新田「前みたいにのんびり戦うことはないと思う(笑)」
──昨年は4月にINNOVATIONで王座をドロー防衛、7月にKrushで判定負け、そして11月と12月にタイで連続KO勝ちということですが、やはり日本のファンからするとKrushでの負けの印象が大きくなってますよね。
「まあタイの試合は正式に公表してなかったし、自分でも気にしてないというか……結局、日本で結果を残せてないですし、次の試合も自分の中では“復帰戦”という気持ちなのでやっていこうかなと思ってます」
──とは言え、タイで連続KO勝ちできたというのは、Krushでの負けの後、何か改善できてのことですか?
「いや、そんなに変わった部分とかはないんですけど、タイでいい結果を残せたのは、普段通りの動きができたからなんですよね。日本で試合する時は周りからの期待とかもあって、それで動きが固かったというのもあったので、タイにはメンタルを鍛えに行った部分もありました。向こうでは誰にも見られてなくてリラックスできたのがよかったので、今回はそんなに気負わずにいこうかなという感じです」
──ただ、今回は久々の『KNOCK OUT』での試合で、後楽園ホールでの試合なので、多くのお客さんに見られる中での試合です。そこは大丈夫そうですか?
「失うものは失って、また挑戦者として頑張っていこうという気持ちなので、もう何も気にしないでやれると思います。いい感じで力を抜いてやれるんじゃないかと」
──『KNOCK OUT』は一昨年12月以来、1年以上ぶりの参戦になります。この間、『KNOCK OUT』では代々木大会もあったり、新ルールが次々にできたりと、いろんな動きがありました。それはどう見ていましたか?
「同門の選手がたくさん出ていて、近くで見ていたのでやりたくはなりましたよね。オープンフィンガーグローブの試合にも出たい気持ちはあったんですけど、あの時点では体と気持ちが追い着いてなかったのか、出ても結局いい結果を出せなかったら意味ないなと思って、そういうところで溜まった鬱憤も、次の『KNOCK OUT』で出せればいいかなと思って。だから今回はちょうどいい機会ですね」
──相手の優翔選手についての印象は?
「似たような体型をしているので戦い方も何となく想像はつくので、そこまで警戒するところはないですね。彼もムエタイをけっこうやっているみたいなので、逆にやりやすいかなというのはあります」
──ただ、昨年11月の『KNOCK OUT』初参戦では鷹大選手にいい形のKO勝ちでした。そういう部分も気にならない?
「彼も普段は自分より身長が低い選手との試合が多いと思うんですよ。俺みたいに同じぐらいの身長の相手とはあんまりやったことないと思うし、前回の相手も身長差があったじゃないですか。自分たちからしたらそういうタイプとはやりやすいので。弱点もある程度分かっているので、大丈夫かなとは思っています」
──では、新田選手としてはどう戦ってどう勝ちたいと思っていますか?
「やっぱり倒したいですよね。判定まで持っていきたくないので、ここで倒して、今年は『KNOCK OUT』のベルトを獲りにいきたいと思ってます」
──では、かなり気合いが入っている?
「まあでも、試合になったら気にせずやろうとは思ってるんですけどね。でも、ある程度目標を立ててやった方が結果もよくなると思うので、倒してベルトを狙うというのを今年の目標にしてます」
──あくまで端から見た印象なんですが、新田選手って、すごく性格がのんびりしてませんか?
「いやあ~……あるかもしれません(笑)。周りからも言われますし。戦い方に関しては、何でもできたんで今までは流してたというか……相手に合わせて戦ってたところがあったんですけど、今はそこを変えて、自分からガンガンいこうと思っているので、前みたいにのんびり戦うことはないと思います(笑)」
──優翔選手は、昨年末から「これからは日本でガンガンやりたい」ということで、今回も意気込んでいると思いますが、そこも大丈夫ですか?
「まあ、あんまりガンガンくるタイプでもないと思うので。逆に、ガンガンきてもらった方が自分もやりやすいんですけど、まあどっちでも大丈夫です」
──ではここでいい勝ち方をして、ベルトに向けて弾みをつけたいと。
「そうですね。今年中に挑戦できるように持っていきたいです」
──REDのスーパーフェザー級は選手層の問題がありましたが、優翔選手も参戦してきたりと、動きも出てきました。
「BLACKに出てる選手はもっといるんですけどね。ただ、他団体ではけっこう選手がいる階級なので、しっかり『KNOCK OUT』で勝った上で、それこそKrushにもやり返しにいかないといけないし、敵はたくさんいると思うんですよ。だから自分がしっかり実力をつけて戦えるようにしたいです」
──Krushでの敗戦はそれだけ悔しかった?
「まだK-1ルールにアジャストできてなかった部分があって、そんなにダメージもなく、スタミナが切れて負けたみたいなものなので、悔しいと言えば悔しいですね。だから、急ぎはしないですけど、いつかはやり返しにいきたいです。まずはムエタイルールでしっかり結果を残さないと、他のルールでやってもダメかなと思ってるので、まずベルトを獲って、このルールで強さを証明したいと思ってます」
──では、KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級のベルトに向けて一直線で行くと。
「そうですね。あと、今年は2ヵ月に1回とか1ヵ月に1回とか、どんどん試合をしていきたいです。もうあんまり若くないので(笑)やっていこうかなと」
──今年一発目から、今までとはちょっと違う新田選手が見られる?
「はい。勝っても負けてもいい試合できると思うので、あとは自分次第です」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「1Rに注目しててほしいですね。早い段階で倒しにいくと思うんで。逆に3Rまでいっちゃったら、見ない方がいいです(笑)」