2024年2月16日(金)、無観客&配信に特化した『GLADIATOR CHALLENGER SERIES』(THE.1TV公式YouTube配信)の3カードが発表された。同大会は「PROGRESS実行委員会」が主催し、「GFスポーツインターナショナル」が協力する。
韓国、モンゴル、フィリピン勢の来日を実現させ、アジアのフィーダーショー化を目指す従来の『GLADIATOR』ナンバーシリーズが週末のライブ観戦イベントであるのに対し、今回の『GLADIATOR CHALLENGER SERIES』は、平日の仕事や学校帰り、ジムでのインターバル中などに携帯、タブレット、PC等で視聴を楽しんでもらうことを目的としたコンパクトなスタジオマッチとなる。
同時に「明確に海外MMA、さらにグラップリングで世界と戦う選手達の経験の場となるようシビアな戦いの場を提供していく」としており、今回発表された第1弾カードも国際戦やハイレベルなマッチアップが並んだ。
▼GLADIATORフェザー級選手権試合 5分3Rパン・ジェヒョク(KTT/韓国)王者河名マスト(ロータス世田谷)挑戦者
メインは、『GLADIATOR CHALLANGER SERIES01:BANG vs. KAWANA II』の大会タイトル通り、GLADIATORフェザー級選手権試合=王者パン・ジェヒョクvs.チャレンジャー河名マストに。
両者は2023年6月に同王座決定トーナメント準決勝で戦い、パン・ジェヒョクがスプリット判定勝利を収め、その後9月に体重超過のダギースレン・チャグナードルジに判定勝ち(決勝不戦勝)で同王座を獲得している。
一方、河名は9月大会でユン・ダウォンに判定勝ちで再起し、12月大会で同トーナメント準決勝で敗れたチハヤフル・ズッキーニョスを初回TKO。フェザー級王座挑戦権を手にした。
初戦では、河名のテイクダウン狙いを驚異的なバランスで防ぐ、あるいはすぐに立ち上がり押さえ込ませなかったジェヒョクが、打撃を当てるなか、河名も打ち合いで応戦し、接戦に。スプリット判定をジェヒョクが制している。
年間ベストバウト級の名勝負で互いに強みを知ったなかで、再戦で両者がどんな戦い方を選択するか、注目の1戦だ。
◆GLADIATORフェザー級王者パン・ジェヒョク「今回こそしっかり仕留める」
「皆さん。明けましておめでとうございます。GLADIATORフェザー級チャンピオンのパン・ジェヒョクです。防衛戦を用意して下さった関係者の皆さん、いつもありがとうございます。初防衛戦でもあり、いつも以上に抜かりないようしっかり準備します。一度拳を交えた相手ですが自分の防衛戦ですし、今回こそしっかりとフィニッシュ、仕留めるようにします。
マスト選手は優れたレスラーですが、最近は打撃も自信を持っています。自分としは注意する局面が増えましたが、チャンピオンらしく打撃、レスリンク、寝技の全てで圧倒できるようハードトレーニングを積んでいますので、期待して下さい。今年も勝ち続けるように頑張りますので、宜しくお願い致します」
◆河名マスト「僕の“ROAD to Road to UFC”は、まだ終わっていない」
「フェザー級王座決定トーナメントの敗北で、“ROAD to Road to UFC”の道は絶たれたと思っていたところから、もう一度ベルトを巻くチャンスに巡り合えた自分は“持っている”と思います。ユン・ダウォン戦、チハヤフル戦で、試合の中で自分自身の中にある恐怖との向き合い方、乗り越えることができました。今回の試合では変わった自分、変わらない自分の両方を見せられると思います。
パン選手は人間性も、ファイトスタイルも気持ちの良い選手だと思います。だからこそ、2人で良いものを創るのではなく、自分の強みをぶつけ続け、嫌がらせを続けることができればと思います。やりたいことをやって、フィニッシュして、ベルトを巻き、『Road to UFC』へ。“No UFC、No MMA!!”僕の“ROAD to Road to UFC”は、まだ終わっていないです!!」
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PROGRESSフェザー級王座決定戦=竹内稔vs竹本啓哉
▼PROGRESSフェザー級王座決定戦 5分3R竹内 稔(CARPE DIEM)竹本啓哉(ALIVE)
竹内稔と竹本啓哉の間で、「PROGRESSフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦」が実施される。
竹内は、11月のADCCアジア&オセアニア予選66kg級準優勝。かつてはプロ修斗でも活躍し、MMA5勝2敗の戦績を持つ。今や日本一といっても過言でないアナコンダ・チョークの名手だ。
対する竹本は、9月大会でテムーレン・アルギルマにスプリット判定勝ちでGLADIATORバンタム級王座に返り咲いたMMAグラップラー。組んでからバック奪取や足関節に秀でており、MMAケージレスリングを「PROGRESSフォークスタイルグラップリング」でもいかに活かすか。
引き込みは対戦相手に2Pを献上、スクランブルで1Pを挽回できるPROGRESSフォークスタイルグラップリング・ルールは、MMAとグラップリングの中間点にあるだけでなく、そのポイント制やトップ&バック奪取という技術的な側面から見ても、組み技の世界最高峰ADCCルールを目指すグラップラーにとっても、理に適い成長を促せるルールといえる。
