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2023年12月31日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN.45』フェザー級戦で、前王者のクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)と対戦する、初代同級王者の斎藤裕(パラエストラ小岩)が19日、所属ジムにて公開練習を行った。
元修斗世界バンタム級王者の上田将勝を相手に、サウスポー構えから2分のタックルの打ち込みを行った斎藤は、「決着をつける。試合に対する思いが結果に出る」と語った。
クレベルが極めるか、僕が殴り飛ばすか
──試合まで残り12日となりました。コンディションは良さそうですね。
「2週間切ってるんで、もう直前て感じですよね。心身ともにいい状態という感じです」
──今日はタックルの打ち込みでした。
「上田将勝さんに来てもらったので、タックルの打ち込みがいいかなと。深い意味はないです」
──今回の試合のテーマは?
「よく聞いてくれましたね。(フーディーの胸元をかざし)『SETTLE』──決着をつけるという意味です。僕とクレベル選手は2年前に対戦する機運があって、その時は実現せず、今回対戦することになって、自分としてはいろんな思いがあるので、クレベル選手との戦いに『決着』がつけられるのは意味があります」
──クレベル選手にどういう感情を持ち、それから時間が経ってどう変わったのでしょうか。
「自分はすごく思いはあるんですけど、プロの選手としてもっと発信してほしいなとは思います。試合が決まってからもどうなのかなと僕は思っていました。この2年の間にお互い試合を重ねているので変化はありますが、スタイルが変わることがない。試合に対する思いが結果に出ると思います」
──2年前に試合が組まれても決まらなかった。連戦のなかで敗れ、休養もありました。決着戦に「思うところがある」のは?
「あの時は──防衛戦をやるならクレベルかなと言われていたなかで、すんなり決まるかと思っていたけど、なかなか決まらなくて会場を変えたり日程をずらしたり、色々な話がありました。結局、実現出来なくて、彼もあの時、僕と試合しないことで選手人生が変わっただろうし、自分はもっとズレた、と言ったら変かもしれないけど──それしかいない状況だった。落としどころがなく実現できなかったことに対しては、仕方がないんですけどね。立場的にももう自分勝手に試合出来る状況ではないのは理解していたので……他の選手が見られない景色はすごく経験させてもらった。いい経験だったと、いまは振り返って思います。苦しい期間を乗り越えて自分のターンになった」
──2年間の思いをぶつける?
「2年経って試合するけれど、12月31日、その当日に勝った方が強い。ずっと、当日勝つことだけをやってきたので、ストーリーとか一旦置いておいて、大晦日に勝って笑えると信じています」
──2年ぶりの大晦日の試合(朝倉未来戦)となります。冬の試合の方がやりやすいなどもありますか。
「冬の試合の時は、夏と違って汗が出にくいという季節的なものもありますが、自分は冬の方が調子いいですね。夏場は温まっているのでガッとやったりますが、寒くて練習をすぐに出来ない分、時間をかけて事前に準備してやろうとするのがいいコンディションに繋がるのかもしれません。いいコンディションで安定して臨めますね」
──減量も順調でしょうか。
「もうリミットは結構見えてます。全く問題なくという感じです」
──前戦は平本蓮選手というストライカー、今回のクレベル・コイケ選手は寝技師で真逆です。対戦相手に合わせる意識なのか、ご自身の得意なところぶつける意識なのでしょうか。
「平本選手とクレベル選手、2人とも分かりやすいスタイルの選手ですよね。スタイルが明確だからこそ、自分がどう動けばいいとかどういう技の選択をするかが明確です。何をやるか分からない選手のほうが事前の対策が難しい。これまでフィジカル強い選手やパワがーある選手、いろんな選手とやってきた経験を組み合わせていけば大丈夫。自分を作っていくという意味ではあまり変わらないです」
──「万全な状態のクレベルとやりたい」と言っていましたが、現在クレベル選手はアメリカントップチーム(ATT)で練習中です。気になったりしますか。
「どういう練習をしているかまで内容は分からないし、タイに行く時もありますよね。なぜアメリカを選んだのかも分からないけど、そこまで気にならないですね。ATTに所属しているわけでもないので、どれくらいのクオリティの練習なのか、何も発信しないので分からない。公開練習? してほしいですね」
──カード決定会見からの反応はいかがでしたか。
「今年から見始めた人は僕とクレベルのストーリーが分からないと思ったのですが、意外と反響があったのと、ずっと見てくださる方からの反響もすごくあったので、やっぱり大晦日にやるべき試合なのかなと自分では思いました。反応があるのは嬉しいですね」
──あらためてクレベル・コイケ選手の印象をお願いします。
「選手としてのスタイルは、極めて勝ってきている選手。柔術+ムエタイという、そのままの印象ですね」
──苦戦しそうな部分は?
「彼が勝ってきている形があるのでそ、こに行かないように。向こうの得意なスタイルにはハマりたくないとは思いますけど、パターンが決まってるようにも見えるので、何とかなるかなとは思っています」
──平本選手も今回、同じ大会に出場します(対YA-MAN)。過去に対戦した選手と同大会に出ることは多少なりとも意識しますか。
「一度試合した選手というのは思い入れはありますよね。しばらく試合も無いでしょうし、何も関わりが無いとか、接点が無いよりは頑張ってほしい気持ちはあります。勝ってほしい気持ちはあります」
──ライブを見ている平本選手から「お互い勝ちましょう」とコメントが届きました。
「おおっ、せひ。平本選手、勝てると思っているので頑張ってもらいたいなと。“戦友”みたいな気持ちもあるので、ぜひ二人揃って勝ちたいです。ありがとうございます」