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2023年12月31日(日)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN.45』の第14試合・RIZINフェザー級(66.0kg)5分3Rで、YA-MAN(TARGET SHIBUYA)に判定3-0で勝利した平本蓮(剛毅會)が、試合後インタビューに答えた。
試合は、オープンフィンガーグローブでも近い距離で戦う両者が、クリンチの中でヒジ打ちも。離れ際でヒジを狙うYA-MANに梅野源治と首相撲&ヒジ・ヒザを練習してきた平本も応戦。長期戦のなかで四つ組みからテイクダウンを奪う平本が、立とうとするYA-MANを削り、しっかりポイントメイクして消耗戦を制した。
試合後、平本は「どうしても勝ちたくて勝ちに徹してしまったけど、課題だった“勝ち切ること”が出来たのは良かった」と語った。
最後近い距離で自分のボクシングを信じた
──YA-MAN戦後の率直な感想を。
「めちゃくちゃ打たれ強くて。5、6発クリーンヒットっていうか、バチーンと当たっているカウンターはあったけど、“ゾンビだな”と思って。テイク(ダウンン)混ぜれて、はい、とりあえず勝って良かったです。この試合だけはマジで勝ちたかったんで。しょっぱい試合になっちゃったんですけど。本当もっと練習量増やして戻ってきます。ただ、自分のなかでは勝ち切れたっていうのは、大きな課題だったので良かったです」
──「倒れなかった」とのことですが、やはりそれはイメージとしてはもっと一発で倒せると?
「結構ダウンしているイメージがあったんで。ダメージは溜まっていると思ったんですよ、オープンフィンガーグローブでの試合をRISEでたくさんしているし。だからこう、どっかでYA-MANが崩れたところを上を取って削ってっていうプランだったんですけど、思いのほか打たれ強くて、これ徹底的に15分間集中してやろうっていうのと、多分もらいにきていたというか、YA-MAN自体も。だからパンチ嫌がったあとのその先の攻防も考えていたんですけど、1R目に1、2発蹴ったときに足の皮が思いっきりズル剥けちゃって。それで、結構もうパンチでなんとか対処しようっていうので、最後近い距離で自分のボクシングを信じたっていう感じですね」
──試合後にYA-MAN選手が泣いているところをポンと背中を叩いていましたよね? どういった言葉をかけたのかを教えてもらえますか?
「『俺の勝ちー』って」
──慰めではないのでしょうか。
「まあはい。もう終わったらノーサイドなんで」
──朝倉未来選手に見せつけたという感覚もありますか。
「まあ『打ち合いになったら危ない』とか、どうのと言われていたのですが、どう考えてもあの距離は自分のほうが上手いだろうという自信があったので、打ち合いになったら打ち合いたい、っていうのは、ボクシングを見せたかったので。まあ、朝倉未来には出来ないボクシング技術だったかなという感じです。だからそこでしっかり倒していくという、いろいろな展開はあったのですけど、多分、左手ヒビ入ってると思うので、またしっかり作っていきます」
──顔が赤くなっているのは?
「何かの揉み合いで1発、YA-MANがあまりにももらうのでこれ多分、このまま回転してその場で倒せるなと思って乗ろうした瞬間、もらいながら当てにきていたので“あ、これはYA-MANの作戦だな”って思って。当たるという瞬間にパコンと1発もらって腫れた感じです。ダメージはないですね、その1発くらいだった。あのゾンビからくるあの戦法も、セコンドから狙ってるぞと聞こえたのでうまくはずせたという感じで、ダメージは全然ないです。
──YA-MA選手は、勝敗を負けた要因は「自分の弱さ」ということでした。
「そんなことないから胸張って頑張れよって感じです。気持ち強かったよ」
──平本選手が思うポイントは?
