8月8日(木)米国ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートで「PFL 2019 #6」が開催された。
メインイベントでは現在3Pを獲得しているMMA22勝8敗1分の石井慧(日本/クロアチア)が、現時点で0点でMMA17勝7敗、元UFCファイターのジャレット・ロショルト(米国)と対戦。プレーオフ進出を目指した。
試合は、体格で優るロショルトに石井はミルコゆずりの左ミドル、さらに大内刈でロショルトをテイクダウンするも、オールアメリカンレスラーのロショルトはすぐに立つと、シングルレッグでテイクダウンを奪いバックを奪取。ダメージなく立つ石井だが互いに消耗。ロショルトは細かいクリンチボクシングで手数も出し、判定3-0で石井に競り勝った。
UFCで6勝2敗の強豪ロショルトと互角の攻防を見せた石井だが、ポイント獲得はならず。アンテ・デリアの欠場のため、石井は3Pで8位のまま次戦でデニス・ゴルツォフ(ロシア/24勝5敗)と対戦へ。5連勝と鬼神の強さを見せているゴルツォフは今大会でエゼキエルチョークを極めて一本勝ちしているだけに、石井とのグラップリングも楽しみな、しかし厳しいマッチアップとなった。また、7位となったロショルトは2位のモハメド・デリース対戦が決定している。
▼ヘビー級 5分3R○ジャレッド・ロショルト(米国)[判定3-0] ※30-27,29-28×2×石井 慧(日本/クロアチア)
1R、ともにグローブタッチから。サウスポー構えの石井にオーソドックス構えのロショルト。前日計量で109kgの石井に対し116kgのロショルトは一回り大きい。前手のつきあいから中央を取るロショルトは右ハイ。ブロックする石井は左で飛び込む。ロショルトの右はかわした石井。右から左で詰めると最初の四つは突き放される。
スタンド。右ボディストレートはロショルト。さらに右フック! ブロッキングの石井は圧力をかけなおすが近距離で首相撲ヒザはロショルト。さらに器用に首相撲で回す。外された石井はギアを入れ替え左で差して詰めるが体を入れ替えたロショルトは離れる。
スタンドで近距離となりクランチアッパー、ヒザはロショルト。その外し際を詰めてダブレッグテイクダウンまで繋ぐ! 背中を見せて石井はすぐに立つと、力を使ったロショルトにすぐに圧力をかけていく。左ミドルから前へ金網に詰めてゴング。1Rは首相撲ヒザ、テイクダウン決めたロショルトのラウンドか。
2R、いきなりシングルレッグテイクダウンはロショルト。すぐに金網まで這い立つ石井は金網背に四つに戻して離れる。ワンツーから組み大外刈を狙う石井だが警戒し離れるロショルト。しかし疲れが見えるか。右ミドルを打つロショルトを金網まで詰めて左で差す石井。突き放すロショルトに再び組んでクリンチから右アッパーは石井。さらに大内刈でテイクダウン! すぐに立つロショルトを詰める石井。左ボディストレートは石井! ミルコゆずりの左ミドル、左ローを当てるとさらに前進。金網背にするロショルトだが体を入れ替えダブルレッグへ! 強弱をつけて攻めるロショルトはテイクダウンを奪うと、ヒザまで立てる石井のバックに。しかしここはすぐに正対する石井。ロショルトも疲れが見える。石井のラウンドに。
3R、勝負の3R。前に出る石井。右から左ストレート! 組みにくるロショルトを突き放し、なおも足払い! 崩れるロショルトだがすぐに立つ。互いにクリンチからアッパーは石井。ロシュルトはヒザ。ともに苦しい時間帯。声をあげながら左スーパーマンパンチは石井。なおも詰めるがロショルトも押し返す。右で前に出るロショルトは右ミドルも。しかし石井も大きな左は空を斬る。詰めるロショルトはシングルレッグへ。片足で立つ石井はがぶり潰すが、立つロショルトが左で差して押し込む。左を差し返し体を入れ替える石井だが、クリンチアッパーの細かい連打はロショルト。互いにスタミナ苦しいなか首相撲から石井は手が出ない。最後はロシュルトが右を当てて前に出たところでゴング。最終ラウンド序盤は攻勢の石井だが終盤に動きが止まったが……。
