▼セミファイナル(第10試合)RISE QUEENミニフライ級(-49kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R
×erika(=名前の後ろにハートマーク/SHINE沖縄/王者)
KO 2R 0分11秒 ※レフェリーストップ
〇小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/挑戦者・同級2位)
※小林が第3代王座に就く。erikaは初防衛に失敗。
erikaは沖縄在住の選手で2020年8月のREBELSに参戦し、平岡琴から番狂わせの勝利をもぎ取ると10月の「RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」に参戦。1回戦で寺山日葵を相手に猛攻を見せ、延長戦で敗れるも寺山を苦しめた。2021年2月には百花からNJKFミネルヴァ・アトム級王座を奪取。2022年は「第2代RISE QUEENミニフライ級王座決定トーナメント」の準決勝で大倉萌をヒザ蹴りでTKOに破ると、6月の決勝ではAKARIに判定勝ちで王座に就いた。その後、肩の手術のため戦線離脱。2023年8月に地元・沖縄の『TENKAICHI 97』で復帰戦を行いビョン・ボギョンに判定勝ち。戦績は13勝(3KO)2敗。3人の子供を持つシングルマザーであり、キャッチフレーズは“3児のヒロイン”。
小林はフルコンタクト空手出身で強烈なパンチを武器に持つ。正道会館第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝など主に関西圏の大会で多くのタイトルを獲得してきた。RISEでは奥脇奈々、平岡琴、百花、祥子JSKらを次々と撃破するも、2022年5月に3度目の対決となった王者・宮﨑小雪とのタイトルマッチで敗れた。9勝(2KO)3敗1分の3敗はいずれも宮﨑に付けられたもの。12月には女子初のオープンフィンガーグローブマッチに臨み平岡を返り討ちにすると、2023年2月にはSB日本女子アトム級王者MISAKIからダウンを奪って勝利、8月には花田麻衣に判定勝ちなど4連勝中。
1R、サウスポーのerikaが左ミドル、左インローを蹴ると、小林はその左インローに右ストレート。小林の右フックからの左フックをブロックしたerikaだったが、その直後に小林の左フックがクリーンヒット。グラついてロープにもたれかかったerikaに小林が左右ストレートのラッシュを仕掛け、erikaもロープを背にして打ち合う。小林は右ストレートを顔面とボディへ打ち分ける。態勢を整えたerikaは再び左ストレートと左ミドル。
左ミドルを蹴ったerikaに小林が速いワンツーでヒットを奪う。erikaがローを蹴るとそこへ右ストレートを合わせてくる。小林はerikaの左ストレートにも右クロスを必ず合わせる。左ミドルを蹴るerikaだが小林は下がらず前へ出て、erikaの左ストレートに右、左、右の3連打でダウンを奪う。立ち上がったerikaに小林は右ストレートと左フックの連打で猛攻を加え、スタンディングダウンを追加。再開したところでラウンド終了となった。
2Rが始まってすぐ、小林の右フックを2発被弾したerikaは身体が大きく泳ぐ。小林が左フックで追撃し、erikaが後方へ大きくよろめいたところでレフェリーがストップ。小林が衝撃的なKOで王座を奪取した。
小林は「自分一人の力ではほんまに勝ててなかったので、自分にかかわってくれた全ての人、本当にありがとうございました。前のタイトルマッチ負けてしまった後に自分のおばあちゃんが癌で亡くなってしまったんですけれど、そのおばあちゃんと約束していて…ベルトを獲ったら一緒に写真を撮るって約束していたんですけれど負けちゃって。今は天国にいるばあちゃんに見せられて良かったと思います。まだまだチャンピオンになったばかりでチャンピオンらしくとか分からないんですけれど、これからも自分らしくチャンピオンですけれどいろいろなことに挑戦していって、OFGのベルトとかも作って欲しいと思っているのでお願いします。体重は足りてないですけれど階級は関係ないと思っているので、何kgでも誰が相手でも勝ちます」と、涙を流しながら語った。