海人の連勝をストップしてその名を日本にも轟かせた王者ベスタティ(左)が2014年K-1MAX世界王者ケールと対戦(C)GLORY
『GLORY HEAVYWEIGHT GRAND PRIX』(ヘビー級ワンデートーナメント)が開催される2024年3月9日(土・現地時間)オランダ・アーネムのグレドーム・サッカースタジアム大会。ヘビー級トーナメントだけではなく、2つのタイトルマッチも決定した。
GLORY世界ライトヘビー級王者ドネギ・アベナ(スリナム/27勝9KO7敗)vs.同暫定王者タリク・カバベ(モロッコ/49勝10KO28敗)によるGLORY世界ライトヘビー級王座統一戦が行われる。
アベナは2015年9月にプロデビューし、2017年のA1WCCチャンピオンズリーグトーナメントで決勝まで勝ち上がった。GLORYには2018年12月から参戦し、2019年6月にはGLORY世界ライトヘビー級王座に挑戦したがタイトル奪取ならず。ここからGLORYで4連敗を喫するも2022年10月に当時ライトヘビー級3位のフェリペ・ミケレッティに判定勝ち、2023年2月にセルゲイ・マスロボイエフにTKO勝ちで王座を奪取した。しかし、6月のカバべとの初防衛戦を前に食中毒となり急遽欠場。11月にモハメド・トゥチャッシーの挑戦を退けて初防衛に成功している。戦績は27勝(7KO)9敗。
カバベは2015年スーパーコンバット・ワールドグランプリ・ヘビー級トーナメント優勝の実績を持ち、2018年6月からは『ONE』に参戦。4連勝してONEキックボクシング・ライトヘビー級王座に挑戦したが、ローマン・クリクリアにTKOで敗れた。2021年1月からはGLORYに参戦し、ヘビー級でリコ・ヴァーホーベンやアントニオ・プラチバット、ライトヘビー級でマスロボイエフといった強豪たちに4連敗を喫したが、2023年3月にダニエル・トレドにTKO勝ち。6月にアベナへのタイトル挑戦が決まっていたが、アベナの欠場でスクランブル出場となったモハメド・アミンをKOして暫定王座に就いた。戦績は49勝(28KO)10敗1分。
当初、両者は2023年11月の『GLORY COLLISION 6』で王座統一戦を行うはずだったが、今度はカバベが急遽欠場となって中止。両者の対戦は2度の延期を経てついに決着の時を迎える。
また、海人の挑戦を退けて日本にもその名を轟かせたGLORY世界ライト級王者ティジャニ・ベズタティ(オランダ/)が5度目の防衛戦に臨む。挑戦者は同級1位エンリコ・ケール(ドイツ)。
王者ベスタティは2016年からGLORYに参戦し、 ストヤン・コプリヴレンスキー、シッティチャイ・シッソンピーノン、マラット・グリゴリアンには敗れるも高い勝率で、2021年9月には王座決定戦でエルビス・ガシを破りGLORYライト級王座に就いた。同王座は2022年5月にジョシュ・ジャンシーをKO、同年10月にコプリヴレンスキーにリベンジを果たして2度の防衛に成功。2023年3月には同時二階級制覇を狙ったGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンの挑戦もKOで退け、3度目の防衛に成功。8月には海人を判定で破り4度目の防衛に成功した。戦績は25勝(9KO)4敗。
挑戦者ケールは2013年6月にMixFightフルムエタイミドル級世界王座(-72.5kg)とISKAオリエンタルルールミドル級世界王座(-75kg)を獲得し、2014年にはK-1 GLOBAL主催のK-1 WORLD MAX CHAMPIONSHIPトーナメントで優勝を果たした。2019年1月からは『ONE』に参戦し、フェザー級キックボクシング・ワールドグランプリにも出場したが準々決勝でジャバル・アスケロフに敗れている。ダビット・キリアとタイフン・オズカンに連敗を喫し、ONEを離脱。2023年12月のGLORYでアルマン・ハンバリアンを左ミドルキックで戦闘不可能に追い込みTKO勝ちすると、リング上でベスタティに挑戦アピール。ベスタティもリングに上がって激しい舌戦を展開した。戦績は52勝(30KO)15敗2分。
なお、今大会は日本ではU-NEXTにてLIVE配信される。