コンクリート職人とラグビー選手をしながら、MMAの試合に出た。いつかUFC王者になろうって
──本当に興味深いです。グレコローマンレスリング、ラグビーリーグ、MMAとあなたの辿った足跡には確実に共通性があるのですね。ところであなたはラグビーリーグで活躍しながらも、別の仕事もされていたのですよね。
「そうさ。僕の所属したウォーリラ・ゴリラズはいわゆるセミ・プロフェッショナルだったから。僕はコンクリート職人だったんだよ。で、MMAを始めた当時は、コンクリートも扱って、ラグビーリーグの試合も出て、同時にMMAでも戦っていたんだよ」
──すべて肉体労働ですね!
「僕は何かをやりたいと思ったら、絶対にどれも妥協しないんだ」
──ラグビーリーグでは大男たちとぶつかり合い、キャリア終盤にはチームを優勝に導き、最優秀選手に選ばれる等の大活躍をされたと聞きます。それほどラグビーに向いていたあなたがMMAを始めた理由は? ラグビーに役立てたかった?
「僕は昔からマーシャルアーツが好きだったんだよ。UFCもボクシングもね。だから以前からやりたかったし、ラグビーのシーズンがオフになった時が、格闘技をやるのにいい時期だと思ったんだ。オフシーズンに格闘技をやれば、次のシーズンまで良いコンディションを保てるからね。当時の僕の体重は約97kgだったんだけど、オフにサボって110kgとかになりたくなかったんだよ(笑)」
──なるほど。
「それでやってみたらすごく楽しくてね。だからコンクリート職人とラグビー選手をしながら、年に数試合、MMAをすることにしたんだ。そのうち、いつの間にかMMAに集中して夢を追いかけようと思うようになってたんだよ。UFC王者になろうってね」