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【BreakingDown】バンタム級トーナメント決勝戦は井原良太郎がKO勝ち、YURAが西谷大成に鮮やかなKO勝ち、ジョリーが地下格闘技レジェンドに勝つ、喧嘩自慢は大阪が大宮に勝利、ランダエタvs.虎之介は無効試合、テコンドー江畑が蹴りだけで勝利

2024/02/18 14:02
BreakingDown 112024年2月18日(日)東京・プリズムホール ▼第29試合 バンタム級(-61kg)トーナメント決勝戦○井原良太郎KO×ダンチメン・あつき※井原がトーナメント優勝、初代王座に。  ダンチメン・あつきは2020年KWF国際大会や2020・2021年JKJO全日本選手権を2連覇している空手家。2023年2月の初出場ではゲンキにKO勝ちも2戦目の3月に冨澤大智に敗れた。その後は7月にMASAMUNEに勝利し、8月にはヨーロッパ対抗戦でジョナス・アドリアンスに快勝。1回戦ではとしぞうに延長戦の末に勝利した。準決勝では山川そうきに判定勝ちしている。  井原は足立区出身の喧嘩自慢で、「喧嘩自慢地区対抗戦」に足立区代表として出場。『BreakingDown 10』にてメカ君にKO勝ちした。「路上に咲く天才喧嘩坊や」の異名を持つ。1回戦ではかずきんぐにKO勝ち、準決勝では西島恭平に延長戦で判定勝ち。  開始直後、あつきが右ミドルを蹴ると井原は左ストレートからの右フック。これであつきがバッタリと倒れ、井原がKOでトーナメント優勝を飾った。井原には朝倉未来から腰にベルトが巻かれた。 「みなさんどうですか、俺が負けると言ってたヤツ、バーカ! 俺が勝つんだよ。冨澤、いいのか? 多分ビビって出てこれないと思うんで」と井原がマイクで叫ぶと、冨澤大智がケージイン。井原が「見たか、この野郎。俺が勝つって言っただろ。準備しとけ、わかったか」と挑発すると、冨澤は「俺とこれでちょっとは勝負論出たんですかね。俺が井原ぶっ飛ばす」と、次戦おうとアピール。  井原は「バーカ!」を連発し、「これからも俺を見に来てください」と叫んで締めくくった。 [nextpage] ▼第28試合 ライト級(-69kg)○YURAKO×西谷大成  YURAはK-1甲子園準優勝、プロで12勝(5KO)無敗のキックボクサー。これまで第4代IKCウェルター級王座、初代ジャパンカップ同級王座、突破70㎏以下級王座、RKSウェルター級王座を獲得。「一番手っ取り早く有名になるため」の手段としてBreakingDown出場を選んだという。『BreakingDown 8』のオーディションではスパーリングで4秒KO、『BreakingDown 8』ではプロキックボクサーの外枦保尋斗にもKO勝ちした。 『BreakingDown 8.5』では韓国のプロ選手ミスター・ホンデに判定で敗れるも、2023年11月のプロ対抗戦ではTARGET SHIBUYAのアマチュアホープである大威にKO勝ち。12月の『RISE WEST』に出場し、ねぎ魔神とダウン応酬の末に判定勝ちしてRISEミドル級15位にランキング入り。3月17日(日)東京体育館で開催されるRISE年間最大のビッグマッチ『ABEMA presents RISE ELDORADO 2024』でRISE本戦に初出場、RISEスーパーライト級8位KENTA(HAYATO GYM)との対戦が決まっている。  西谷は「朝倉未来1年チャレンジ」の1期生で、MMAで白星と黒星を繰り返すなか、戦場をいったんBreakingDownに移してハイメに快勝すると、2022年9月にDEEPに戻って巽大祐に判定勝ち。2023年5月には高野優樹に判定勝ちして初の連勝をマーク。6月にRIZIN初出場を果たしたが、鈴木博昭に56秒でTKO負けした。  2023年8月の『BreakingDown 9』ではK-1 WORLD MAXで魔裟斗を破り初代世界王者となったアルバート・クラウスとキックルールで対戦し、右フックでダウンを奪って勝利。11月には『FIGHT CLUB』でのOFGキックマッチでYA-MANとRISE王座を争った山口裕人にも初回TKO勝ちと圧勝を収めた。  