ONE Fight Night 182024年1月13日(土)タイ・ルンピニースタジアム
▼第8試合 バンタム級 ムエタイ 3分3R〇スーブラック・トー・プラン49(タイ)判定3-0×ステファン・コロディ(アイルランド)
PKセンチャイムエタイジムで腕を磨くコロディと、ONE FRIDAY FIGHTSからの本戦デビューを迎えたスーブラックが対戦。
1R、前に出て行くのはコロディにサウスポーのスーブラックは左ミドル。右ボディ、左ストレートを打つのはスーブラック。左ローをジャンプしてかわし、ヒジを打とうとしたコロディにスーブラックも左ヒジ。スーブラックは左ストレートから入り、首相撲からのヒザ。左ミドルから右アッパー、組み付いてのヒザから左ヒジを見舞うコロディ。強い右ミドルも蹴る。
2R、場内からは「スーブラック」コールが沸き起こり、スーブラックは左フックを思い切り振って行く。コロディの右ストレートに右フックを返そうとしたスーブラックに、コロディがもう一度右ストレートを打ちダウンを奪う。ダメージのあるスーブラックに襲い掛かるコロディ。しかし、スーブラックが左フックから組み付いての左ヒザ、そして左ヒジでダウンを奪い返す。場内の歓声は大爆発。スーブラックは左右フックから右ヒジを叩き込み2度目のダウンを追加。襲い掛かるスーブラックにコロディもヒジで応戦する。左フック、右フックでダウン寸前となるコロディだがスーブラックの猛攻をコーナーを背に耐えた。
3R、大振りのフックを打って前に出るスーブラック。ボディへのワンツーも。コロディは右ミドルをヒットさせていくがスーブラックの前へ出ての攻撃に押される。勝利を確信したスーブラックはロープを背にし、前蹴りを出して流し気味かと思われたが、最後に左ミドルと左ボディストレートでダメ押し。観客を沸かせて判定勝ちした。
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▼第6試合 ライト級 ムエタイ 3分3R〇ルンラーウィー・シッソンピーノン(タイ)TKO 2R 1分44秒×シャーキル・タクレティ(イラク)
ルンラーウィーはONE FRIDAY FIGHTSで3勝1敗のサウスポー。タクレティは22戦全勝というイラク人選手。
1R、前に出てくるルンラーウィーにワンツーを打つタクレティ。ルンラーウィーは蹴り足をキャッチするとすかさず得意の左ボディストレートからパンチをまとめる。強烈な左ミドルを蹴るルンラーウィーは左ストレートも鋭く伸ばす。そしてルンラーウィーの左ボディストレートでタクレティがあからさまにダウンがある仕草を見せてしまい、続く左ミドルでタクレティがダウン。ルンラーウィーは左ローから左右フック、左ミドル、蹴り足をキャッチしての左ボディ。
2R、すぐに前へ出るルンラーウィーの左ハイキックでタクレティが巻き込まれるようにしてダウン。タクレティは組み付くがルンラーウィーはヒジを叩きつける。左ミドルから組み付いたルンラーウィーは左ヒジでさらにダウンを追加。左ミドルからルンラーウィーがワンツー、左ヒジを叩き込み、タクレティが座り込んだところでレフェリーが試合を止めた。
圧勝を遂げたルンラーウィーには5万ドルのボーナス。「この試合へ向けて練習をしてきたのでKO出来た。1Rに相手もクリンチがあったのでヒジ、ヒザで対応した」と勝利者インタビューに答えた。
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▼第4試合 ライト級 ムエタイ 3分3R〇リアム・ノーラン(英国)判定3-0×アリ・アリエフ(ロシア/ダゲスタン)
選手欠場を受けて急遽出場となったアリエフ。アマチュア出身でプロの戦績はまだ2戦。身長196cm。テコンドーベースのノーランは1年3カ月ぶりの出場、ジョナサン・ハガティの練習パートナーだというWBCムエタイ世界王者。
1R、サウスポーのノーランは左ミドル、アリエフは前蹴りを使いつつ、ノーランの蹴り足をキャッチしてコカしにいく。静かな立ち上がりとなった。
2R、ノーランは左ミドル、左ロー、左の飛び蹴り。アリエフは手数が少なくパンチからローを蹴るがノーランにかわされる。ノーランの左フックにアリエフは右ヒジを合わせにいき、近付くと左ヒザを突き刺す。徐々にプレッシャーをかけていくアリエフ。
3R、アリエフの右ローにノーランが返しの左ストレートをヒットさせ、アリエフは一瞬ダウンもすぐ立ち上がる。ノーランはワンツー、左右ヒジで攻撃をまとめて倒しに行き、ヒジを多用。アリエフは逆転を狙って前に出る。ノーランはテンカオで迎え撃つ。両者バックスピンエルボーを打ち合い、前に出てワンツーを打つアリエフにノーランも下がってワンツーを打ち返す。
判定3-0でニアダウンを奪ったノーランの勝利となった。
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▼第2試合 ライトヘビー級 キックボクシング 3分3R〇ベイブラット・イスアエフ(ロシア)判定3-0×ユーリ・ファーシス(ルーマニア)
ルーマニアで開催されたROAD TO ONEヘビー級トーナメント優勝、ISKA世界王者の肩書きを持つファーシス。ONEで2勝2敗、WMC世界王者の肩書きを持つイスアエフの重量級対決。
1R、前に出るのはファーシスで左右にスイッチしながらワンツー、左ミドル。右オーバーハンドを当てると、ファーシスは右フックを返す。ファーシスの前蹴りをかわすとイスアエフは右アッパーからパンチをまとめた。思い切りパンチを繰り出すファーシスに、イスアエフは引き込んで左フックを合わせに行く。
2R、左ミドルを蹴るファーシスにイスアエフは右ショートから左右フックへ。両者ともただフックを振り回すだけの重量級ではなく、ファーシスはスイッチを多用して右構えでも左構えでもしっかりしたワンツー、ミドルを蹴り、イスアエフはショートのフックやカウンターを狙う。イスアエフの左右ミドルが決まり始め、ファーシスは減速が見える。そこへ右ボディアッパーを突き刺すイスアエフ。
3Rはイスアエフが前に出る。両者ともブロックは固く、イスアエフは右ボディ、バックキックでボディを狙う。左ミドルを蹴るファーシスにイスアエフは右のボディを狙い撃ち、さらに左ミドルを蹴る。そして意表を突く後ろ廻し蹴りもヒットさせる。イスアエフのワンツー、右ボディストレートからの左右フックに身体を丸めるファーシス。完全に疲労が見えるファーシスだがイスアエフは無理せず的確にパンチを当てていき、ラッシュはしない。
イスアエフがハイキック、バックハンドブローを繰り出して試合を終え、ヘラクレスのような身体に似合わぬ手堅い戦いぶりで判定勝ちした。