ONE Fight Night 9: Nong-O vs. Haggerty 速報
2023年4月22日(土)タイ・ルンピニースタジアム(リング)午前9時~ABEMA配信 ※第7試合で箕輪ひろばvs.ボカン・マスンヤネ
▼ONEムエタイ世界バンタム級(-65.8kg)選手権試合 3分5R×ノンオー・ハマ(タイ/王者)[KO 1R 2分40秒]○ジョナサン・ハガティー(英国/挑戦者)※ハガティーが新王座に就く。ノンオーは8度目の防衛に失敗。
王者ノンオーは36歳で265勝54敗10分の驚異的な戦歴を誇り、ルンピニースタジアムでスーパーバンタム級からライト級まで四階級制覇、ラジャダムナンスタジアムのベルトも獲得している、まさにムエタイの伝説的存在だ。2019年2月にONEムエタイ・バンタム級王者となり、鈴木博昭、セーマペッチ、ロードレック、リアム・ハリソンらを相手に7度の防衛に成功している絶対王者。2023年1月の7度目の防衛戦ではアラヴァディ・ラマザノフをKOして5連続KO勝ち中。
挑戦者ハガティーは7歳からムエタイを学び、12歳からアマチュアで試合を開始。2016年4月にISKAムエタイ世界スーパーフェザー級王座を奪取し、2018年5月にはWBCムエタイ世界スーパーフェザー級インターナショナル王座も奪取。2019年1月からONEに参戦し、5月の2戦目ではサムエーを破りONEフライ級ムエタイ世界王者となった。同王座はロッタンに奪われるも内藤大樹、モンコルペットらに勝利。2022年11月の前戦はフライ級でウラジミール・クズミンに判定勝ちしている。
1R、両者かなりの体格差。まずは両者前蹴りでけん制。ハガティーが右カーフを蹴れば、小柄なノンオーもすかさず右カーフを蹴り返す。右ミドルと右ローを蹴り分けるノンオーにハガティーはワンツー。右ストレートがノンオーを捉えるが、すぐにノンオーが右ミドルで反撃。ノンオーが右ローを蹴った直後、ハガティーの右ボディストレートからの右フックがカウンターでヒット。ノンオーがダウンする。
続くワンツーで2度目のダウン、最後は右ヒジ、右アッパー、左フックの連打から棒立ちになったノンオーへハガティーが右ストレート。ノンオーがバッタリと倒れ、3度目のダウンでハガティーが絶対王者をKO、王座を奪取した。
ベルトを肩に掛けられたハガティーは、リングに大の字となって大喜び。立ち上がって歓声に応えるとベルトを高々と掲げた。
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▼ライト級(※77.1kg)5分3R○ハリル・アミール(トルコ)9勝0敗[判定3-0]×モーリス・アベビ(スイス)6勝1敗
1R、オーソドックス構えのアベビは右! さらにシングルレッグも、サウスポー構えのアミールはそこにノーアームギロチンチョーク。
首を抜くアベビは立ち上がると、互いに打ち合い。左ストレートを内側に突くアミールがダウンを奪うとパウンドも、アベビも立ち上がる。
後ろ蹴り、前蹴りを見せるアベビ。さばくアミールは右ハイ。さらに左ストレートをヒット! ダブルレッグで組むアベビは離して後ろ蹴り。左を突くアミールがバランスを崩すと、そこにアベビは跳びヒザで飛び込む。
2R、右で前に出るアベビに首投げはアミール。すぐに立つアベビは左ロー。そこにカウンターの左を突くアミール。アベビの蹴りがローブローとなり中断。再開。
左を突くアミールにバックフィストを見せるアベビ。一転シングルレッグでテイクダウンを奪うと、ハーフで上に。左で脇差しパスガード。しかしその際で亀になり立ち上がるアミール。すぐに詰めるアベビはスタミナ厳しいアミールに組み勝負か。トラックポジションからカーフスライサーに! ツイスターも狙うがゴング。
3R、右を振り前に出るアベビはコーナーに詰めてボディロックで組んで後方に投げてテイクダウン。早々にハーフを奪うが、アミールがスイープで上に。サイドから立とうとして亀になったアベビにスロエフストレッチ!