1R、サウスポーの西谷が左オーバーハンドでヒットを奪い前進、左右フックでYURAをケージにおいつめる。しかし、YURAが西谷の出鼻を挫くような右ストレートでダウンを奪う。逆転を狙う西谷は左オーバーハンドと右フックを打つが、YURAが狙いすました右のカウンターでダウンを追加。鮮やかなKO勝ちとなった。敗れた西谷はすぐにケージを降りて去っていった。  YURAはマイクを持つと「本当はもっとバチバチ打ち合いたかったんですけれど強いってのが分かっていて怖かったので。KOしないと面白くないと思ったのでKOしました。次は3月にRISEがあるので今度はそっちを応援してくれると嬉しいです」とアピールした。 [nextpage] ▼第27試合 ミドル級(-84kg)○ポーランドの刺客判定4-0×川島悠汰  川島の右ローにポーランドは右ストレート。両者は足を止めて打ち合うが、川島が距離をとる。飛びヒザで追いかけるポーランドに川島が右フック。しかしポーランドは攻撃の手を休めずパンチを打ち続けてヒザ蹴りも。この連打に後手に回ってしまう川島はケージを背にし、ポーランドの連打を受けた。  オーディエンスのみドローだったが、判定4-0でポーランドが勝利した。 [nextpage] ▼第26試合 ウェルター級(-73kg)○蛇鬼将矢判定5-0×外枦保尋斗 外枦保は元プロキックボクサーで、5戦5勝(4KO)無敗の戦績。BreakingDownでも5勝1敗と強さを発揮している。対するは元NKBウェルター級王者でRIZINにも出場経験のある(KO勝ち)蛇鬼。  両者いきなり足を止めての左右フックの打ち合い。蛇鬼のヒットが多いか。外枦保は右ハイを放つが、蛇鬼の右フックにバランスを崩す。ケージを背負った外枦保に蛇鬼が左右フックの連打。外枦保はハイキック、ミドルキックで応戦するが、蛇鬼のパワーと左右の回転に押され気味。  勝利を確信して笑顔でガッツポーズの蛇鬼、外枦保は腰に両手をあててうなだれる。判定はその通り判定5-0で蛇鬼の勝利となった。 [nextpage] ▼第25試合 ウェルター級(-73kg) MMAルール×カンジ延長戦 判定0-5○安井飛馬※本戦の判定は0-0。 安井は、柔道8年・柔術2年の組み技ベース。宮崎県ジュニア大会55kg級優勝、大学時代には兵庫県学生柔道体重別選手権で優勝の実績を持ち、BreakingDown5戦全勝で、朝倉未来から「RIZINトップ選手、UFCも狙える」と太鼓判を押され、「朝倉未来チャレンジ2期生」に選出された逸材。22歳。 対するカンジは職業パーソナルトレーナーで、元々は和術慧舟會HEARTSで格闘技を学びアマチュア大会に出場していた模様。筋骨隆々で、樋口戦では左ハイキックでダウンを奪い、テイクダウンに来た樋口にパウンドを見舞って流血に追い込んでのドクターストップ勝ち。  BreakingDown MMAの頂上決戦と謳われた一戦。  互いにパンチから組み付いてのテイクダウンを仕掛け合うが、なかなかテイクダウンを奪えない。離れ際にパンチを入れるのはカンジ。安井が脇を差した状態から投げを見舞ってテイクダウンするが、有効打は無し。互いに決定打がなく本戦の判定は0-0でドローに。  延長戦、安井はジャンプしての廻し蹴りから組み付き、一度離れると首投げでテイクダウンに成功。アメリカーナを仕掛けるが時間切れでブレイクに。カンジが前へ出て右ストレートを打ちに行き、そのままバックを奪うとリアネイキドチョークで絞めあげる。これも時間切れでブレイク。  立ち上がると安井が連打でカンジをケージまで追い込む。判定は5-0で攻める場面がやや多かった安井が接戦を制した。   [nextpage] ▼第24試合 ミドル級(-84kg)×サイトウ判定0-5○超10人ニキブルー  朝倉海のYouTubeチャンネルのメンバーであるサイトウと、人気者の超10人ニキブルーが対戦。開始と同時に両者足を止めてフックの打ち合い、回転力のある超10人ニキブルーが右フックでダウンを奪う。  さらにフックを豪快に振り回す超10人ニキブルーの左フックがヒット。