武尊選手とはもう1回ぶつかり合いたいと思っている
――K-1王者は一番強くなければいけないって気持ちもあるんですか?
「いや、それはないですね。僕が強いってだけなので。僕は言うだけのことはやっているし、強さに自負がある。K-1のチャンピオンがみんな一番強いかって言ったら分からないし、ラッキーでチャンピオンになれた人もいるかもしれないし。だからK-1チャンピオンだから強いってわけではないですね。僕は雄として強いってだけです」
――強い自分だからK-1のベルトを持っていて当然だということですね。
「そうなんですよ。僕のためにベルトがあるってことなんです。ベルトに価値があるのではなく、僕に価値があるんです。僕が持っているベルトだから価値がある。文句があるなら倒しに来いよって感じです。でも、彼らは去勢されてしまっているので。(ペットの)トリミングの学校に行っているので去勢とか言ってしまうんですけれど(笑)。去勢されているので雄じゃないんですよ。雄じゃないから同じところにいないのかなって思います」
――去勢されたヤツらには用はない、と。
「彼らは強さに対して証明したい気持ちがないんですよ」
――そうなると日本では相手がいない。vs.世界というのを考えていますか?
「まず国内1位ではないヤツが、世界に行っても何が世界だって言われてしまうので、まずは国内で1位になってから世界に挑戦したいと思っています。そのために遠回りをしたんですけれど、国内の団体で言えばあとはチャンヒョン・リーしかいないので、彼を倒せば国内で一番強いと証明できると思っています。そういう段階を踏んでいきたいですね」
「それは全く考えていません。僕はK-1でずっと王の座に君臨しようと考えています。それで武尊選手もONEでチャンピオンになって、『この2人がまたやったらいいんじゃない・ 今やったらどっちが強いんだろう』って声が高まってきた時にもう1回ぶつかり合いたいと思っています」
――それは大きな夢ですね。やはり武尊選手に敗れたことは胸の中に残っていますか?
「ありますね。強かったし、それは認めます。でも僕は一番強くなりたいので。あの時は負けたけれど、再びリングの上で出会う時は僕が一番かもしれないし。それこそ僕は雄なので、去勢軍とは違います(笑)」
――K-1の王として自分はK-1の中でどんな存在でありたいと思っていますか?
「在り方としては今までと変わりはないです。背負う気持ちはないですが、雑に扱う気持ちもない。お互いwin-winの関係でいられるのがいいかな。僕が負けたからといってK-1が弱いわけではないし、僕より強い選手もいるし。K-1の強さの象徴というわけではないけれど、僕が一番になった時にK-1の名前が一番に出てくるような存在になりたいと思います」
――新体制のK-1では最初に無差別級トーナメントがあったように、重量級がクローズアップされることが多くなるかと思いますが、それに対しての対抗意識は?
「それはないですね。世界って言ってるから重量級になるのは当然です。僕の階級になると欧米はほとんどいないじゃないですか。女子の階級になってしまうんですよね。そうなるとアジア圏内になってしまうので。100kg前後になればいろいろな国から出てこれるので、世界ってなるよなって納得はしています。でも、ヘビー級でもKO出来ない試合はあるじゃないですか。そういうのはヘビー級なのに、って思いますね。軽量級がお手本を見せてやるよって感じです」
――計量の時にいつも減量がキツそうですけれど、階級を上げることは考えていませんか?
「一度上げようとしたんですけれど、増やす方が大変で。全然増えなかったんですよ。だから60kgでいいやって思いました。減量はキツいですけれど、もっとキツい選手はいっぱいいるなと思って。何でも仕事はキツいじゃないですか。男はキツい想いをしないとダメです。そこで弱音をはいているようでは雄ではないです。そこも含めて試合なのでそれを楽しもうと思っています」
――2023年を締めくくる一戦、そういう意味ではどういう試合にしたいですか?
「まずは僕の復帰戦ということで、ファンの方たちが凄く楽しみにしてくれていると思っていて。健全になったよ、健全になったらやっぱり強かったよってところを見せたいです。トーナメントの時よりも確実に強くなっています。だからトーナメントに出場した7人は、あそこで僕に勝っていればラッキーだったなって思いますね」
――そして2024年はレオナ選手にとってどんな年になりそうですか?
「行っちゃいますよ。行けるところまで行っちゃいます。まずはチャンヒョン・リーを倒して、他団体で強いって言われているヤツがいるならそいつも倒して全国制覇。2023年は足踏みしてしまった年だったので、2024年は挽回します。やれるところは全部やって、もういないなと思ったら世界に行っちゃいます」
――凄い自信ですね!
「でもまあ、試合をしてみないと分からないですけれどね(笑)。これが虚勢だったのかもしれないし、それとも確信だったのかもしれない。どっちかはまだ分からないので」
――その答えは…?
「12月9日ですよ。だから見逃さないでください」