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【UAEW】ビッグインパクト! 藤田大和が連続ギロチン一本勝ち! 吉野光はダゲスタンのハバロフにTKO負け。マゴメドフがライト級新王者に。ヤン・ジヨンを圧倒したシェイドゥラエフがまたも一本勝ち!

2023/10/18 00:10
 2023年10月17日(日本時間18日)、アラブ首長国連邦アブダビのアルジャジーラ・クラブにて『UAE Warriors 45』(UFC Fight Pass配信)が開催された。  日本から藤田大和(リバーサルジム新宿 Me,We)、吉野光(ALMA FIGHT GYM LIFE)の2選手が出場。週末に同地で『UFC 294』が控えるなか関係者も来場し、強豪を相手にステップアップの絶好の機会となった。 ▼フライ級 5分3R〇藤田大和(リバーサルジム新宿 Me,We)11勝4敗[1R 4分43秒 ギロチンチョーク]×サンスハル・アディロフ(カザフスタン)11勝2敗1分  藤田は、元アマチュアボクシング5冠王で極真空手もバックボーンに持つ。2017年10月のRIZINでの那須川天心戦でプロMMAデビュー。2021年2月にDEEP暫定王座を獲得すると、同年9月に伊藤裕樹との再戦を判定勝ちで、初防衛に成功。  2022年5月のDEEPフライ級王座統一戦で、正規王者の神龍誠に敗れるも、続く7月のRIZIN沖縄大会で曹竜也に判定勝ちで再起を遂げると、2023年8月の『UAE Warriors 44』に参戦。4連勝中だったフカベク・ヨクボフ(ウズベキスタン)に2R ギロチンチョークで一本勝ちを収めている。  2度目のUAEW出場となる今回は、MMA11勝1敗1分の強豪サンスハル・アディロフ(カザフスタン)とフライ級で対戦する。  アディロフは11勝中2つのKO・TKO、5つの一本勝ち。Eagle FCやNaiza FC、Alash Pride等で現在7連勝中。基本はオーソドックス構えながらスイッチも使い、シャープな左ジャブとがぶりから首系の技も使うが、スプロールしてのバックテイクからリアネイキドチョークを最も得意とする。  初参戦で一本勝ちした藤田にとって、カウンタータイプのアディロフとは蹴りも交えたスタンドでの攻防と近距離での打撃戦がキーとなるか。アディロフ自ら組むこともあり、バックは譲りたくない相手だ。  12日には実弟の藤田健児(帝拳)が、プロボクシング東洋太平洋同級8位のジョー・サンティシマ(フィリピン)に判定3-0で勝利し、プロ戦績を5戦5勝(3KO)としたばかり。15日には同門のTSUNEが手塚基伸に判定勝ちしており、山﨑剛Me,We代表も現地入りするなか、大和はUAEW2連勝を飾ることができるか。  1R、ともにオーソドックス構えから。アディロフはサウスポーにスイッチして左ハイ。ブロックする藤田も左ロー。しかしアディロフは左ハイからシングルレッグへ。頭を抱えた藤田にシングルレッグで尻を着かす。片ヒザ立ちになる藤田をボディロックするアディロフ。  上体は金網に立てている藤田に、右でさして座って押し込むアディロフも細かいパンチ。藤田はギロチンチョークを狙うと、嫌ったアディロフから離れる。  アディロフの組みに、藤田はクローズドガードに入れて左腕でアームインギロチンチョーク! そのままマウントで絞り、最後は下になって極めた。  これまで一本負けはないアディロフを、警戒されていたギロチンチョークを連続で極めた藤田。ウマル・ヌルマゴメドフやハビア・メンデスAKA代表も観戦するなか、大きなインパクトを残した。 [nextpage] ヌルマゴ門下生ハバロフが吉野のバック奪いパウンドアウト ▼バンタム級 5分3R〇リネット・ハバロフ(ロシア)8勝0敗[2R 2分15秒 TKO]×吉野 光(ALMA FIGHT GYM LIFE)12勝4敗  バンタム級に参戦する吉野は、UAEW3戦目。高校柔道で総体ベスト4の実績を持ち、アマチュア修斗東海大会で優勝。