頭も左右に振りながら左右フックを繰り出す超10人ニキブルーのヒットと回転力が目立つ。再び左フックがヒットし、サイトウは大きくグラつく。超10人ニキブルーが優勢のまま試合終了。  朝倉未来も「けっこうマジで強くなっていますね」と評した超10人ニキブルーが判定5-0で勝利した。 [nextpage] ▼第23試合 地下格闘技レジェンドvs.BreakingDown対抗戦 ウェルター級(-73kg)○ヒロ三河(地下格闘技レジェンド)判定5-0×てる(BreakingDown)  激しいにらみ合いからスタート。右ローから左右フックを放つてる。右ローに右ストレートを合わせた三河がダウンを奪うが、倒れたてるのパウンドを見舞ってしあみダウンが取り消された。  すかさず打ち合うてつに三河はヒザ蹴りや左ミドルも織り交ぜて打ち合い、右フックをヒットさせてグラつかせると、さらに打ち合って来たてるを右フックでダウンさせた。  相手の動きをよく見ての判断力、パンチの強さと百戦錬磨のレジェンドぶりを発揮した三河が判定5-0で勝利した。「俺がミスター・フルボッコだこの野郎。盛り上がったな。今日はありがとう」とマイクで叫んだ。 [nextpage] ▼第22試合 地下格闘技レジェンドvs.BreakingDown対抗戦 ライト級(-69kg)×貴a.k.a.悪魔王子(地下格闘技レジェンド)判定0-5○ジョリー(BreakingDown)  開始と同時にダッシュして飛び蹴りを放った貴だが、これはジョリーがかわす。ジョリーは右ロー、貴も右ローを蹴ってくるとジョリーはショートの左右フック連打。貴の右ローを足をひいてかわしたジョリーはサウスポーから突進してパンチを連打。  貴にケージを背負わせると左アッパーを突き上げ、さらに左右フックとアッパーの連打で貴をケージに釘付けにする。練習の成果を見せたジョリーが判定5-0で勝利した。 [nextpage] ▼第21試合 地下格闘技レジェンドvs.BreakingDown対抗戦 ライト級(-69kg)○前田島純(地下格闘技レジェンド)KO×井上力斗(BreakingDown)  開始と同時に勢いよく突進した井上は右フックを連打。さらに左右の連打で前へ出ていき、前田もワンツーと左ミドルで応戦する。前田の左フックで井上の身体が泳ぎ、それでも前へ出ようとした井上の右フックをダッキングでかわし、井上のアゴへ前田が左フックを強打。井上はバッタリと倒れ、前田のKO勝ちとなった。  前田はマイクを持つと「まだ若者には負けません。井上は圧が強かったけれど俺の方が強いです。自分まだ出来るのと強いのを証明したいので機会があればまたお願いします」と継続参戦を希望した。 [nextpage] ▼第20試合 地下格闘技レジェンドvs.BreakingDown対抗戦 ミドル級(-84kg)○間宮晃仁(地下格闘技レジェンド)判定5-0×LARGE HIGH(BreakingDown)  間宮は頭を下げながら入ってきて右フック、そのまま組み付いてのヒザ。間宮の右フックでLARGE HIGHが倒れるがこれはスリップ判定に。LARGE HIGHは右フックで先手を取られて組み付かれ、なかなか自分の攻撃を当てられない。  本戦の判定は城戸康裕のみ間宮につけたが1-0でドロー。延長戦へ。ロー、ミドルを蹴るLARGE HIGHだが間宮の右フックを何度も喰らってしまう。ケージ際に追い詰められたLARGE HIGHに間宮が右ボディから左フック強打。  LARGE HIGHはいいところなく、間宮が判定5-0で勝利した。 [nextpage] ▼第19試合 地下格闘技レジェンドvs.BreakingDown対抗戦 ライト級(-69kg)×大島渓太郎(地下格闘技レジェンド)判定0-5○細川一颯(BreakingDown)  細川の右ミドルに大島はすぐにワンツーを返す。勢いよく攻めるサウスポーの大島を細川は首相撲に捕まえてヒザを突き刺す。打ち合いの中、右の相打ちでダウンを奪ったのは細川。右ミドル、右の三日月を蹴る細川に左を叩きつける大島だが、首相撲からのヒザに捕まる。パンチで最後まで攻めようとした大島だったが、細川の右ミドル連打に止められた。  判定は5-0で細川の勝利となった。 [nextpage] ▼第18試合 喧嘩自慢無差別級×ホール・大雅・レオン(大宮)TKO ※試合続行不可能により○爆音那智(大阪)  2勝2敗で迎えた喧嘩自慢最強決定戦の大宮vs.大阪、大将戦。  爆音は右カーフキックでレオンを2度続けて転倒させる。レオンはローをフェイントにワンツー、打ち合おうとした爆音から左ハイキックでダウンを奪う。再開後、レオンが右ストレートを打ち、爆音が左フックを返したところでレオンが転倒。レオンが右肩を脱臼し、試合続行不可能に。  勝利した爆音も敗れたレオンも納得がいかない表情だが、対抗戦は大阪が3-2で勝利し、喧嘩自慢日本一の座に就いた。  大阪のリーダーである瓜田純士は「不完全燃焼の人もたくさんいると思う。もし11.5があるならもう1回俺はやらせたいと思います。あと、まだ喧嘩自慢、北海道も沖縄もある。これで終わりにせずどんどん運営の方に伝えてください」と、爆音とレオンの再戦を約束し、喧嘩自慢シリーズを続けたいとアピール。  爆音も「試合に勝ったけど勝負で負けてる。次、勝負してやる。次は絶対にKOするから」と再戦を誓った。 [nextpage] ▼第17試合 喧嘩自慢 ミドル級(-84kg)×金城(大宮)判定0-5○シモミシュラン(大阪)  サウスポーのシモミシュランは金城が前へ出てくるのに合わせて左ミドル、左ヒザ、右フックを打つ。左インローを強く蹴って離れ、金城が近付くとヒザ、突き放してハイキック、前蹴りと一方的なシモミシュランは笑みを浮かべながら戦っていた。  判定は5-0でシモミシュランが勝利した。 [nextpage] ▼第16試合 喧嘩自慢 ライト級(-69kg)○金森雄大(大宮)判定5-0×ダイスケ(大阪)  互いに右を放つが、金森はそこから左フックを返してダウンを奪う。ラッシュして仕留めようとする金森にダイスケもパンチで応戦。金森がパンチをまとめて試合終了。  金森が判定勝ちとったが、両軍のセコンドがエキサイトしてケージ下で揉め事に。冨澤大智やYA-MAN、瓜田純士らも止めに入り、一時騒然となった。 [nextpage] ▼第15試合 喧嘩自慢 フェザー級(-66kg)×メカ君(大宮)判定0-5○リキ(大阪)  両者とも右から入って左右のパンチを振り回す。前に出るリキにメカ君はケージを背負うが、ボディへのヒザ蹴りで反撃。メカ君の流れかと思われたが、メカ君の右フックにリキが右ハイキックを合わせ、ダウンを奪う。再開後、すぐに試合終了。  判定5-0でリキの勝利。リキはメカ君のセコンドにいたYA-MANに近付き、ケージを叩いて「見たか!」とアピールした。 [nextpage] ▼第14試合 喧嘩自慢 バンタム級(-61kg)○きょうすけ(大宮)KO×シェンロン(大阪)  いきなり両者足を止めての左右フックの打ち合いで、きょうすけが右フックでダウンを奪う。再び足を止めて打ち合った両者だが、またもきょうすけが右フックをヒットさせてシェンロンをダウンさせ、KO勝ちを飾った。  きょうすけはマイクを持つと「僕は何もない所から這い上がってきて、シェンロンとやるって言って、やってやったぞー」と勝ち誇った。 [nextpage] ▼第13試合 フェザー級(-66kg)―ファン・ホセ・ランダエタ無効試合―虎之介 ランダエタは2006年8月に亀田興毅とWBA世界ライトフライ級王座決定戦を行い、判定2-1で亀田が勝利したものの、試合内容を巡って「ランダエタが勝っていた」との非難が殺到。社会問題にまで発展して日本中にその名を知られるようになった。再戦では亀田がきっちりと勝利したが、初戦のインパクトが大きく覚えている人も多いだろう。戦績は27勝(21KO)9敗1分。最後に公式戦を行ったのは2016年4月で現在45歳。2022年から亀田大毅のボクシングジムでトレーナーを務めている。 虎之介は『BreakingDown 8』のオーディションから参加し、この時から朝倉未来が「この子凄いよね、ハードパンチャーで。プロでやっていった方がいい。もったいないよね、地下格闘技でくすぶってるの」と、そのポテンシャルを高く評価。