王座を失って1年2カ月、連敗を脱出して再び王座に近づきたい梅井(C)RISE
2023年10月29日(日)東京・後楽園ホール『RISE 172』にて、フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1Rでウォーム(タイ/ONE LINK/S-1 130ポンド王者)と対戦する同級2位・梅井泰成(Mouton)のインタビューが主催者を通じて届いた。
梅井は4歳の頃より始めた空手、中学一年から始めた柔道、そして高校ではレスリングと、様々な格闘技経験を持つ。柔道では全国中学柔道大会に出場し、レスリングでは近畿大会で3位入賞。19歳でキックボクサーを志し、2019年10月にはRIZINで植山征紀と対戦(判定負け)。その後、TEPPENに移籍して2021年7月大会ではランキング上位の山川賢誠をKO、11月には宮崎就斗に初回TKO勝ちして4連勝を飾ると、2022年3月に平野凌我との王座決定戦を制して第4代王座に就いた。しかし、8月の初防衛戦で門口佳佑に敗れて王座を失い、2023年2月には魁斗に判定負けと連敗。戦績は13勝(3KO)8敗。
自分の価値を積み上げてしっかり認められた上でベルトに挑戦したい
「そうですね、長かったです」
――早く試合がしたいって感じでした?
「会場に行く機会はすごいあったのでフェザー級の選手が活躍してるのを見て、悔しさがあったので早く試合したかったです」
――今年の2月に戦った魁斗選手が同じ日にタイトルマッチということで複雑な思いはありますか?
「複雑な気持ちもありますけど、格闘技は試合順とかでその選手の価値がはっきりわかるので、これが今の自分の価値だという悔しさを胸に、自分は自分の試合をしてタイトルマッチを見て『もう一回こいつ倒しに行くぞ』という気持ちでいます」
――今回の再起戦の相手はウォーム選手というタイ人ですが、タイ人選手は初めてですか?
「昔一回だけあります。その時はヒジ有りルールでした」
――今回はヒジなしですけどタイ人のイメージはどうですか?
「上手い感じ。上手いし蹴り強いかなみたいなイメージがあります」
――このウォーム選手は日本で何度も戦ってますけど試合映像はご覧になりました?
「映像は何個か見ましたし、タイでの試合も見ました」
――ウォーム選手自身の印象はどうですか?
「テクニシャンというか上手くてやりにくそうな感じはあります。一発の強打というよりは相手にやりたいことをさせないような上手さはあると思います」
――そのやりづらさを上回る何かで勝負して勝つ感じになりますか?
「僕もうリアルに前回の試合の次の日から練習出てて、8カ月間ずっといつ試合が組まれるかわからない状態でその日のために仕上げてきてるので、自然と僕の試合になります」
――今回従来通りフェザー級での試合ですが、梅井選手が階級下げるという噂も出てましたけどちょっと考えてたんですか?
「考えてたんですけど、フィジカルトレーニングとかもしっかりやってて『思ったよりも体重無理やな』ってなって(笑)。64.5kgの時点で体脂肪率10%とかで、これ60kgまで普通に体脂肪とかで落としたとして、5kg以上は水抜かなあかん。で、これやったらバンタムで出来ても2試合ぐらいしかできないんじゃないかなって」
――じゃあ今は以前と比べてもフィジカル的には結構充実してるんですね。
「してると思いますね」
――見た目も全然違う?
「見た目も変わったとは思いますけど、みんなには大きくなったと言われます」
――じゃあ前日計量の時も試合当日も上半身脱いだだけでどよめきが起きそうな気がしますか?
「そうですね、もうバキバキやと思います(笑)」
――普段から食生活とかも節制はされてますか?
「身体のことを考えてサプリメントとかも摂る量を考えたりするようになりましたし、色々考えて試行錯誤してます」
――以前は「暴食の魔人」と言われてましたけど、今は暴食もしない?
「暴食ほんましなくなりましたね(笑)。前は70kg近くまで行ってたんですけど、最近そんなことが一切なくて」
――かなり大人になりましたね。
「いい意味で(笑)」
――普段一緒に練習している志朗選手は今回の梅井選手の再起戦についてどのように言ってますか?
「現状僕は連敗しているので、最初リングに上がった時の感覚であったりはちょっと違うところはあると思うから、最初は慎重に行こうっていう感じでは言ってますけど、でもずっと対策もしてもらったりして、具体的には言えないけど、ずっとタイで試合してた選手にアドバイスもらえて一緒に対策を練ってるっていう感じです」
――同じ日に行われる門口佳佑vs.魁斗の試合の行方はどういう風に占いますか?
「自分は門口君が勝つんじゃないかなと思ってます。魁斗選手も5R経験あると思いますし慣れてるとは思うんですけど、逆に今まで魁斗選手が崩してきた展開で門口君は崩れないんじゃないかなって。前回の安本戦もそうですけど、プレスかけてブロックしながらコンパクトな攻撃で崩して行ってたんですけど、逆に言うと門口君はそこの距離も得意やと思うんで。まぁどっちが勝っても僕負けてるんで(笑)」
――じゃあどっちが勝っても来年にでもリベンジマッチを挑みたいですね。
「まずは今回しっかりウォーム選手に勝って、多分簡単にやらせてもらえるものじゃないので、どんどん試合クリアしていって、今回タイトルマッチ負けた方に挑戦できるのがベストだと思います」
――そこで梅井泰成の復活への道を作るわけですね。
「試合順とかもまだ来てないですしわかんないですけど、もう一回勝って自分の価値を積み上げてしっかり認められた上でベルトに挑戦したいです」
――最後にファンの皆さまにこの再起戦に懸ける熱いメッセージをお願いします。
「約8カ月間、自分は弱くないと思って新しい技術や練習に取り組んできて、新しい自分を見つけました。応援してくれたりメッセージをいただいた方に、もう一回リングで復活するところを見てもらえるように、10月29日は絶対勝ちます。応援よろしくお願いします」