ヒジ打ちありのルールで海人と対戦する元ONE世界王者ペットモラコット©︎SHOOT BOXING
2024年2月10日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2024 act.1』のメインイベントで、SB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)とヒジありで対戦する元ONEムエタイ世界フェザー級王者ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)。世界の頂点に君臨するペットモラコットはSB初上陸でどんなインパクトを残すか。
ペットモラコットはタイのビッグマッチ常連の超一流選手として活躍し、ルンピニースタジアムではミニフライ級王座とスーパーフェザー級王座に就いた。2015年4月には初来日し、梅野源治の挑戦を退けている。ONEではジョルジオ・ペトロシアンと2度対戦、1度目は首相撲&ヒザ蹴りを多用したペットモラコットが判定勝利を収めたが、「試合中に複数の違反であるクリンチ行為が発生した」との理由からノーコンテストとなり、7月の再戦では判定負け。
しかし、2020年2月にポンシリと初代ONEフェザー級ムエタイ世界王座を争い、判定勝ちで王座に就いた。同王座は3度の防衛に成功。その後はONEを離れ、『ラジャダムナン・ワールド・シリーズ』に参戦。イラン、モロッコ、トルコなどの選手と対戦して5連勝を飾ったが、前戦となる2023年9月のタナンチャイ・シッソンピーノン戦ではスプリット判定で惜敗している。
10R以上やって海人の心をへし折るのもいいな
「梅野(源治)と試合をした時(2015年4月19日、ルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級タイトルマッチで判定勝ちし初防衛に成功)と、賞金トーナメントが開催された時(2016年7月29日、TOYOTA
-65kgトーナメント。一回戦で平野将志を2RヒジでTKO勝ち、準決勝でチャムアトーン・ファイタームエタイに判定勝ち、決勝戦でシーラリット・チョー・サムピーノンに2RTKO勝ちして優勝)の2回来日したので、3度目になる。日本の気候は気持ちいいし、食べ物も美味しいよ」
――今回の海人vsペットモラコットの一戦が発表された時に、一部のムエタイファンが「ペットモラコットは引退したはずでは?」との情報で騒がれていました。
「あれは昨年9月のRWS(ラジャダムナン・ワールド・シリーズ)でタナンチャイ・シッソンピーノンにスプリット判定で負けた後に、自分のことが嫌になって、連戦で疲れていてヤケ酒を飲んだ勢いで自分のFACEBOOKでジムの会長の許可なく引退を発表しちゃったんだ(苦笑)。そのぐらい私は一戦一戦に懸けているし、今は改めてチャンピオンを目指してみようという気持ちに切り替えている」
【写真】2015年4月、梅野源治(右)の挑戦を受けてルンピニー王座を防衛
――改めて海人選手の印象を教えてください。
「今回の試合が決まって海人のことは知った。色々と試合映像を見たところ、攻撃的なスタイルで凄く強い選手だと分かったので、試合ができることを嬉しく思う」
――海人選手の警戒すべき印象的な攻撃はありましたか?
「前蹴りのような三日月蹴りだね。あとは、背が高いのでパンチ、蹴りも警戒しないといけないなと思った」
――ペットモラコット選手は今までにジョルジオ・ペトロシアン選手、ヨードセングライ・IWE・フェアテックス選手、タワンチャイ・PK・センチャイ選手など、70kgの世界トップクラスの選手たちと戦ってきましたが、海人選手のことは脅威に感じますか?
「そうだね。海人は間違いなく怖い選手なので一切油断はしていない」
――海人選手はONEで活躍しているトップ戦線の選手とやりたいとアピールしていますが、元ONE世界チャンピオンとしてどこまで食い込めると評価していますか?
「間違いなくONEで戦っていける力はあると思う。でも、ONEでチャンピオンになれるかどうかは分からない(苦笑)」
――対戦カード発表会見では海人選手からKO宣言が出ていましたが、ご自身はどういう試合になると予想していますか?
「KO宣言? 私はボクシングも合わせて180戦ぐらいやってきてKO負けは1度だけ。打たれ強さにも自信があるし、海人が私をKOするのは難しいだろう。逆に私がKOしたいので、そのタイミングがあれば狙っていくよ。その一方で私は試合をフルに使って対戦相手を圧倒する試合をするタイプでもある。シュートボクシングは無制限ラウンドだから何ラウンドやっても問題ないんだろ? だったらKO勝ちじゃなくて10R以上やって海人の心をへし折るのもいいな。ちなみに私はムエロークのワンデートーナメントで3試合やって全部で9R戦ったことがあるから、それも可能だよ」