『BreakingDown 8』では常連選手のとしぞうを破ったが、『BreakingDown8.5』では冨澤大智にKO負け。『BreakingDown 9』では右フック一発でフクタロスにKO勝ち、『BreakingDown 9.5』では尾田優也と無効試合に。2023年11月の「BreakingDownバンタム級王座決定トーナメント」では1回戦で冨澤との再戦に臨んだが、KO出返り討ちにあった。  ランダエタはサウスポー。いきなり右ミドル、右ローを蹴る虎之介にランダエタも左フックを思い切り振る。虎之介がスピードのある左右フックと右ローも、ランダエタはよく見て虎之介のパンチをかわして左右フックをヒットさせる。身体がグラぐきながらも右フックを当てるランダエタ。虎之介は左目上から流血、ランダエタも左目上と鼻から流血。ランダエタはドクターチェックとなる。  ランダエタはバッティングだとアピール、虎之介は「パンチや」と反論する。長いドクターチェックの後、ランダエタの出血が止まらないため試合続行不可能として終了。  VTR判定が行われ、レフェリー判断で鼻からの出血はバッティングとされ、無効試合となった。  虎之介はマイクを持ち「またノーコンテストかって感じでガッカリしている人が多いと思いますが、右フックがバチーンと当たってたので俺の勝ちやろ。パンチなのに何がBreakingDownじゃ」と判定に怒りをぶちまけた。 [nextpage] ▼第12試合 無差別級 MMAルール×佐藤崚汰KO○舞杞維沙耶  突進する舞杞を佐藤がパンチで迎え撃ち、組み付いた佐藤がテイクダウンを狙ったが舞杞がフロントスープレックスで投げてテイクダウン、パウンドを見舞う。ブレイク。スタンドに戻ると佐藤のパンチにダウン気味に倒れた舞杞だが、顔面を蹴り上げて立ち上がると佐藤の左フックを左へステップして交わしながらの左フックでダウンさせてのパウンド。レフェリーがストップした。  マイクを持った舞杞は「みんなありがとう。ビビった(笑)。シバキ合い楽しいわ。危なかった。KOにこだわった理由は石川県に募金したいから。みんな頑張ってね」と、今大会でKO決着となるたびにスポンサーから50万円が寄付されるため、KOしたかったと明かした。 [nextpage] ▼第11試合 ライトヘビー級(-85kg)○江畑秀範延長戦 判定5-0×松井 健※本戦の判定は0-0。 江畑は2011年からテコンドー男子80kg級・87kg級で全日本大会12連覇、2011年からインカレ4連覇。198cmの長身から繰り出す打撃で、テコンドールールでは、80kg級で菊野克紀にポイントで勝利もしている。2020年11月の『RIZIN.25』ではキックボクシングルールで佐野勇海に判定負け。2022年12月には『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』に出場し、マーカス・レロ・アウレリオに場外へ投げられてTKO負けを喫した。  2023年からはDEEPでMMAにも挑戦し、5月に誠悟から右フックでTKO勝ちを収めるも、7月には土井淳にアメリカーナで敗れている。  今回対戦する松井はTHE OUTSIDER出身で、プロキックボクシングの経験もあり。“北九州最強の男”のキャッチフレーズでこれまでBreakingDownで3戦を経験。2023年5月にエドポロキング、7月に舞杞維沙耶、8月にサップ西成といずれも判定負け。  突進してくる松井を飛び後ろ蹴り、前蹴り、二段蹴りで迎え撃つ江畑。組み付くとヒザ、松井が前へ出てくるところを下がりながら左ミドルの3連発。しかし、ヒザが金的に入ってしまい、松井は悶絶。再開後も突進してくる松井に左ミドル、二段蹴り、ヒザを見舞う江畑。  本戦の判定は0-0でドローとなり、延長戦へ。左右に構えを変えて蹴りを放つ江畑に松井は足払いで転倒させ、追撃のパンチを見舞ってしまう。これは注意。再開後、左右のハイキック、前に出る松井にヒザを突き刺す江畑。最後は江畑が二段蹴り、左ハイキックを蹴ったところで試合終了。  江畑が蹴りで松井の突進を迎え撃つ戦い方で判定5-0の勝利。勝ち名乗りを受けた。 [nextpage] ▼第10試合 バンタム級(-61kg)×RYOTAKO○村田将一  村田が右ローから速い左右フック。RYOTAの左ミドルをサイドに動いて外しながら、村田が右フックを打ってダウンを奪う。最後は打ち合いで右フックが相打ち気味となったが、倒れたのはRYOTA。村田の見事なKO勝ちとなった。  村田はマイクを持つと「バンタム級トーナメント優勝するヤツ、俺とやろうよ。俺の方が強いでしょう。ベルト懸けて俺と戦え」とアピールした。 [nextpage] ▼第9試合 バンタム級(-61kg)トーナメント準決勝○井原良太郎延長戦 判定5-0×西島恭平※井原が決勝へ進出。本戦の判定は0-0。  井原は足立区出身の喧嘩自慢で、「喧嘩自慢地区対抗戦」に足立区代表として出場。『BreakingDown 10』にてメカ君にKO勝ちした。「路上に咲く天才喧嘩坊や」の異名を持つ。1回戦ではかずきんぐにKO勝ちした。  西島は空手出身で2017年「全世界青少年空手道選手権大会」男子14~15歳60kg未満で優勝、K-1カレッジでは2020年に3位、2022年では準優勝を収めている。『BreakingDown 8』では山川そうきに判定勝ち、『BreakingDown 9』ではレオに判定勝ち、『BreakingDown 9.5』ではとしぞうにも判定勝ちして連勝中。朝倉未来が「西島恭平くんはBreakingDownに出てちゃおかしいくらいのレベルですよね。スピードといい、一番強いんじゃない? 階級別にしたら。普通にRIZINとかに出ている選手の中でも打撃レベルは相当高いと思うよ」と高評価している。  両者ともBreakingDownで無敗。西島はこのトーナメントで優勝し、RISEでプロデビューしてBreakingDown出身者初のベルトを巻くのが夢だという。  体格で劣る西島は井原が来るところへローや右ストレートを合わせようとし、井原は前蹴りで突き放す。井原が打ち合いに行くと西島は自ら倒れ込むような場面が多く見栄えが悪い。本戦の判定は0-0でドロー。  延長戦。井原の前蹴りに西島はサウスポーになっての横前蹴り。さらに胴廻し回転蹴りを連発するが空振りに終わる。井原は右フックを合わせ、西島が入って来るところに右フック。ケージに追い込んだ西島が接近戦で左右フックを放ったところに井原が左フックを打ち込み、西島はダウン。  判定5-0で井原が決勝戦進出を決めた。 [nextpage] ▼第8試合 バンタム級(-61kg)トーナメント準決勝×山川そうき判定0-5○ダンチメン・あつき※あつきが決勝へ進出。  ダンチメン・あつきは2020年KWF国際大会や2020・2021年JKJO全日本選手権を2連覇している空手家。2023年2月の初出場ではゲンキにKO勝ちも2戦目の3月に冨澤大智に敗れた。その後は7月にMASAMUNEに勝利し、8月にはヨーロッパ対抗戦でジョナス・アドリアンスに快勝。1回戦ではとしぞうに延長戦の末に勝利した。  山川は少林寺拳法を学び、インターハイの男子団体演武で連覇を達成。日本体育大学では主将を務め、4年生の時に全日本学生大会団体の部で3位となっている。『BreakingDown 4』と『BreakingDown 5』で連勝すると、『BreakingDown 6』では元アウトサイダーの高垣勇二にも勝利。『BreakingDown 7』でとしぞうにKO負け、『BreakingDown 8』で西島恭平に判定負けと連敗を喫したが、『BreakingDown 9』でブレイキングオタクリョウにKO勝ち。1回戦では秋元優也にKO勝ちしている。  山川の右フックにすぐに右フックを打ち返すあつき。足を止めての打ち合いとなり、あつきはヒザ蹴りやミドルキックも織り交ぜる。左右フックでラッシュを仕掛ける山川へあつきは左ミドル、ヒザ蹴り、そしてパンチでも打ち合う。  判定は5-0で優勝候補のあつきが決勝戦へ進出を決めた。 [nextpage] ▼第7試合 バンタム級(-61kg)―咲人無効試合―レオ  右ローからワンツーで入っていくレオを首相撲からのヒザ連打に捉える咲人。レオの右ローが決まるが、離れた距離から走り込んでパンチを打つレオを咲人が首相撲捕まえてボディと顔面へヒザを突き刺す。