「覚悟の違いっスね」
──試合中は終始冷静だったと思うんですけど、熱くなった場面もありましたか。
「常に熱い気持ちではやってるんですけど、ロープ掴みとか、グローブの指の輪っかを掴まれたりしていたので逆に“組み慣れていないんだな、精神的に良くないんだな”と安心して試合を運べたので、2Rに上取って終わったときに、もう力感がグラップリング出来ない人の力感だったので、あとは削っていけば勝てるなっていう風に落ち着いて試合運べて。初めて自分から寝かしに行って、乳酸すごい溜まるなっていう。初めての経験だったので、こういうのを経験してどんどんクリアして、MMAファイターとして進化していけたらと思います」
──今日の試合については、MMAファイターとしての差を感じたということですか。
「そうですね、やたら試合前にYA-MANが俺に『テイク来たらとんでもないことになる』とか、『後悔する』とか言っていたんで、相当グラップリングに、寝たら自信が無い表れで、相当組まれるの嫌だったんだろうなという感じで、意外に四つ組みは強いだろうなと思っていたので、ただあそこで削ってどっかで絶対、展開で上取れると思ったんで、焦らず、50%の力で進めようと、冷静にやれたのが一番良かったと思います」
──逆にYA-MAN選手の攻撃で効いたものは?
「無いっス」
──かすったくらい?
「まあ腫れたくらいで全然無い」
──ボクシングの攻防はストレート対フックの対立図式でした。予想はしていましたか。
「そんなことも考えてなかったんですけどそんなことあるんですか、無いんじゃないですか。ハハハ」
──BLACK ROSEとしてやってきて、チームとの日々は振り返っていかがですか。
「(平本)丈から始まって今日1日すげえ長かったんで、いつも僕、入場オープニングに出たくなくて出来るだけぎりぎりに行こうとしていると、来ないと減点するとか言われてるのですけど、今日は第1試合から丈の試合があったので、いや本当長い1日が、大塚(隆史)コーチとか、岩崎(達也)先生とか周りのサポート含めて、すごい長い1日が終わって、自分が勝って終われて安堵して落ち着いている部分はあるっスね。
ただ、丈と(篠塚)辰樹が勝って、(三浦)孝太と安保(瑠輝也)はちょっと残念だったけど、でも何かに立ち向かっていく雄姿とか、自分のカッコ良さに誇り持って、これからもやってほしいっスね。安保も男だと思います。僕もデビュー戦、大晦日ボコボコにやられたので、これでMMAの良さを分かってもらえたらいいかなって感じです」
──芦澤竜誠選手も。
「はい、竜誠くんも含め、そういう感じです。試合終わったあとの太田忍キモかったんでブッとばしてもいいかなってちょっと思ってきました」
──今回勝利をしましたが、今後の目標や展望を教えてください。
「本当に今日はどうしても勝ちたくて勝ちに徹してしまったというか。けど、大事な勝利なので、この勝利を噛み締めてもっと上に上がっていけたらいいなというのもあるし、後ろではこのあいだ試合した斎藤(裕)選手とクレベル(コイケ)とのああいう試合を見てもっと上を目指していかないといけないなと思って。シンプルに、リップサービスとかもなく、ただただ努力して強くなります、もっと」
──応援してくれたファンにメッセージをお願いします。
「本当に心震えました。入場する前の入場中も歓声もすごい大きくて、この試合に向けてジム行ってる途中とか練習終わった帰り道、ふと一人で移動時間いろんなこと考えたりするんですけど、やっぱり当たり前だけどチームがあって家族がいて仲間がいてっていうか、“一人じゃないんだよな”って思いながら、謎にずっとそういう感じでジムに向かって頑張ろうという感じだったのですが、大会のオープニングがちょうどそういうことを言っていて、“一人じゃないんだ”と感じて、すごい気持ち強く戦いました」
梅ロック・爆肘
— 梅野源治 (@genji_umeno) January 1, 2024
今回見せていない技術
次回の試合たのしみにしてる
俺も蓮に習うことたくさんあるし🤝 https://t.co/Sm6ZUw65kp