KNOCK OUTから2度目の参戦となる元自衛官の大谷を大沢が迎え撃つ
2023年12月17日(日)東京・後楽園ホール『Krush.156』の記者会見が、11月28日(火)都内にて行われた。
Krushライト級3分3R延長1Rで対戦する、大沢文也(ザウルスプロモーション/第7代Krushライト級王者)と大谷翔司(スクランブル渋谷/JAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者)が会見に出席した。
KNOCK OUTから2度目の参戦となる大谷は「Krushにはライト級の選手もいっぱいいるんですが、実力がかなり拮抗していてかなり混沌としている状況だと思うので、そこに自分がスパイスとなって入っていって、いずれ主役となりKNOCK OUTとKrushを盛り上げられる存在になりたいと思います」と、2団体を股にかけて活躍したいと意気込み。
迎え撃つ大沢は宮田充Krushプロデューサーから「K-1グループのライト級トップの一人」と紹介され「多分、僕らしくなくちょっと面白い試合になるかもしれないです。期待していてください」と含みのあるコメントをする。
互いの印象を聞かれると、大谷は「それなりに知名度があり、K-1グループで長年戦い続けている選手だということは間違いないと思いますが、試合と言われるとそこまで印象はないです」ときっぱり。これに大沢は「試合のオファーをいただいた時に初めて試合を見させていただきました。僕は凄く強い印象です。知名度がなくて強い選手、僕は知名度があってあまり強くないので逆かと思います」とした。
大谷は「Krushに参戦させていただくに当たって、本気でベルトを獲りに来ているので、そこを意識してファンや関係者の方にも『次はコイツを行かせてもいいんじゃないか』って思われる内容で勝利したい。大沢選手には前王者という肩書きがあるのでベルトに近付けると思います」と、Krushのタイトルを狙うとし、前王者である大沢を破ってタイトル戦線に名乗りをあげたいと言い放つ。
それに対して大沢は「最近ずっと階級が上の選手と練習をさせてもらっていて、やりたいことがあったんですよ。それを言っちゃうと練習や作戦がバレるので言いたくないけれど、最初は違う選手でオファーが来ていて。それで俺が知名度がなくてもいいので強い選手とやらせてもらいたいとマネージャーに言いました。そうしたら大谷選手の名前が挙がったので、周りから強いってことを聞いたので、そしたらやるよということで試合が決まったんです」と、何やら試合で試したいことがある様子。
KrushとKNOCK OUTの対抗戦という図式については、大谷が「僕自身、KNOCK OUTの運営さんのおかげでこのリングにいますし、Krushのリングで勝ち進んでいくことがKNOCK OUTの強さを証明する事につながっていくと思います」と対抗戦を強く意識しているのに対し、大沢は「本当にそう思います? 僕はないんですよね。Krush代表とも思っていないので、いろいろな団体があると思うけれどみんな同じ格闘家だし、どこの団体とか関係なく一人の格闘家としてやりたいなって感じですね」と、団体は意識しないとした。
この戦いの先に見据えることを聞かれると、大谷は「現王者の里見(柚己)選手にK-1で伊藤健人選手が勝っているので(挑戦者の)第一候補に挙がっていると思いますが、僕がここでどんなにいい勝ち方をしてもすぐに里見選手とタイトルマッチはないと思うので、伊藤選手は意識しています」と、次のタイトルマッチになるであろう里見vs.伊藤の勝者を見据えているとする。
すると大沢は「この先は考えてないですね。目の前の大谷選手のことしか考えていないので。考えているとしたら、17日のカードは僕も含めてインパクトがなさすぎるので、11月のKrushはお客さんがいっぱい入ったけれど、今回はお客さん入らないんじゃないかなと。そっちの方が心配です。俺も含めてインパクトがないかなって。大丈夫かなって感じです」と言って、宮田Pを困らせる。
さらに「メインは誰ですか?」と宮田Pに聞き、「僕は知名度がある方だと思うけれど、メインは勘弁して欲しいですね。岩尾(力)選手の方がメインにふさわしいと思います」と、メインイベントは辞退したいと申し出、これには大谷も苦笑いしていた。
6月のKrushでは2度のダウンを奪って児玉兼慎から勝利を奪っている大谷は「ルールがちょっと違うだけでこんなにも違うんだっていうのが正直な感想です」と、KNOCK OUTとKrushは大きく違うと感じたと言うが、「自分が一番輝けるルールってこのルールなんじゃないかと思っていて。試行錯誤しながら残り3週間でギアを上げて行こうと思います」と自分に合っているという。
すると大沢は「KNOCK OUTではヒジありでもやっているんですか? ヒジありでも大丈夫ですよ。Krush特別ルールとしてヒジありでどうですか。余裕でいっちゃいますよ」と、ヒジありルールでやろうと勝手に提案してまたも宮田Pを困らせる。
最後に、泥試合となるか、アグレッシブなKO狙いの試合になるかと聞かれた大沢は「泥試合にはしないですね。大谷選手がいい選手なので。それに僕は5試合に1回くらいはいい試合をするので、次がぢょうど5試合目くらいじゃないかな(笑)。そろそろいい試合になるかもしれないって感じです。多分そろそろです」と、5試合に1回の確率の“いい試合”になるんじゃないかと笑った。