本戦の判定は0-0でドロー。  レオが突っ込んでくるところに咲人が右のカウンターを合わせてダウン気味のスリップに。勢いにのる咲人だが、レオのローキックが金的に入ってしまい中断。  再開後、蹴りをヒットさせた咲人だが、レオが突っ込んで右ストレートを打ったところで両者がもつれて倒れ込む。その際にレオの右ヒジで咲人の頭部が押しつぶされる形となり、咲人は失神。即座に担架で運ばれた。  後頭部を打ち付けての試合続行不可能により、この試合は無効試合となった。 [nextpage] ▼第6試合 フェザー級(-66kg)○よしきまるKO×大威  よしきまるはシモミシュランの弟で空手経験者。大威はTARGET SHIBUYAでプロキックボクサーを目指す。  開始と同時に大威が突っ込んでいくと、よしきまるは後ろ蹴りを繰り出す。よしきまるの左ミドル、右ローにパンチを合わせる大威。蹴るよしきまる、パンチを当てる大威という図式となり、よしきまるが右ローの集中砲火。大威は右ストレートを放つが身体が前傾になり気味。  そこへよしきまるが右のジャンピングハイキック。これが鮮やかに決まり、大威は前にバッタリと倒れて失神KO。ぴくりとも動かず、担架で運ばれていった。  よしきまるはマイクを持つと「余裕で相手の顔が見えとったので決めてやろうと思って蹴りました」と勝ち誇った。 [nextpage] ▼第5試合 ライト級(-69kg)×桃太郎判定0-5○よーでぃー  桃太郎が前へ出ていき、両者足を止めての殴り合いを展開。その中でよーでぃーの左右フックが当たる場面が多く、左フックで桃太郎がダウン。立ち上がるも足がフラつく桃太郎だが、カウント内でファイティングポーズ。よーでぃーは左目上からの流血でドクターチェックを受ける。  血がなかなか止まらないか時間がかかったが、再開すると両者フルスイングの打ち合い。その中でよーでぃーが右フックを当てていく。試合が終了しても手を出すのは桃太郎。  よーでぃーが判定勝ちするも、両者突き飛ばし合い、頭を押し付け合う。よーでぃーは「這い上がってこい」と怒鳴った。 [nextpage] ▼第4試合 無差別級○金田一孝介判定5-0×明月院秀政 金田一はMMA戦績11勝2敗2分。修斗を経て2018年7月からパンクラスに参戦すると、2021年12月まで5戦全勝でライト級1位にまで上り詰めた。その最後の試合では後に第15代ウェルター級王者となる林源平から勝利を収めている。現在は約90kgあるという。対する明月院は元力士で最高位は小結。こちらは約165kg。 朝倉未来は「これは当初からBreakingDownのコンセプトになっていた異種格闘技戦みたいな試合が組めたんじゃないかなと。小結ってバケモンなので、バケモンとバケモンの戦いですよね。本当に刃牙の世界観です。これは言うまでもなく楽しみな試合です」と語っている。  開始と同時に前へ出る金田一が左右ストレートでラッシュ、サウスポーになっての左右フック、組んでくる明月院にはヒザ蹴り。ジャブ、右インロー、ワンツー、さらにクリンチアッパーの連打と一方的に攻める金田一。明月院は何とか組み付こうと前へ出るが打撃を浴び続ける。  本戦が終わると金田一は「全然倒れない。強いわ」とセコンドに話しかける。判定は5-0で金田一が勝利。両者は笑顔で互いを称え合った。 [nextpage] ▼第3試合 ウェルター級(-73kg) MMAルール×有馬雄生延長R 判定0-5○NAO※本戦の判定は0-0。 第3試合には、オーディションで注目を集めた有馬雄生が登場。有馬は2019年インターハイ柔道男子個人73kg級優勝で東海大学柔道部所属(4年生で2024年卒業と推測されるが東海大学柔道部のホームページにメンバーとして掲載中)。「柔道を活かしてMMAで、RIZINでチャンピオンになりたくて。まずはBreakingDownから有名になって」と、RIZIN出場を目指して名をあげたいのだという。  朝倉は「実績は凄いですから。有馬くんは柔道インターハイ優勝ということでバケモン。彼は21歳で、RIZINとかUFCに行きたいって言っていたけれど、その言ってることがデカすぎないくらいの実績じゃないですか。