判定は3-0でロショルトがタフマッチに勝利。UFCで6勝2敗の強豪ロショルトと互角の攻防を見せた石井だが、ポイント獲得はならず。アンテ・デリアの欠場のため、石井は3Pで8位のまま次戦でデニス・ゴルツォフ(ロシア/24勝5敗)と対戦へ。ゴルツォフは今大会でエゼキエルチョークを極めて一本勝ちしているだけに、石井とのグラップリングも楽しみな、しかし厳しいマッチアップとなった。また、7位となったロショルトは2位のモハメド・デリース対戦が決定している。
▼ライトヘビー級 5分3R○ヴィニー・マガリャエス(ブラジル)[1R 1分53秒 腕十字]×ラキム・クリーブランド(米国)
オーソドックス構えのマガリャエスは遠間から低いダブルレッグもここはクリーブランドが切る。マガリャエスは右ハイキックでクリーブランドの上体を上げると右ミドルからすぐにレベルチェンジし、ダブルレッグテイクダウンをドライブして金網際で決めると、すぐにパスガードから上四方へ。最初はキムラ狙いから腕十字に移行し、タップアウト。横綱相撲を見せて一本勝ちしたマガリャエスはクイックシックスの6Pを獲得し3位に。次戦で4位のユサポフと対戦する。
▼ライトヘビー級 5分3R○ヴィクトル・ネムコフ(ロシア)[判定2-1] ※29-28×2,28-29×ラシッド・ユサポフ(ロシア)
1R、サウスポー構えのユサポフの右ローをキャッチしテイクダウンはネムコフ。ユサポフは蹴り上げから立つと右ジャブ! オーソドックス構えののネムコフは右インロー。さらに右のダブルを振る。かわすユサポフは左ミドルをヒット! さらに左フックを
2R、左ミドルをレバーに当てるユサポフに右ローはネムコフ。中央を取ったネムコフは右ストレートをヒット! 圧力をかけると右インロー、左ローと前足にローを打ち、さらに右で奥足ローも。ワイドスタンスのユサポフはカットせず動きが鈍る。2R終了間際、ユサポフの左ミドルを掴んでテイクダウンはネムコフ!
3R、圧力をかけるのはネムコフ。右のボディストレート、左右のローからニータップへ。金網に押し込み両脇を差すネムコフにユサポフは四つに戻し突き放す。左ミドルはユサポフ! 蹴り足をつかむネムコフに片足で左のパンチを連打する。足を離すネムコフ。接戦の競り合い。ネムコフの左にタイミング良く左を合わせたユサポフ! 後方にダウンしたネムコフはハーフガード。ネムコフは腰を切って足を戻しでフルガードに。インサイドに入り腰を殺すユサポフに下のネムコフも両手で耳元をはたくもゴング。
判定は2-1のスプリットでテイクダウンを奪ったネムコフが接戦を制した。5位のネムコフはMMA30勝7敗に。3Rにダウンを奪ったユサポフだが届かず。MMA11勝2敗となった。
▼ヘビー級 5分3R○アリ・イサエフ(ロシア)[判定3-0] ※30-27×2,29-28×カール・セウマヌタファ(西サモア/米国)
1R、ともにオーソドックス構え。シングルレッグテイクダウンはイサエフ。セウマヌタファはハーフからギロチンを狙うが首を抜いたイサエフが鉄槌! パスガードから肩固め、アメリカーナ狙いへ移行。サイドのままゴング。
2R、ワンツーで金網まで詰めてダブルレッグでテイクダウンはイサエフ。ヘビー級ながらディープハーフガードを取るセウマヌタファは左足をすくいにいくが剥がしたイサエフは鉄槌。ブレークでスタンドに。右ローキックはセウマヌタファ! 足を払われダウンするイサエフはすぐに立つとダブルレッグへ。金網際で背中を見せるセウマヌタファは正対。金網に押し込むイサエフはクリンチボクシングで右アッパーを突く。
3R、右ハイのイサエフに、右ローはセウマヌタファ。イサエフは後ろ蹴りも見せる。右のオーバーハンドは浅いイサエフは慎重に。圧力をかけるセウマヌタファだがイサエフは後ろ廻し蹴りも。サウスポー構えにスイッチし右ローを当てる。ダブルレッグで組み付くイサエフ。その重量にケージがきしむ。テイクダウン奪うイサエフにセウマヌタファはキムラ狙いもイサエフはロックし防御。
