ヌルマゴ門下生ハバロフが吉野のバック奪いパウンドアウト
▼バンタム級 5分3R
〇リネット・ハバロフ(ロシア)8勝0敗
[2R 2分15秒 TKO]
×吉野 光(ALMA FIGHT GYM LIFE)12勝4敗
バンタム級に参戦する吉野は、UAEW3戦目。高校柔道で総体ベスト4の実績を持ち、アマチュア修斗東海大会で優勝。HEAT、GLADIATOR、Fighting Nexus、DXFC、PFCで活躍後、2019年10月にONE Warriorシリーズでチャン・サマートに判定勝ち。同年2月のアリ・モタメッド戦ではスプリットで判定負けを喫し連勝ストップ。2021年2月のRoad to ONEで野瀬翔平との接戦を制すると、7月のDEEPで原虎徹に判定勝ち。2022年2月にRIZINに初参戦し、遠藤大翼に判定勝ちしている。
2022年10月にUAEWに初参戦し、「UAE Warriors 34」で、6戦無敗だったグレコローマンレスリング出身のジャマル・ラステム(トルコ)に柔道の大外・大内刈り、払い腰で投げて、左ハイも繰り出し判定勝ち。
しかし、2023年3月の2戦目は、当時MMA18勝2敗の強豪ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラ(ブラジル)に組みを切られ、左右フックを被弾し、1R TKO負け。その後ラステムは「Contender Series 2023」でメキシコのヴィクトル・ウゴ・マドリガルも1R KOに下してUFCとの規約を勝ち獲っているため、バンタム級における吉野の世界での立ち位置も見える一戦となった。
今回、吉野が対するハバロは7勝無敗のEagle FCバンタム級王者。ハビブ・ヌルマゴメドフのダゲスタンチームに所属し、7勝のうち5つのKO・TKO勝利を誇る。左右どちら構えでも戦い、右でも左でもニータップで力強いテイクダウンを奪っている。打撃でも強いオーバーハンドとともに走り込んでの左右でダウンを奪っており、真っすぐ下がると危険なハードヒッターだ。
ダゲスタンファイターらしくシングル・ダブルレッグでのケージレスリングと押さえ込みも強く、吉野の強みである柔道の足技・腰技、極め技でいかに対抗するか。同じ週のUFCでメインを戦うイスラム・マカチェフとも練習するUAEW初参戦の注目選手を相手に、吉野にとっては真価を見せたい3戦目だ。
1R、サウスポー構えのハバロフをいきなり大外刈でこかした吉野。鉄槌にすぐに立つハバロフにさらに大外刈も狙うが、ここは残したハバロフ。
左で差して押し込む吉野にブレーク。吉野もサウスポー構えに、引手を掴んで投げを狙う吉野に、残すハバロフが今度はテイクダウン。
立つ吉野のスタンドバックにつき、ボディロックから持ち上げテイクダウンで吉野に手を着かせてすぐにバックに乗りに。足をかけさせない吉野は投げられないように頭を下げる。バックコントロールするハバロフは左足をかけて左手パウンド。対角の手で縛って脇を開けさせてパウンドするハバロフに、吉野はディープハーフで潜る。
2R、右から左で飛び込む吉野にカウンターのダブルレッグはハバロフ。ギロチン狙う吉野にすぐにサイドに出るハバロフ。吉野はスクランブルするがスタンドバックからコントロールするハバロフはまたも対角の腕を掴んでパウンド。座る吉野の背後から鉄槌、パウンドを休まず打ち続けると、動きながらも防御一辺倒になった吉野を見てレフェリーが間に入った。
これでハバロフはMMA8戦無敗。吉野は序盤で投げを決めたものの押さえ込んで極める・ダメージを与えることはできず。強豪相手に厳しい2連敗となった。