◆竹内稔「判定ではなく、一本勝ちで王座を獲得したい」
「今回、初出場でPROGRESSフェザー王座決定戦でGLADIATOR王者の竹本選手と戦えることを光栄に思います。国内ではグラップリングのタイトルを制定している団体は他にはなく、初めての経験なので王座を賭けて試合をできることが楽しみです。判定ではなく、一本勝ちで王座を獲得したいと思います」
◆GLADIATORバンタム級王者・竹本啓哉「GLADIATORのベルトの価値をグラップリング界隈にも周知するのにうってつけの試合」
「MMAファイターとしてGLADIATORのベルトを巻いた僕と、昨年グラップリングで大活躍されていた竹内選手とが試合する舞台として、MMAとグラップリングの交差点であるPROGRESSの王座決定戦は相応しいと思います。
今年の僕の目標は、GLADIATORのベルトの価値を周知することなのですが、この王座決定戦はグラップリング界隈にも周知するのにうってつけの試合だと思います。しっかり備えていきます。ご期待下さい!」
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GLADIATORフライ級王座決定8人トーナメントで和田教良vsチェ・ドンフン
▼GLADIATORフライ級王座決定トーナメント準々決勝 5分3R和田教良(ガイオジム)チェ・ドンフン(チームMADポハン/韓国)
GLADIATORフライ級王座は、2023年3月大会で、NavEを下したモンゴルのニャムジャルガル・トゥメンデムベレルがUFC参戦で、4月にベルトを返上、現在空位となっている。
その王座を巡り、「フライ級王座決定8名トーナメント」の開催が決定。和田教良とチェ・ドンフンの2選手が、無観客&配信に特化した今大会で激突する。
和田は、2023年9月大会で2017年3月以来、6年半ぶりにGLADIATOR出場を果たし、梅亞愚裸毒一郎に判定勝ち。連続参戦となった12月大会でもシン・ジェヒョクに判定勝ちで、現在4連勝中のベテランファイター。
対するチェ・ドンフンはキャリア3戦目で韓国のDOUBLE GFCのフライ級王座を獲得した猛者で、2023年12月大会では久保健太に3R KO勝ち、その実力を誇示した。
◆和田教良「チェ・ドンフンと試合ができるから──」
「フライ級王座決定トーナメントに出場させて頂き、ありがとうございます。ただし、正直なところチェ・ドンフン選手と試合ができるということで試合を受けさせてもらいました。この次のことは、考えていません。
最近、固い試合展開、いわゆるショッパイ試合ばかりしてしまい、オファーも減ったなかで元々の所属先のZOOMERの祖根代表の紹介で昨年の10月にGLADIATORで戦わせていただき、ありがたいことに2カ月スパンで試合を組んでもらえたことに感謝しています。
現役の間に国際戦を戦いたいと思っていたなか、前回大会でソレが実現できて、今回は対戦したいと願っていた選手と試合ができることは、ホンマにありがたいです。
チェ・ドンフン選手はイケメンで、強い選手だと思います。でも月並みになりますが、フィニッシュか結果的にドミネイトできるように励んでいきます」
◆チェ・ドンフン「自分は本来はグラップラー」
「こんにちは! 今回、GLADIATORのフライ級トーナメントに出場する事になった、チェ・ドンフンです。まず、前回大会に引き続き再びチャンスを下さったGLADIATORのスタッフの皆さん、本当にありがとうございます。
トーナメント初戦の相手、和田選手はグラップリングが上手なタイプに見えました。自分はウェルラウンダーだと思われていますが、本来はグラップラーだということが証明できるチャンスだと思います。
和田選手は自分が成長するための相手として不足のない優れた選手だと思います。ただし試合映像を見ると、力づくに相手を抑えているように見えて、アレでは自分には通用しません。自分はパワーにも自信がるし、柔道の経験もあるので同じことを和田選手にやってやります。
凄く楽しみな試合なので万全の準備をして、コンディションが良くなかった12月の試合よりも素晴らしい試合をお見せすることを約束します」
なお、今大会からGLADIATORが目指してきたアジアのフィーダーショー化=選手育成、日本人・アジア人が強くなるためのマッチメイクは一歩前進し、北米最大のフィーダーショーである『Legacy Fighting Alliance』と関係を深め、4月より、GLADIATORからLFAに選手を派遣することが可能になったことが発表されている。
◆LFA代表 エド・ソアレス「LFAが日本のファンにも認知されるように」
「日本のファンの皆さん、LFAでは今春よりGLADIATORで活躍したファイターをMMA界のNCAAである我々のプロモーションで戦う機会を与えることが可能となり、心より嬉しく思っています。この機会に世界中から世界のトップステージを目指し、ファイターが集まってくるLFAが日本のファンに認知されることを願っています。改めて、このような関係を結ぶことができGLADIATORの櫻井雄一郎代表、PROGRESS実行委員会の長谷川賢氏に感謝します」
なお、上記以外の追加カード並びフライ級王座決定トーナメント準々決勝に関する情報は近日中にプレスリリースにて発表となる。