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2024年1月28日(日)、東京・有明アリーナにて開催されるONE Championshipの日本大会『ONE 165』(ABEMA PPV ONLINE LIVE配信)ライト級戦でセージ・ノースカットと対戦する青木真也が「ベストパフォーマンスを世界最高峰の舞台で、世界最高峰の相手にできるのは今回が最後の機会だと思う」という発言の真意をABEMAに語った。
青木真也、誇りと意地の全て「俺の孤独と絶望、わかる?」
これまでの戦績を振り返った青木は「今の格闘技は“発表会”“競技会”であり、プロ格闘技ではない」と言い、「客と作り手の質の低下。つまらなくて意味のない、スクラップのようなコンテンツが量産されるようになった。それを否定しないし、好きにすればいいと思う一方で、俺は自分が求めるクオリティのプロ格闘技をどこまでやれるのだろう? という想いがある」と語り始めた。
『これが最後の試合になる』と発言が切り取られていることについても青木は、「文脈の読めなさに絶望するよね」と一蹴。「俺にとっては、“全然分かってねぇんだ”“これは言葉が通じていないな”というリトマス紙になった。すごく孤独ですよ。騙されときゃいいんじゃないですか?」と苦笑した。
「この試合、勝てますか?」との問いには、「勝てたらいいね」と応じ、断言はせず。その理由を「『勝ってやる!』という欲求が衰えてくるんです。俺を突き動かす原動力は『自分を認めさせたい』という気持ちだった。だけど、それってどこかのタイミングで無くなりますよね。この気持ちが無くなった俺が、どこに向かっていくのか。すごく興味深い」と自己分析。
さらに、「相対的な評価から降りた。負けて、相対的な順位が落ちていくことに耐えられない。それに加えて、ほとんどの試合展開が読めるようになり、将棋における“投了”のような『参りました』という状況になることが増えた」と胸の内を吐露するが、「ただ、これは将棋ではなく、格闘技。理屈だけではなく、諦めずに頑張る。これを最後の課題としてやりたい」と語った。
「ファンは何に期待すればいい?」と問いかけられと、青木「“テメェで見つけろ”と思う」と伝えた上で、「あのさ、今の社会問題って全部これなの。すがるものがなくて、“推し”という文化にしてる。『推しは青木真也』というヤツがいたら、『辞めろ、くたばれ』って言うね。ファンには心の底から感謝してるけど、あくまで“青木真也は青木真也で、お前じゃねぇんだよ”と。いつまでも戦いを求め続けられても、俺はお前らに付き合わねぇ」と、突き放した。
「俺が1月にこの試合終わってからどうなるのか。すげぇ楽しみなんだよな」という青木。