MMA
インタビュー

【UFC】「ドン・フライvs.高山善廣戦が好きだ」──父親の虐待と柔術との出会いを経て、UFCと契約・3連勝中のジョー・パイファー=2.10(日)ハーマンソンとメインで激突

2024/02/10 15:02

俺を見る時に、俺の情熱が伝わる事を願う

──いまはフィラデルフィアのマルケスMMAで練習しているのですよね。

「そうだ。ショーン・ブレイディやアンドレ・ペトロスキーがいるジムで。常に俺はジョン・マルケスの子分さ。あとは今でもリック・ミグリアリースとトレーニングし、新しい柔術コーチでジョナヴィン・ウェブというウェブ・フィットネスMMAジムのコーチとも。今は、だからマルケスMMAとWeb Fitness MMAの両方でトレーニングしているよ」

──ペトロスキーは3月にジェイコブ・マルクーン戦が決まっていますし、いい練習になっていそうですね。ところで、あなたのバックボーンはいま話に出たように柔術ですが、2度のコンテンダーシリーズ(DWCS)出場を経て、ダナ代表から「もしUFCと契約したいなら、ジョー・パイファーのような試合をしろ」とまで言わしめるほど、アグレッシブなストライカーの一面も見せています。何かファイトスタイルが変わるきっかけはあったのでしょうか。

「ファイトスタイルは対戦相手によって変わる。相手がどう出るかによる。試合中に何が起こるかだ。アブドゥールとのストライキング勝負で勝ったのは、ヤツがカーフを結構入れてくるから、あまり受けすぎる前にスイッチをするべきだと思ってそうしただけだ。スイッチをして、あとは俺は柔術の茶帯二本線だから」

──シングルレッグでテイクダウンして肩固めで柔道エリートのラザクを失神させた。

「これまでずっとやってきたのが柔術だ。柔術が俺の生業(bread and butter)なんだ。ストライキングの試合を好んでたのは、サブミッションで勝つよりノックアウトの方が俺は好きなのかもしれないな。ファンもその方が楽しかったりするだろう? 俺はアグレッシブで痛めつけるのが好きなヤツだから、そういった事でもストライキング勝負が魂に響くのかもしれない。エキサイティングであろうと常に思っているし。だが、最終的に俺がやらなきゃいけないのは勝つことだ。金も稼がなきゃいけないし、勝利も得ないといけない。それがストライキングでもグラウンドでも関係ない。どっちでも俺は問題ないし、相手の弱いところを攻めるだけだ」

──今回の対戦相手のジャック・ハーマンソンは、パワフルな打撃とギロチンを武器とする、ベテランのオールラウンダーです。実力者のランカー相手に対策も練られてきましたか。

「もちろんだ。戦略は言わないが。だが対策はある。ヤツはスローだし、ヤツのテイクダウン率はそう高くない、29%か30%くらいだろ? それって俺みたいなフィジカルのミドル級ではデカい問題になるはずだ。あと、ヤツはあまり立った状態でノックアウトしていない。テイクダウンしてグラウンド状態でないといけない。君が言ったように、ジャックはどこでも上手いかもしれないが、個人的な意見としては“どこにも突出した強さが無い”んだ。それを今週末、テストしてやろうと思っている。だから、自分のゲームプランは、言わないがしっかり見せるよ」

──どんな戦いになるのか、楽しみにしています。ところでさきほどエディ・アルバレスの話をしていましたが、日本のMMAを見ることもありますか?

「日本のMMAと特に繋がりはないけど、PRIDEを見ていたから桜庭(和志)を知っているし、ドン・フライと戦った、あの金髪のデカいヤツ誰だっけ? そう、高山。あの殴り合いは印象に残っている。日本の文化のことはあまり知らないけど、サムライとかそういう事にはすごく興味があったんだ。とてもクールな文化だと思うよ」

──そんな日本から週末のUFCの試合を視聴するファンにメッセージを。

「日本にいるファンのみんな、感謝している。世界中どこのヤツにだって届けるメッセージは同じなんだ。皆のロールモデルになるつもりはない、だが皆のインスピレーションではありたい。俺の試合を見る事で楽しんでもらえると嬉しい。俺を見る時に、俺の情熱が伝わる事を願う。俺がどんな意志を持って向き合っているかを理解してもらえるといいなと思う。俺は常に持っているもの全てを出し切って立ち向かっているから。自分や自分のチームの為だけじゃない。世界中で俺の試合を見てくれている皆の為だ。だから試合を見てくれ、どんな結末を神が用意しているか。必ず勝ってみせる!」

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