まさに新旧対決という図式となった宇佐美(左)vs.白須
2024年3月20日(水・祝)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD MAX』の記者会見が、2月8日(木)都内にて行われた。
ウェルター級で宇佐美秀メイソン(カナダ/Battle Box)vs.白須康仁(PROTAGONIST)が決定。
宇佐美は「白須さんはEXFIGHT時代に練習させてもらっていて、教わることもいっぱいあったし、リスペクトもいっぱいしているんですけれど、試合当日はリスペクトしながらですけれどしっかり潰していこうと思っています」と宣言。
白須は「メイソン選手はEXFIGHTでMMAをやっている時から見ていたんですけれど、凄い強いなって思っていました。立ち技に入って4戦、どんどん強くなっていくなって思って。本当に凄いなって思って。今回試合のお話が来た時に強い選手と拳を交わしたいと思ってお願いしました。今43ですけれど、40代でも本気になればここまで強くなれるんだぞってところを証明したいと思います」と意気込んだ。
一度引退して復帰した理由を聞かれた白須は「引退してから、いろいろな仕事もやったんですが、自分の中で迷う時がいろいろあって。お世話になったタイ人の先生が病気になってタイへお見舞いに行ったんですね。その時にタイの大きな駅でボーッとしていたんですが、音楽が聞こえてきて。見に行ったらライブをやっていたんですが全員が盲目の方だったんですよ。その方たちを見て、目が見えないけれども全力で演奏していて、みんなを魅了していたんです。それを見て僕は何を悩んでいるんだと思って、その時に気持ちが吹っ切れて。また格闘技の世界に携わりたいと自分の気持ちを思い出して携わりました。そこから自分の中で思い残す気持ちがあることに気付き、復帰を決めて2年前に復帰しました」と説明。
宮田充Krushプロデューサーはこの対戦カードについて「メイソン選手は70kgにチャレンジしてもらう話もあったんですけれど、22歳でこれからのファイターなので自分の適性ウェイトで戦ってもらうのがいいということでウェルター級のワンマッチを設定させてもらいました。白須選手は魔裟斗さんがトップだったころのMAXで活躍した選手ですが、一昨年6月に復帰して城戸康弘選手と対戦して一進一退の攻防で城戸選手をヒヤヒヤさせた。1年前にもK-1でカードを組んだんですが怪我で出場ならず、またK-1にチャレンジしたいということで。メイソン選手とは過去の繋がりもあるけれど、やらせていたきますと男らしい返事をいただきました」と実現の経緯を説明した。
互いの印象を聞かれると、宇佐美は「気持ちが強くてローキックも強くてベテランで」とし、「でも自分の方がスピードもあるし、当て勘もある。パワー以外は全て優っていると思います」と言い放つ。「身体の大きさもあるし、白須選手のパンチを喰らったことがあって固さがあったので、自分は自分のいいところで勝負していこうと思います」と攻略にも自信がありそう。
対する白須は「メイソン選手はスピードも技術も僕より上だと思っています」とその強さを認めるが、「ですが、当日はそれを超えるくらいまで身体を作って来ます。僕が強いのは気持ちなので、気持ちでぶつかっていきます」と気持ちで勝負するとした。
また、かつては一緒に練習していたということでやりにくさはないのかとの質問に、白須は「ないわけじゃないです。でも試合になればそこはプロとして気持ちを切り替えて全力で戦っていきます」、宇佐美は「やりにくさはもちろんあると思いますが、試合当日はそんなこと関係ないのでやることをやるだけです」と、試合になれば関係ないと口を揃える。
【写真】会見終了後、石井館長から効かせるローキックを伝授されていた白須
旧K-1 WORLD MAXで戦っていた白須と、これからのK-1 WORLD MAXで戦っていくであろう宇佐美。まさに新旧対決という言葉がピッタリのマッチメイクとなった。
そのことについて白須は「昔の体幹の強さを見せつけたいと思います」と昔の選手の強いところを発揮したいとし、宇佐美は「世代交代じゃないですけれど、自分がしっかり勝ってみんなにそれを見せたいと思います」と時代は変わったというところを見せたいとそれぞれ答えた。