HEAT、GLADIATOR、Fighting Nexus、DXFC、PFCで活躍後、2019年10月にONE Warriorシリーズでチャン・サマートに判定勝ち。同年2月のアリ・モタメッド戦ではスプリットで判定負けを喫し連勝ストップ。2021年2月のRoad to ONEで野瀬翔平との接戦を制すると、7月のDEEPで原虎徹に判定勝ち。2022年2月にRIZINに初参戦し、遠藤大翼に判定勝ちしている。  2022年10月にUAEWに初参戦し、「UAE Warriors 34」で、6戦無敗だったグレコローマンレスリング出身のジャマル・ラステム(トルコ)に柔道の大外・大内刈り、払い腰で投げて、左ハイも繰り出し判定勝ち。  しかし、2023年3月の2戦目は、当時MMA18勝2敗の強豪ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラ(ブラジル)に組みを切られ、左右フックを被弾し、1R TKO負け。その後ラステムは「Contender Series 2023」でメキシコのヴィクトル・ウゴ・マドリガルも1R KOに下してUFCとの規約を勝ち獲っているため、バンタム級における吉野の世界での立ち位置も見える一戦となった。  今回、吉野が対するハバロは7勝無敗のEagle FCバンタム級王者。ハビブ・ヌルマゴメドフのダゲスタンチームに所属し、7勝のうち5つのKO・TKO勝利を誇る。左右どちら構えでも戦い、右でも左でもニータップで力強いテイクダウンを奪っている。打撃でも強いオーバーハンドとともに走り込んでの左右でダウンを奪っており、真っすぐ下がると危険なハードヒッターだ。  ダゲスタンファイターらしくシングル・ダブルレッグでのケージレスリングと押さえ込みも強く、吉野の強みである柔道の足技・腰技、極め技でいかに対抗するか。同じ週のUFCでメインを戦うイスラム・マカチェフとも練習するUAEW初参戦の注目選手を相手に、吉野にとっては真価を見せたい3戦目だ。  1R、サウスポー構えのハバロフをいきなり大外刈でこかした吉野。鉄槌にすぐに立つハバロフにさらに大外刈も狙うが、ここは残したハバロフ。  左で差して押し込む吉野にブレーク。吉野もサウスポー構えに、引手を掴んで投げを狙う吉野に、残すハバロフが今度はテイクダウン。  立つ吉野のスタンドバックにつき、ボディロックから持ち上げテイクダウンで吉野に手を着かせてすぐにバックに乗りに。足をかけさせない吉野は投げられないように頭を下げる。バックコントロールするハバロフは左足をかけて左手パウンド。対角の手で縛って脇を開けさせてパウンドするハバロフに、吉野はディープハーフで潜る。  2R、右から左で飛び込む吉野にカウンターのダブルレッグはハバロフ。ギロチン狙う吉野にすぐにサイドに出るハバロフ。吉野はスクランブルするがスタンドバックからコントロールするハバロフはまたも対角の腕を掴んでパウンド。座る吉野の背後から鉄槌、パウンドを休まず打ち続けると、動きながらも防御一辺倒になった吉野を見てレフェリーが間に入った。  これでハバロフはMMA8戦無敗。吉野は序盤で投げを決めたものの押さえ込んで極める・ダメージを与えることはできず。強豪相手に厳しい2連敗となった。 [nextpage] 『UAE Warriors 45』ライト級新王者はマゴメドフに 2023年10月17日 アラブ首長国連邦アブダビ アルジャジーラ・クラブ ▼UAEWライト級王座決定戦 5分5R〇アムル・マゴメドフ(ロシア)7勝0敗[1R 3分38秒 リアネイキドチョーク]×ジェコンギル・ジュマエフ(ウズベキスタン)10勝4敗※マゴメドフがライト級王者に  1R、ともにオーソドックス構え。マゴメドフは左前蹴りから。詰めるジュマエフも右ロー。マゴメドフはサウスポー構えにしてすぐに左インローを返して、左の上段の蹴りを放ち、そのままオーソに。さらに右を蹴りサウスポー構えと歩く。詰めるジュマエフが右を強く振り詰めると、マゴメドフは強烈な首相撲から体を入れ替えシングルレッグへ。  