MMA
インタビュー

【UFC】マネル・ケイプ、UFC5連勝なるか?「この試合に勝ってタイトル戦をしてベルトを日本に持って行く。それができるのが僕だ」(後篇)

2024/01/11 17:01
 2024年1月13日(日本時間14日)米国ラスベガスのUFC APAXで開催される『UFC Fight Night: Ankalaev vs. Walker』(U-NEXT配信)のコ・メインのフライ級で、元RIZIN王者のマネル・ケイプ(ポルトガル)が、マテウス・ニコラウ(ブラジル)と対戦する。UFC4連勝中のケイプに、本誌がインタビューを行った(後篇)。 ▼フライ級 5分3Rマテウス・ニコラウ(ブラジル)19勝3敗(UFC7勝2敗)5位マネル・ケイプ(ポルトガル)19勝6敗(UFC4勝2敗)6位 ※UFC4連勝中  2019年大晦日の『RIZIN.20』で朝倉海を2R TKOに下し、「RIZINバンタム級王座」についたケイプは、2021年2月にUFCに「フライ級」で参戦以降、4勝2敗で同級6位につけている。  オクタゴンに馴染むまで2戦黒星が続いたが、初戦で判定負けしたのは、現同級王者のアレッシャンドリ・パントージャ。2戦目で今回、対戦するマテウス・ニコラウにスプリット判定の接戦で敗れた。  そこからオデー・オズボーン、ジャルガス・ジュマグロフをいずれもKO・TKO。続くダビッド・ドボジャーク、フェリペ・ドス・サントスにもダウンを奪う判定勝ちで現在、UFC4連勝中だ。  2連敗からなかなか上位陣との試合が組まれず、連勝してからもアレックス・ペレス、デイブソン・フィゲイレード、カイ・カラフランスら強豪が立て続けにケイプ戦をキャンセルしており、元タイトルコンテンダーとの王座挑戦に近づく試合も中止となっていた。  しかし、今回の対戦相手のニコラウは現在5位とケイプより上位ランカーで、4月の前戦でブランドン・ロイバルに敗れるまではケイプ戦を含め4連勝していた強豪だ。  巧みなステップで間合いを支配し、精度の高い打撃を武器とするニコラウは、強打もあって寝技も強い厄介な相手だ。今回の再戦を越えてUFCチャンピオンを目指す“スターボーイ”に、ニコラウ戦について訊いた。 マテウスは良いファイターだけど「前と同じところ」にいる ──(前篇からの続き)マネル・ケイプ選手が、こちらが想像する以上に、日本の格闘技シーンを追っていて驚きました。さて、ケイプ選手も現在、UFC4連勝中で、ランキング6位に入っています。今回のトップ5のマテウス・ニコラウ戦は大事な試合になりますね。この試合に向けては、どこでファイトキャンプしてきましたか? 「前回と変わらず、いま僕が住んでいるラスベガスのエクストリームクートゥアーでトレーニングしていたよ。あとはUFC PI(パフォーマンス・インスティテュート)。あそこは色々な機材もあって、そこでパートナーやコーチ達とトレーニングしてきた」 ──ニコラウ選手は、ケイプ選手がUFC2戦目でスプリット判定で敗れた相手です。2021年のあの試合からそのまま4連勝したニコラウは当時からどのように進化したと考えていますか。 「とくに印象の違いは無いね。彼は2021年の時から何も上達もしてないしファイトスタイルの変化もない。良いファイターだけど“前と同じところにいる”感じがしている。だから当時と特に感じる事に変わりは無い。同じように戦って来るのを、迎え入れて勝つだけだ。どうやって戦うべきかも分かっている」 ──2021年のニコラウ戦では、初回を落とし、2Rを取り返したように見えましたが、3R目の慎重な姿勢がスプリット判定となり、惜しい星を落としたように感じました。以降、ケイプ選手は4連勝。何か気づきがありましたか。 「あの試合で悪かった部分は、ジャッジの裁定だ。そして以前言ったように、シューズと素足、リングとケージの違いにまだ慣れていなかった。それに3ラウンド目でも、アグレッシブでいなければいけない時はアグレッシブでいたいと思っているよ。でも試合中、常にアグレッシブでいなければいけない訳ではない。彼の動きを止めて、自分が当てる。当時から僕は大きく成長した。どの局面でも強くなっている。もちろん今回は勝つし、“確実にKO”で勝ちに行きたいと思っている」 [nextpage] もしいまパントージャと戦えば、初戦とはまるで違うものになる ──連勝してからもアレックス・ペレス、デイブソン・フィゲイレード、カイ・カラフランスら強豪が立て続けに試合をキャンセルしてきた結果、2022年、2023年は1試合ずつしか行えませんでした。フラストレーションがたまりませんでしたか。 「もちろん、最初はそうだね。誰もが僕との対戦を避け、皆“プルアウト”されていったから。キャンプ中や試合の前日に対戦相手がプルアウトされ、試合が出来ないって決まった時は、もちろんフラストレーションしかなかった。だけど時間は過ぎるし受け入れる必要があるだろう? 前に進まなければいけない。今は自分のキャリアでもとてもいい状況であるから、そういった事も考えながらフラストレーションは受け流して、後ろに置きながら自分は前に進んでいるんだよ」 ──あなたのUFCデビュー戦の相手が、現フライ級王者のアレッシャンドリ・パントージャでした。あのときは判定で敗れましたが、王者との差をどのくらいととらえていますか。 「僕の側からの話になるけど、本当に上達したと思っている。めちゃくちゃすごいレベルになっているんだ。これまでの試合でも勝ってそれを見せてきたはずだ。だから、もしいまパントージャと戦えば、初戦とはまるで違うものになるよ」 ──12月にブランドン・ロイバルに完勝したパントージャの前戦をどう見ましたか。 「いいパフォーマンスではなかった。あの夜の彼の試合には多くの穴があった。粗い試合だったけど、彼は勝つためにやったんだろう。彼のベストファイトではなかったよ」 ──2月24日のUFCメキシコ・シティ大会では、フライ級で元王者のブランドン・モレノと2位のアミール・アルバジが対戦する(※アルバジが欠場でブランドン・ロイバルが出場)という話も聞こえてきます。勝者がナンバーワン・コンテンダーとなる可能性もあります。 「アミールがモレノに勝ってほしいと思うけど、トップコンテンダーではない。トップコンテンダーは僕だ。僕はアグレッシブに戦うし、チャンピオンになれる重厚さも持っているから」 ──週末のマテウス戦はどうなりますか? 「この試合は“僕のための試合”になるだろう。何が起きようが僕が勝つ。自分の今のレベルはこの階級の誰よりも強くなっていると思うから、マテウスは気を付けないと、軽くKOされてしまうと思う。本当に今の自分に自信があって、常に自分には自信はあるのだけど、今回は特にいつも以上に自信に満ち溢れているんだ。だからこの試合は僕のための試合になるし、必ず勝つ。僕のゴールはチャンピオンになること。この試合はタイトルショットに直結するし、今週末、僕がマテウスを負かした後は100%、パントージャと対戦する事になるだろう」 ──最後に日本のファンにメッセージを。 「自分の試合を見てくれている日本のファンに『UFCを見てくれてありがとう』と伝えたい。今週末の試合に勝った後、タイトル戦をしてベルトを日本に持って行くから。それができるのが僕だと思っている」
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