強くなって、またRIZINの舞台で戦いたいなと思います」
──その右腕は、今の状況で、例えば骨折だとか靭帯が伸びているだとか、どんな感じでしょうか?
「ちょっとまだ詳しくは分からないんですけど、骨折とかはしてないんで、もう、すぐ治ると思います」
──大好きな練習は割とすぐに再開できそうですか。
「ちょっとまあ休んで、ナンでも食べて、回復してから、頑張ります」
──仕事には支障はなさそうですか?
「仕事は現場監督なんで。ああ、まあちょっとパソコンとか打つのに“せんない”かなってぐらいです」
──フィニッシュのシーンについて「自分の甘さが出た」ということですが、やはり地元に近い大会ということで、フィニッシュを焦ってしまった部分があったのか、振り返ってみていかがでしょうか?
「いやいや特に『みんなが来てるから』とかそういうのはないんですけど、ただ単に自分のポカです」
──例えば同じようなシーンが万が一、次の試合であっても同じミスは繰り返さない?
「そうですね。もうそれやったらアホなんで、しっかり1個1個。1個ずつ丁寧な、自分の持ち味は寝技を丁寧にやることだったので、ちょっと雑になったなっていう。ちょっと自分らしい試合ができなかったなって本当に思います」
──結果は残念な形になってしまいましたが、たくさんの仲間の方々が今回会場で応援されていたかと思います。その声援を受けた気持ちというのはいかがでしたか?
「やっぱり地方ならではで。うん、地方だから山口県のみんなが来てくれたし、僕が負けてもすごく仲間の大切さは本当に知れたんで、地方大会、本当に良かったなと」
──今回対戦した今成選手は今月48歳になるということでもう50歳手前でもあの強さを発揮されてるということで、摩嶋選手も負けてはしまいましたが、刺激を受けたり色々と思うところはあったでしょうか。
「うちの毛利代表も48歳とか49歳とか、そのぐらいなんで。毎日一緒に練習してますし、毛利さんからもすごく刺激もらってます」
──摩嶋選手もそのぐらいの年齢になってもバリバリ?
「いや、やらないっす(笑)」
──きっと今日応援に来てくれたファンは長く活躍する摩嶋選手が見たいのでは?
「僕の息子に期待してもらって。お願いします(笑)」
──息子さんは今おいくつなのですか?
「2歳です」
──いつ頃RIZINデビューに?
「小6くらいで、はい(笑)」
──あと10年ぐらいで。
「はい、鍛えときます」
──10年は頑張れそうですか?
「僕がですか? 42歳ぐらいですか。まあ、金原さんの歳ぐらいまではちょっと頑張ろうかなと思います(笑)」