背後から右足を伸ばすが、外したアベビにアミールは上を取る。アベビの三角絞め狙いを潰すアミール。アベビもフルガードに戻すが背中を着ける。 背中を見せたアベビにアミールがバックを奪い、4の字ロックに組んでゴング。
判定は3-0でアミールが勝利。ONE2連勝でMMA戦績を9戦無敗とした。
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▼ストロー級(※56.7kg)5分3R〇ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)9勝1敗[判定3-0]×箕輪ひろば(日本)13勝4敗
2022年7月の『ONE 159: De Ridder vs. Bigdash』で組まれていたカードだが、マスンヤネの体重超過により、試合が中止となっていた。
9カ月ごしの対戦実現に、箕輪は主催者を通じて、「前回の試合がキャンセルになってから再戦するとは思っていたので想定内のオファーでした。この試合は、次のタイトルマッチへの挑戦者決定戦だと思っています」と、王者ジャレッド・ブルックスとの再戦に繋がる試合だとコメント。
マスンヤネ戦について、「アグレッシブで身体能力が高く組みの強い選手なので、打撃でもグランドでも激しい展開が続く試合になると思います」とタフマッチになるとした。
また、トライフォース赤坂にも出稽古し、朝倉兄弟とも練習する箕輪は、自身の試合を通じて、日本の格闘技の強さを見せたいという。
「この試合を通して、自分がストロー級の最高峰の一角である事は証明できると思いますし、最近日本人が衰えたという意見を聞きますが、そんな事は決してないということを証明できればと思います。日本の格闘技は世界に通用することを証明したいです。前回試合がキャンセルになってしまい、僕の試合を楽しみにしていて下さったファンの方々、お待たせいたしました。必ずこの試合に勝利し、僕がONEのチャンピオンになります。そしてまだ日本の格闘技は世界に通用する事を一緒に証明しましょう!」
王者ブルックスは、2022年12月に1位のジョシュア・パシオに判定勝ちしており、2位にマスンヤネがつけている。ストロー級戦線には、日本からPANCRASE王者の山北渓人の参戦(3.25 元王者アレックス・シウバと対戦)も決まっており、現在3位にランクされる箕輪は、上位のマスンヤネを下し、王者としてのブルックスへの再挑戦を決めたいところだ。
1R、オーソドックス構えの箕輪に、サウスポー構えのマスンヤネが詰める。左右から左ロー、ミドルに、箕輪は右を振るが、組むマスンヤネ。左で差して押し込み。コーナーを背にする箕輪にヒザも、ローブローに。股間を押さえ悶絶する箕輪。中断後、再開。
詰めるマスンヤネがダブルレッグからボディロックでテイクダウン。すぐに立つ箕輪をなおもシングルレッグで尻を着かせる。ネルソン狙いで上体を立てる箕輪だが、両足を束ねられ、片足を抜きハーフにする。背中を着かせるマスンヤネに左手で首を抱える箕輪。首を外し、腰を切ろうとするが、そこにマスンヤネはグラウンドヒザ! 腰を切り手を伸ばして回ろうとする箕輪を押さえ込みヒザを打つマスンヤネ。右で脇差し左肩をアゴにつけて寝かせると、さらに左ヒザをサイドから突いてゴング。
2R、右ヒザを突く箕輪に右で差して組んで左ヒザを突いて後方にテイクダウンはマスンヤネ。サイドから鉄槌の連打! 一瞬伸びかかる箕輪だが、股間を押さえている。マスンヤネのヒザ蹴りのローブローで中断。
マスンヤネに「注意」後、再開。ジャブを突く箕輪は右ローも今度は箕輪がローブロー。両手を広げてからすぐに再開するマスンヤネ。サウスポー構えから右、左ストレーで前に。これをバックステップでかわす箕輪は右ヒザ、さらに右アッパーを突くが、マスンヤネはダブルレッグテイクダウン! コーナーで上体を立てて座る箕輪に、両足をまとめようとするマスンヤネ。首を抱えながら立ち上がる箕輪は跳びつきギロチンチョーク! パワーを使い絞める箕輪に、中腰からスラムしながら落として首を抜くマスンヤネはパウンド。クローズドガードの中に入れる箕輪も下からパンチを返す。
3R、左右から右アッパーを突く箕輪に、またもマスンヤネはダブルレッグから脇を潜りスタンドバック、ダブルレッグに切り替え、テイクダウン! すぐに立つ箕輪にヒザを突くがまたもローブローか箕輪がアピールもレフェリーは今度は流す。
正対して離れる箕輪は右アッパーをかすめるが、その打ち終わりにダブルレッグテイクダウンはマスンヤネ。そこにアームロックを狙う箕輪はキムラクラッチを組む。いったん背中に回りかけるが、ハーフから腕を股に掴んで後方に回させないマスンヤネ。
キムラを外したマスンヤネはハーフから細かいパウンド。なおも箕輪はキムラ狙い。左腕で首を抱えながら上体を立てようとする箕輪を再びマスンヤネは寝かせてゴング。両者手を挙げ、マスンヤネはコーナーポストを蹴ってバック宙を見せる。判定は3者マスンヤネを支持。ブルックス戦からの再起を果たした。
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▼ムエタイ・バンタム級 3分3R〇フィリップ・ロボ(ブラジル)[3R 1分26秒 KO] ※右ストレート×セーマペッチ・フェアテックス(タイ)
ONEバンタム級王者ファブリシオ・アンドラージがコーナーにつくロボ。セーマペッチに右ストレートから左フックを効かせると、左を被弾するセーマペッチを最後はロープに詰めて左から右でセーマペッチ沈めた。5万ドルを獲得した。