そのまま脇を潜るとスタンドバック、右足をかけてから左足をかけてボディトライアングル=4の字ロックにしてリアネイキドチョーク狙い。背負っていたジュマエフだが、背後からの強いパウンドからのリアネイキドチョークに、ジュマエフがタップした。マゴメドフはMMA7戦全勝でライト級王座についた。 ▼バンタム級 5分3Rティムール・ヴァリエフ(ロシア)ハウリアン・パイヴァ(ロシア)※体重超過 ▼バンタム級 5分3R〇ラニー・サーデ(ドイツ)13勝4敗[2R 4分59秒 リアネイキドチョーク]×ジェニル・フランシスコ(フィリピン)13勝8敗※マウントからパウンド、バックから残り1秒でRNCをパームトゥパームで極めた。 ▼150ポンド契約 5分3R〇ヴァルテル・コリアンドロ(イタリア)14勝4敗1分[1R 3分56秒 TKO] ※右ストレート×アリ・アルカイシ(ヨルダン)15勝7敗  右ロー、右ミドルを蹴るアルカイシに、コリアンドロが左ジャブ。アルカイシのジャブにコリアンドロがカウンターの右ストレートをヒットさせてTKO勝ち。 ▼バンタム級 5分3R〇リネット・ハバロフ(ロシア)8勝0敗[2R 2分15秒 TKO]×吉野 光(ALMA FIGHT GYM LIFE)12勝4敗 ▼フライ級 5分3R〇ヴィクター・ヌネス(ブラジル)10勝5敗[1R KO]×ノウラス・アブザク(ヨルダン)11勝5敗 ※右バックフィストを効かせたヌネスが左フック、右ストレートでKO ▼フライ級 5分3R〇藤田大和(リバーサルジム新宿 Me,We)11勝4敗[1R 4分43秒 ギロチンチョーク]×サンスハル・アディロフ(カザフスタン)11勝2敗1分 ▼ライト級 5分3R〇アブダラ・コツァエフ(タジキスタン)5勝0敗[1R 4分21秒 TKO] ※マウントヒジ×ペトル・バズドゥガン(モルドバ)5勝1敗 ▼139ポンド契約 5分3R〇ラバザリ・シェイドゥラエフ(キルギス)9勝0敗 ※[2R リアネイキドチョーク]×マゴメド・アルアブドゥラ(ロシア)12勝2敗1分  シェイドゥラエフは6月の前戦ROAD FCでヤン・ジヨンに1R リアネイキドチョークで一本勝ち。続く原口央戦は体重超過で失格。  1R、ともにオーソドックス構え。アルアブドゥラのシングルレッグに足を抜くシェイドゥラエフは、アッパーを効かせて投げの打ち合いで上に。立ち際に、アルアブドゥラをアンクルピックでバック奪い、リフトしてテイクダウン。  バックマウントからパウンドも前に落ちながら三角絞めへ、これを落としたアルアブドゥラの反撃もシェイドゥラエフはボディロックテイクダウンもゴング。  2R、右ローから入るシェイドゥラエフ。首相撲ヒザ蹴りから足払いでアルアブドゥラを崩す。離れるアルアブドゥラにダブルレッグテイクダウン。立ち際にスタンドバック奪い、ここもアンクルピックで崩し。  そこに正対してスイッチ狙うアルアブドゥラだが、させないシェイドゥラエフはハーフから背中を着かせてパウンド、マウント。ヒジ! 脇差し立とうとするアルアブドゥラの顔を剥がしてバックに。4の字ロックからリアネイキドチョークをアゴ上から極めてタップを奪った。シェイドゥラエフはこれで9連続一本勝ち。 ▼女子フライ級 5分3R〇ワン・コン(中国)3勝0敗[判定3-0] ※30-27×3×アミーナ・ハダーヤ(豪州)3勝2敗 ▼ミドル級 5分3R〇ハビブ・ナビエフ(ロシア)7勝0敗[2R リアネイキドチョーク]×アディス・タライベク・ウウル(キルギス)8勝5敗2分 ※右ストレートを効かせて金網つめてダブルレッグテイクダウン、立ち際にバック奪いRNC ▼ライトヘビー級 5分3R〇バルトズ・シェフチェク(ポーランド)7勝2敗1分[2R TKO]×アルテム・ゼムリャコフ(ベラルーシ)4勝1敗1分 ※シェフチェクが右ハイを効かせて右アッパー、パウンド
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