サッカーボールを持参して現れた皇治。実は元ジュニアサッカー選手
2023年12月31日(日)『RIZIN.45』(さいたまスーパーアリーナ)に出場する全選手の個別インタビューが、29日(金)都内にて行われた。
第8試合のMMA特別ルール65kg契約5分2Rで、三浦孝太(BRAVE)と対戦する皇治(TEAM ONE)が出席。いよいよ迎えるMMAデビュー戦だが、サッカーボールを持参して「なんですか、俺ずっとサッカーの練習をし続けていて忙しいんやから」とのネタから始まった。
「そりゃあもう、これ(ヘディング)よ。みんなそれを期待しているでしょうが。やりすぎて真っかっかになっているから(帽子で)隠しているんよ」
――対戦する三浦選手はどんな印象?
「そんなにサッカー上手くないらしいですよ。多分、俺の方が上手い。明後日に絞め落として次はサッカー対決するので楽しみにしておいてください」
――MMAの練習をする中で大変だったことは?
「全部。めちゃくちゃ大変やったっす。マジでMMAやってるアホどもを尊敬しましたね。凄いなと思って。それくらいキツかったですね。一緒に練習しているメンバーがアホばっかりやからね、青木に竹浦にって。一切手加減してくれない人たちやからめちゃくちゃされましたよ」
――でも贅沢なチーム。
「本音を言えば幸せですよね」
――ジムからリングを撤去してMMA練習スペースに変えた。キックボクシングは完全に卒業?
「何でもやりますよ。いっぱいやりましたからね。勝ったり負けたりで悔しい想いもいっぱいありますけれど。元々トライアスロンするって言っていたので言ったことはやらんとってことでね。ボクシングみたいなこともやらせてもらったし、ムエタイみたいなこともやらせてもらったし、キックボクシングもやらせてもうたし、あとはMMAやってと思ってやっていますよ。まあ、最終はボクシングですよ。俺はマルコメに絶対に追いつくんでね」
――ここからMMAファイターとしてのキャリアを築いていく?
「その想いもありますね。真剣にやっていますし、実力で朝倉海とかやれたら面白いじゃないですか。とりあえずマルコメですよ」
――今回はキックボクシングからMMAデビューする選手が多い。他の選手は意識する?
「全然意識はしてないけれど、いいことですよね。いろいろな選手がチャレンジするのはいいことだと思います。格闘技界が変わってきていて、みんなが自己プロデュースして格闘技界を盛り上げようとしているんだなって思って」
――こういう流れが増えていくのは皇治選手としては歓迎?
「歓迎ですし、俺ら立ち技からしたら立ち技ももっと盛り上げたいから、MMAから立ち技にも行ってくれれば嬉しいですよね」
「定価で僕は買うので買った時は900万円くらいだったけれど、今は2000万円くらいになっているんじゃないですか。要ります? ちょっと無理ですね(笑)」
――インタビューで「お金のためにやっていた格闘技。今はそれがなくなった」と言っていた。その理由は?
「15歳から名前を売って金を稼ぐことが一番の目標やって。それは何でかって言うと、そうしないとずっと自分に付いてきてくれている仲間とかファミリーを幸せに出来ない、金が全てだと思っていたんですけれど、4月にああいう悔しい負け方をして格闘技はもういいかなと思ったんですけれど悔しいって想いが凄くあって。それでMMAに出会わせてもらって一からやるようになって、15歳で格闘技をやり始めた時のことを思い出しましたし、格闘技って本質は金とかじゃなく真剣にやることはいいことやなって。ほんまに綺麗事じゃなくて心から思ったので頑張ろうと思いました」
――いまMMAを頑張れているモチベーションは?
「性欲(笑)。15歳の時はあったんですけれど、今はないかって言ったら嘘ですけれど、ほんまに貪欲に悔しかったんですよね。あれだけデカいこと言って。勝ったり負けたりしてきましたけれど、ほんまに初めて4月の試合って100%負けるわけがないと思っていました。手(パンチ)でだけで十分やって。それって本当にキックボクシングをナメていましたし、ただのおごりやし、相手に負けたのはもちろんですけれど自分自身に負けていたなと思って。それが凄く情けなくてね。自分の15年間のプロ生活でそういう想いをしたことがなかったので、慢心になっているところが凄くカッコ悪いと自分自身で思ったので、ならば泥まみれになってもしっかりやり返すのがカッコいいんじゃないかなと思ってMMAに行きましたよね」