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▼女子アトム級(※52.2kg)5分3R〇デニス・ザンボアンガ(フィリピン)[判定3-0]×ジュリー・メザバルバ(ブラジル)
1R、オーソドックスのサンボアンガに、メザバルバはサウスポー構えで入る。メザバルバの左の打ち終わりにスピーディーな右ストレートを突くサンボアンガ。オーソドックス構えに戻すメザバルバが詰めてダブルレッグへ。
差し上げるザンボアンガは体を入れ替えてメザバルバにコーナーを背にさせると、右で差して押し込み。両脇を差してクラッチするが、互いにヒザ突き、クラッチを外したザンボアンガに押し返したメザバルバがボディロック。
引き出そうとするがザンボアンガは崩れずブレーク。サウスポー構えからオーソに戻すメザバルバ。ザンボアンガは右ストレートを伸ばすと、メザバルバが組む。
2R、右の踏み込みが強いザンボアンガ。メザバルバの打ち返しは遠いが、ザンボアンガの詰めに左を返す。退かないザンボアンガも右からテイクダウン狙いに。そこにメザバルバはヒザを合わせて、左右で前に。
組むメザバルバにザンボアンガが体を入れ替えボディロックを狙うが、再び体を入れ替えたメザバルバがヒジ狙いい。打ち合いでザンボアンガの右にヒザが落ちたメザバルバ。しかし立て直すと果敢に左右で詰めてボディロックテイクダウン! すぐに立つザンボアンガは正対。細かいヒザを突く。
3R、ザンボアンガの入りに左のサイドキック、右に左をかぶせるメザバルバはバックフィストからダブルレッグへ。差し上げるザンボアンガはボディロックから後方にテイクダウン! しかし立ち際でザンボアンガの首をギロチンチョークで極めに行くメザバルバ。
ハーフになるザンボアンガだが首を抜くと、足を効かせてサイドを取らせないメザバルバにザンボアンガは立ってブレーク。先に左右を振ってダブルレッグに入るのはメザバルバ! しかし落ち付いて差し上げて体をれ変えるザンボアンガがコーナーに押し込みヒザもブレーク。
ここも先に前に出るメザバルバだがゴング。判定は3-0で有効打を当てたザンボアンガが勝利。ハム・ソヒ戦の判定負けから、リン・ホーチン戦、今回のメザバルバ戦と再起の2連勝を飾った。
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▼ウェルター級(※83.9kg)5分3R〇イシ・フェティケフ(豪州)8勝1敗[1R 4分15秒 リアネイキドチョーク]×ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)9勝3敗
シウバをテイクダウンするフェティケフ。ハーフからパウンド、背中を見せて立とうとしたシウバのバックを奪いリアネイキドチョークをパームトゥパームで極めた。
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▼女子ストロー級(※56.7kg)5分3R〇メン・ボー(中国)[判定3-0] ×ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)
1R、ともにオーソドックス構え。メン・ボーは右ローから。カルドゾの右の打ち終わりにメン・ボーも速い左右で応戦。詰めての右を効かせて前に。その右を掻い潜って組むカルドゾだが、突き放すメン・ボーは右。しかしカルドゾも左右から後ろ蹴りで前に。
2R、シングルレッグテイクダウンのカルドゾ。メン・ボーからサイドを奪うが、下からシングルレッグで上を取り返したメン・ボー。右で脇差しパスガード!
サイドを奪うが、カルドゾも亀から立ち上がり。右ヒジを打ち込むメン・ボー。カルドゾの左に、メン・ボーは右を連打。互いにカーフの蹴り合いも。
3R、カルドゾがダブルレッグテイクダウン。リアネイキドチョーク狙いも正対して立つメン・ボーがダブルレッグも、バックの取り合いからスクランブル。互いに跳び技を見せて判定は3-0で、スピーディーな打撃に加え、グラウンドにも積極的に取り組んだメン・ボーが熱戦を勝利した。
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▼ムエタイ・フライ級 3分3Rデニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)ジェイコブ・スミス(英国)
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▼ムエタイ149ポンド契約 3分3R〇エイサー・テン・パウ(米国)[3R 0分52秒 TKO]×ハン・ズーハオ(中国)
縦ヒジを効かせたテンパウが左右ラッシュからロープに詰めて右ストレート。
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▼150ポンド契約 5分3R〇ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)[1R 0分58秒 ヒザ十字]×マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)
右カーフを効かされたファリネリの組みにサンジャオが前転から足関節へ。ヒザ十字、アンクルホールドがいったんロープ外に身体が出てしまうサンジャオだが、中に戻して再開。
サンジャオがあらためてヒザ十字を極めてタップを奪った。チームラカイの総帥の息子サンジャオは5万ドルのボーナスを獲得。