嘘をつかずに曝け出すことで普段の自分の強さを出せるようになった。「いつも通り」以上のことはない
【写真】修斗第12代環太平洋バンタム級王者の藤井伸樹を相手にミット打ちを見せた。
今回、メインイベントで堀江が対戦するルイス・グスタボは、RIZINで矢地祐介、大原樹理、武田光司を相手に3連勝中。ヴァンダレイ・シウバ仕込みの“サンドストーム”のような打撃の圧力を持つグスタボとの試合に向け、堀江はALLIANCEでボクシングトレーナーとのミット打ち、元DEEPウェルター級王者の渡辺悠太とのスパーリングでグスタボを“想定”してきた。一般クラスを指導しているJTTでは、帰国前のエリー・ケーリッシュからアドバイスも得たという。
「試合のときはいつも恐怖を感じます。試合直前に逃げ出したくなる。ほんとうにその気持ちに勝ちながら試合をするんですが、グスタボのことを知れば知るほど“強いな”と。打撃が荒くてセオリーがない。喧嘩(ファイトが)怖い。ただ、そこにチャンスがある。喧嘩してくるときは相手にもリスクがあるから、自分の得意なカウンターがガチンって入って決まる可能性もある」と、グスタボ得意のガチャガチャとした喧嘩ファイトが、自身にとってもチャンスになるとした。
「やることを決めておきたい。戦いのときの一瞬一瞬も」という堀江にとって、グスタボ戦で「崩せるとしたらここかな、という所がいくつかある」という。「やってみなければ分かりませんが、それが上手くいかない時でも“こうしよう”というのがある。しっかり対策してきて、結構イメージも出来ています。フィニッシュを狙っています。何で決めるかは言えないけど、当日に曝け出します」と自信も見せる。
その自信の高まりは、嘘の無い自分を出しているからこそ、感じられるという。
「普段から自分を曝け出す、嘘をつかないようにしようっていう気持ちになってから、“強さ”っていう普段の自分を出せるようになった。“いつも通り”以上のことはない。そのいつも通りを試合でやること。出来るだけ嘘を少なくして生きていきたい。その精神面が格闘技の試合に繋がると信じているので、そこは意識しています」
地元・長崎に近い佐賀で初開催となるRIZINで、初のメインイベントを託された。チケットは「100枚近く手配」したという。
「いろんな自分の仲間たちが見に来てくれるってことで、モチベーションが上がっていますね。ちょっとプレッシャーは感じたりはするんですけど、あんまり気にせずいきたい。自分のカード目当てで来てくれる人が多かったら嬉しいし、みんなで佐賀大会を盛り上げたい。とにかく多くの人に来てほしいです」と、メインイベンターとして呼びかけるが、最後は自分のために戦うことが、周囲への恩返しになると語る。
「(メインイベントは)嬉しいです。でも試合の時にかっこ悪い動きをしようと、どんな形になろうと、最終的には勝ちたい。なので、自分のためにやろうと思います」と、堀江は力強く語った。