(C)ONE Championship
2023年11月4日(土)にタイ・バンコクのルンピニースタジアムにて開催される『ONE FIGHT NIGHT 16』のバンタム級キックボクシング世界王座決定戦で、同級MMA王者のファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)と対戦する同級ムエタイ世界王者のジョナサン・ハガティー(英国)が試合前公式インタビューに応じた。
ムエタイ王座に加え、キック王座の二冠を狙うハガティーは、7歳からムエタイを学び、12歳からアマチュアで試合を開始。2016年4月にISKAムエタイ世界スーパーフェザー級王座を奪取し、2018年5月にはWBCムエタイ世界スーパーフェザー級インターナショナル王座も奪取。
2019年1月からONEに参戦し、5月の2戦目ではサムエーを破りONEフライ級ムエタイ世界王者に。同王座はロッタンに奪われるも内藤大樹、モンコルペットらに勝利。2022年11月にフライ級でウラジミール・クズミンに判定勝ちすると、2023年4月の前戦でノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)を1R 2分40秒、右ストレートでKOに下し、ONEバンタム級ムエタイ世界王者についた。
今回は「バンタム級キックボクシング世界王座決定戦」。ONEムエタイのオープンフィンガーグローブから、ボクシンググローブに変えて、現MMA同級王者でWFL武林風時代にキックボクサーとして活躍したアンドラージと対戦する。
ハガティーは、「僕の一番のアドバンテージは、僕がこれまでずっと立ち技競技にだけに専念してきたことだ。経験も豊富で、僕の対戦相手は立ち技において、彼の対戦相手とは比較にならないくらいのレベルだ」と自信を語った。
ムエタイとキックだけじゃない、MMAのベルトも獲る
──4月に“生きる伝説”ノンオーを1R KOに下しました。
「(ノンオーをKOしたことは)それまで多くの人達が、自分が勝つと思っていなかったら、最高の気分だった。でも、そんなことは大きな問題じゃない。僕のことをチーム、父、ガールフレンド、そして支えてくれる全ての人達が僕を信じてくれる限り、それが全てなんだ。リングに立つのは自分だけ、リングサイドはチームだけ。ハードな試合になると覚悟していたが、我々は上手くやり遂げたんだ」
──今回はONEムエタイではなく、キックボクシングルールです。適応をどう考えていますか。
「キックルールには自信はある。僕はファイターだから、適応出来るはずだ。フットワークもキックボクサー並みだし、むしろ、それは自分の強みだ。何度も言うが、僕はファイターなので、ルールが何であっても適応できる。楽しみだ」
──ムエタイとキック、両競技での王座戴冠をどうとらえていますか。
「ONE Championshipに参戦した時から、左肩と右肩にベルトをかけるのが夢だったんだ。でも今は、さらにもう一本腰に巻いて、3競技(ムエタイ、キック、MMA)制覇が僕の夢だ。やってやる!」
──あなたもアンドラージ選手同様に、3競技制覇を狙っているのですね。ムエタイ王座防衛戦ではなく、キックの王座戦に挑む理由は?
「元々は(ムエタイの)防衛戦を行いたかった。僕は防衛に成功してからが真のチャンピオンと思っているからね。でも、今回キックボクシング王座戦のオファーを受けた時、断る気持ちはなかった。その理由はゴールドの数を増やしたかったからだ。ベルトは多ければ多いほど、良いからね」
──キックボクシング対策をどのように行ってきましたか。
「これまでキックボクシングのトレーニングはしてきてなかったから、どこまで自分がやれるのか分からない。正直、キックに特化した練習をしたのは、今回のファイトキャンプからだ。だから、これまで通りの自分を出すだけだ。僕はヒジが得意だが、キックルールでは、ヒジも首相撲もない。僕はキックボクサーじゃないが、キックボクシングで相手を倒す」
──ムエタイとキックのトレーニングでは異なりましたか。
「両者は全く違う。キックはステップをもっと軽やかに動かし、攻撃のコンビネーションをもっと増やす必要があると感じている。ただ、気をつけなければいけないことは、(反則の)ヒジ攻撃や首相撲をやることだ。でも、楽しんでいる。純粋にフィットネスを楽しむ感覚だし、全てが上手くいっているよ」