ここからまた新たにBreakingDownからRIZINとかに上がってもらえる有力候補なんじゃないかなと思っています」と、大型新人に期待を寄せる。  対戦相手のNAOはバスケットボールからプロダンサーを経て、才賀紀左衛門に弟子入り。朝倉は「MAO選手に関してもオーディションの同じグループ内で相手がいなくて、めちゃめちゃ強いボクシングの実績持った人と戦わせたんですけれど格闘技歴半年でKOしちゃったので。見た目もカッコいいし、華があるんですよね」と、その素質を高く評価。  開始と同時に突っ込んで組み付いた有馬だが、NAOがリバーサルして上になる。ブレイク後、すぐに組み付きに行く有馬をヒザ蹴りで迎え撃つNAO。パンチ、ヒザを当てるNAOに有馬も左右フックで応戦するが空を切る。有馬がテイクダウンに成功するが攻めきれずブレイク。  両者決め手なく本戦はドロー。延長戦へ。開始と同時に組み付きに行き、テイクダウンを奪う有馬だがNAOに立たれる。左フックやヒザをもらう有馬だがテイクダウンしてパウンド。ブレイク後、さらに組み付きに行く有馬にNAOがヒザをクリーンヒット。有馬も右フックをヒットさせた。  判定は5-0でNAOが勝利。打撃のクリーンヒットが多かったことが決め手のようだ。有馬は悔しさから何度も雄叫びをあげた。 [nextpage] ▼第2試合 ウェルター級(-73kg)○たつ延長R 判定5-0×茂木優樹※本戦の判定は0-0。  たつはTHE OUTSIDER出身(3戦全勝)で、BreakingDownのオーディションでは第5代Bigbangウェルター級王者の小川健晴、DEEPやパンクラスに出場している阿部泰人にも勝利しているが本戦出場はならず。今回、九州喧嘩自慢にKO勝ちしてやっと本戦出場のチャンスを得た。『ケンカバトルロワイヤル』では安保瑠輝也軍団の一員として出場し、KO勝ちでチームの優勝に貢献したことも。THE OUTSIDER、ケンカバトルロワイヤル、BreakingDownでいずれも負けたことがない。  対する茂木もTHE OUTSIDER出身で、今大会のオーディションでのスパーリングではKO勝ちしている。  ジャンプして飛び掛かるたつ。茂木は右ストレートで迎え撃ち、両者同時に右ストレート、左フックの打ち合いとなるが、両者決め手なし。判定は0-0のドローとなり延長戦へ。  前に出る茂木にたつは首相撲からのヒザで応戦。右ストレートと左フックで前へ出る茂木へたつは右ストレートで迎え撃つ。延長戦もほぼ差はなかったが、相手をよく見て当てに行っていたたつが判定勝ちした。 [nextpage] ▼第1試合 フェザー級(-66kg)×むらけん判定0-5○サカキマキオ むらけんこと村松健太は、世界一のイケメンを決めるミスター・ワールド2023世界大会グランプリを受賞し、タレント、モデル、アイドル、キックボクサー、YouTuber等で活躍。TBS系の大人気オーディション番組『PRODUCE 101 SEASON2』にも出演した。父親はキックボクシング3階級制覇4冠王&極真館第7回全日本ウエイト制大会重量級王者で、“天才”の異名を持った須藤信充。3月16日(土)東京・後楽園ホールで開催される「全日本キックボクシング協会」の旗揚げ戦ではプロデビュー戦が決まっている。 対するサカキは傷害事件と詐欺未遂などで鑑別所に3回入ったとの経歴を持つ。『喧嘩自慢100人企画』『喧嘩自慢合宿』を経て、2023年11月の『BreakingDown10』にて元THE OUTSIDERの関谷勇次郎と対戦したが、延長戦で判定負けした。  開始と同時に突っ込んだサカキが左右フックのラッシュを仕掛け、いきなりダウンを奪う。立ち上がったむらけんは自ら突っ込んでいき、打ち合いに。むらけんは首相撲からヒザを繰り出すが決定打にならず。さかきの勢いは落ちず左右フックを打ち続け、むらけんも打ち合ったが時間切れ。  ダウンを奪ったさかきの勝利となった。敗れたむらけんは、世界一のイケメンの顏に傷が付き、流血もしていた。
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