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【極真会館】ロシアとウクライナが全世界選手権大会に出場することについて松井館長が説明「こういう時だからこそ文化的な交流が必要」

2023/11/01 20:11
 2023年11月17日(金)~19日(日)の3日間にわたって東京体育館にて国際空手道連盟 極真会館主催『第13回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』が開催される。  その記者会見が11月1日(水)都内にて行われ、松井章奎館長、赤石誠日本代表監督、主力選手たちが出席した。  男子166名・女子50名がトーナメントを争い、世界王者を決める4年に一度の無差別級トーナメント。松井館長は「強豪国は相変わらずロシアが代表的だと思います。我々が選手だった頃は西側のアメリカ・イギリス・オランダが強いと言われたところから、東側に移ってロシア・東欧、あるいはブラジル・南米になった。皆さんもご存じのように今の状況でロシア圏の交流が上手くいっていない部分がありますけれども、ヨーロッパの技術的な交流が盛んだった頃の影響もあってかフランス、スペインからもいい選手が出て来ました。またブラジルからも大柄の選手が出てきています。ここにいるコバレンコ選手は数年日本で修行して全日本選手権で実績も上げています。イエロメンコ選手は優勝候補の一角です。こういった選手たちが注目されるところではないかなと思います」と、ロシアを筆頭にブラジル、フランス、スペインを強豪国にあげた。  また、今大会にはロシアとウクライナの代表選手も出場することが決定。この件について松井館長は次のように説明している。 「文化交流ですし、団体の活動指針の中にある世界の恒久的な平和の一如にならんという志もありますから、こういう時だからこそ文化的な交流が必要だと。平和的な交流の場に我々の世界大会をしたいという意識で両国から招聘します。ただ現実的問題があるので、ウクライナとロシア両国のスポーツ省からメールが届いています。複雑な状況ゆえ感情的な部分を考慮して、何らかの問題が起きた時は善処して欲しいという、これはウクライナ側から来ています。そこに対してはそのようにいたしますと返事をしました。  それから残念ながらイスラエルの選手・関係者は全てキャンセルになりました。過去には中東問題もそうですが、ずっと長い間、皆さんもご存じのような状況が続いている部分はあります。その中で世界大会で交流をして非常にいい形で交流が出来た実績もあります。南アフリカがまだアパルトヘイトが廃止されていない頃、南アフリカの選手団が日本へ来たものの出場できなかったこともありました。そういった世界の国家間の政治的な状況をこの数十年の間、我々は武道団体として恒久な世界平和を目指す団体という形で活動を続けてきたという実績もあります。その方針を今後も変えることはないというところになります。  とはいえ今回は考慮して、国名の前にIKOと、我々の団体の中での仲間たちとして交流をしようという大義名分というのかな、そういう位置づけにしました(IKO JAPAN、IKO RUSSIA、IKO UKRAINEといった形で国名が表記される) 。そのあたりを皆さんにご理解いただきたいと思います。ロシアから日本に入って来る選手たちは我々の大会に出る以前に日本政府がビザを発給していることを知っておいていただきたい。それから、ロシアから戦地に行った人たちはロシア国内に戻っても数年間は出国禁止になります。ロシアとウクライナ、イスラエルはお互いの立場の中でお互いの言い分があるんでしょうけれど、万人にとって言えることは戦争に賛成する人はいないということ。そこに我々は視点を合わせてその軸をブラさずに活動を続けていこうと思っています」
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