【RIZIN】引退試合の山本美憂「最後傑作になるように」最強・伊澤星花との試合は「榊原さんからの『最後のでっかい宿題』かな」

　2023年12月31日(日)『RIZIN.45』（さいたまスーパーアリーナ）に出場する全選手の個別インタビューが、29日（金）都内にて行われた。 　第13試合のRIZIN女子スーパーアトム級（49.0kg）5分3Rで、伊澤星花（Roys GYM/RIZIN女子スーパーアトム級王者）と引退試合で対戦する山本美憂（KRAZY BEE/SPIKE22）が出席。 「精一杯やることはやってきたので、あとはリングの上で」と笑顔を輝かせる山本。試合前のインタビューもこれが最後だがと言われると「そうですねえ…うん。いつも本当に当たり前だと思ってやってきたことが最後になると、ちょっと寂しい感じもしますけれど本当にこういう舞台とかこういう場もそうなんですけれど、すごく貴重な経験で幸せです」と話した。 　改めて伊澤の印象を聞かれると「私よりもリーチが長いし、組み技も凄く得意な選手。それに対応できる練習をいっぱいしてきたので楽しみです。自分の試合をすれば勝つので。そこですね、ポイントは。（ポジションは）上でも下でもどっちでも大丈夫なので、いい試合をしたいです」と、自分の試合が出来るかどうかをポイントにあげる。 　RIZINで6勝7敗。今回勝利したとしても7勝7敗のイーブンだが、勝ち越して終わりたかったかと聞かれると「自分でもその数が今まではっきり分からなかったくらいであまり気にしていません。そこよりも本当に、確かに私は全然勝率がいいわけでもエリートでもないけれど、それでもいつも皆さんが応援してくださって、RIZINに呼ばれて凄く幸せかなって。だから言っちゃえば、（幸せが）数よりも上回ってるのかなって」と微笑む。 　引退を決めたのはフィジカルの衰えやメンタルの衰えを感じたからなのか。山本は「フィジカルの衰えはまったくないけれど、メンタル的にはいろいろやりたいこととかが出てくるとMMAに100％ではなくなってしまう。そうなってくると私の中では過程が一番大事だと思っているので、過程で練習して100％集中できないことがありそうならけじめをつけたほうがいいのかなという気持ちでした。みんな100％かけてリングに上がっているので、ファンにも申し訳ない。今回はもちろん100％だけど、これからを考えた時にそろそろいいのかなって」と、MMAに100％を注げなくなりそうだから引退を決めたと説明。 　セコンドには夫のカイル・アグォン、グアムのチームメイトのジョーイ、そして息子の山本アーセンが就く。アーセンに背中を見せて教えたいことはと聞かれると「アーセンの方が先輩なので、何も教えるとかいうことはないけれど、今までみんなで頑張ってきたから、最後傑作になるようにします」と、MMAでの最高傑作を残したいとする。 　これまでサブミッションで敗れることが多く、それが一番得意な伊澤と最後にやることに「榊原さんからの『最後のでっかい宿題』かな。ちゃんとその山を越えて卒業しろよということかもしれない。自信はあります」と、テーマを感じているとした。 　そして「過程が大事なので後悔のないように、いつもと同じようにひとつの試合に向けて頑張ってきました。やってきたことをちゃんと出す。自分らしく元気いっぱい暴れまくって勝ちます」と、後悔のないように最後の戦いにやってきた全てを出したいと語った。