判定3-0で3Pを獲得したイサエフは6Pに。試合前の石井は8位のまま。
▼ライトヘビー級 5分3R○マキシム・グリシン(ロシア)[1R 0分48秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×ミハイル・モクナトキン(ロシア)
1R、オーソドックス構えのグリシンにサウスポー構えのモクナトキンのロシア対決。右ハイをガード上から当てるグリシン。鋭い飛び込みから左ジャブの手でモクナトキンの右手を下にはたき落とすと、右ストレートを顎にヒット! モクナトキンが後方にダウン! グリシンがパウンド2発入れたところでレフェリーが間に入った。表情を変えずに勝ち名乗りを受けた35歳のグリシンはMMA30勝7敗に。エミリアーノ・ソルディの11Pに続く9Pで2位となった。
▼ヘビー級 5分3R○モハメド・デリース(米国)[1R 2分06秒 TKO]※右フック→パウンド×ヴァルドリン・アストレフィ(リヒテンシュタイン)
1R、サウスポー構えから左ローをリズムよく打つアストレフィだが、オーソドックス構えのデリースの股間に入り中断。再開。ジャンプキックで飛び込むアストレフィを前蹴りで止めるデリースは、右ローを当てると、なおも左右を振るアストレフィの左をかわして右フックをヒット! 後方に倒れたアストレフィにデリースはマウントからパウンドフィニッシュ。クイックシックスの6Pを獲得し、2位に。アストレフィのラッシュにも落ち着いて打ち返しながらも決めどころを逃さなかったデリースは試合後、ヘビー級の身体をバック宙で翻してみせた。この時点で石井は8位に。前戦でケルヴィン・ティラーに一本負けしているデリースは復活勝利。
▼バンタム級 5分3R○ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)[判定3-0]※30-27×3×シジマウ・ホノリオ(ブラジル)
ともにオーソドックス構えからヌルマゴメドフはサウスポー構えに戻す。右ミドルはホノリオ。右を差してテイクダウンするヌルマゴメドフはインサイドガードからパウンド。上体放しスタンドに。右のサイドキックはヌルマゴメドフ! ホノリオも右ミドルをボディに返す。右のハイキックをサイドキック気味に当てるヌルマゴメドフ。再三トップ奪うヌルマゴメドフはフルマークの判定勝利。
▼ヘビー級 5分3R○フランシマー・バローソ(ブラジル)[判定3-0]×ベン・エドワード(豪州)
右ストレートでダウン奪うバロッソはハーフから肩固め狙うが脇下に頭入れられず。バック奪いチョーク狙いも横に落とされる。3R、ダブルレッグでテイクダウン奪うバローソ。バックに回るが足はかけないバローソ。正対し上になるエドワード。判定は3-0でバローソが勝利。6Pに。
▼ヘビー級 5分3R○デニス・ゴルツォフ(ロシア)[2R 3分40秒 エゼキエルチョーク]×ケルヴィン・ティラー(米国)
1R、左ジャブを当てオーソドックスから右ハイを打つゴルツォフ。右を受けダウンするティラーだが立つティラーはサウスポー構えに。さらに左右を浴び下に。ティラーはゴングに救われる。
2R、左を差してテイクダウン、あるいはダブルレッグでテイクダウンするティラーだが、下からオーバーフックで2度スイープしたゴルツォフが上に! エゼキエルチョーク(袖車絞め)を極めた。ゴルツォフは5Pを獲得、ヘビー級1位に。
▼ライトヘビー級 5分3R○エミリアーノ・ソルディ(アルゼンチン) [1R 1分23秒 TKO]※左フック→パウンド×ヴォルク・アターエフ(ロシア)※ソルディがライトヘビー級1位に。
▼ヘビー級 5分3R○アレックス・ニコルソン(米国) [1R 3分07秒 TKO]※右ストレート→パウンド×ジク・トゥイネイワイリー(米国)※6Pを獲得したニコルソンはプレーオフ進出
▼ライトヘビー級 5分3R○ジョーダン・ジョンソン(米国)[判定3-0]×シギ・パエレイラ(ニュージーランド)