写真は11月のアゼルバイジャン大会でのケラモフ(C)RIZIN FF
RIZINで活躍中のアゼルバイジャンのトフィック・ムサエフ、ヴガール・ケラモフ、メイマン・マメドフらが、ルスラン・アファンディエフコーチとともにフーリガン行為(暴力的行為など)で逮捕された、と報じたアゼルバイジャンメディア『BAKU.WS』が5日、トラブルの当事者同士が和解に至ったことを伝えた。同様のニュースを複数のメディアが報道している。1カ月26日間の拘留が命じられたとするケラモフが、釈放されたかどうかは確認中。
今回の事件は、ウクライナからのナスティア(アナスタシア・スヴェッキスカ)を巡るトラブルで、元ファイターでもあるハサン・アジゾフが、暴行を受けたとされるもの。アジゾフは、ウクライナに移ったアゼルバイジャン人のディアスポラ(※元の国家を離れて暮らす民族コミュニティ)でもある(※RIZINアゼルバイジャン大会には、スヴェッキスカ、ヴラディスラヴ・ルドニエフの2人のウクライナ人選手が参戦)。
和解の請願書を受けたウクライナ・アゼルバイジャンのディアスポラ連合は、組織の運営として本件に介入。「当事者間の和解が達成された」とした。
現地報道では、弁護士のトゥラン・アブドゥラザード氏の言葉を引用し、「刑法によれば、刑事訴追は公開告発の方法で行われるため、当事者の和解は刑事訴追終了の理由にはならない」としながらも、「しかし、彼らの和解と生じた損害の補償は刑を軽くし、予防拘禁措置を別の予防措置に置き換え、将来、被告人に対して自由の剥奪ではない他の刑罰を適用することにつながる可能性がある」としている。
ケラモフは、2023年7月のフェザー級王座決定戦で朝倉未来を1Rリアネイキドチョークで仕留めて、RIZIN5連勝で王者に。しかし、11月の母国アゼルバイジャン大会での初防衛戦で鈴木千裕の下からの蹴り上げとパンチ連打により、88秒 KO負けで王座陥落。
2024年2月24日(土)佐賀・SAGAアリーナで開催される『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』で、摩嶋一整を相手に3カ月ぶりの再起戦を行うことが発表されているが、本誌の取材にRIZINは、「引き続きケラモフの現地での処遇について詳細を確認中」と答えている。