2023年10月29日(日)東京・後楽園ホール『RISE 172』にて、RISEフェザー級タイトルマッチ3分3R無制限延長Rで同級1位・魁斗(立志會舘)の挑戦を受けて初防衛戦を行う王者・門口佳佑(EX ARES)のインタビューが主催者を通じて届いた。
門口は『ABEMA』で行われた企画『VS 那須川天心』でトーナメントを勝ち上がり那須川天心と対戦したことで名をはせた空手出身の選手。その後、RISEで2018年7月にプロデビューすると、攻撃力の高さを活かして9戦無敗(1引き分け)を誇っていたが、2020年12月のフェザー級王座次期挑戦者決定戦で竹内将生に敗れ、挑戦権を逃した。2022年8月のRISEフェザー級タイトルマッチに臨むと梅井泰成から2度のダウンを奪い王座を奪取。12月にSBの山田彪太朗、2023年3月に元Krush王者の新美貴士、7月にはSBの川上叶を判定で破り他団体を相手に3連勝。戦績は14勝(2KO)2敗1分。
成長スピードで言えば国内のフェザー級の中で僕がダントツ
――初めての防衛戦が決定しました。コンディションはいかがですか?
「コンディションはバッチリで、今年試合ばっかりしてるので、1年を通していつでも試合が出来る状態をキープしています」
――今年の夏はいつもより暑かったですが特に暑さとかも問題なく?
「暑いの好きなので余計に調子が良かったです」
――チャンピオンベルトを巻いて1年経ちましたが、チャンピオンになる前となった後で環境の変化はありましたか?
「環境とかは特に変わらないですけど、周りの応援の声とか、応援してくれる人を肌で実感できるくらいには増えたかなって感じです」
――初防衛戦、追われる立場という意味でプレッシャーは感じますか?
「もちろんプレッシャーは感じますけど、ここ3試合全部そんな感じの試合なのでちょっと慣れもあります。でも初防衛戦でベルトを懸けるのは初めてなので、そういった意味でプレッシャーは感じます」
――確かに去年の12月からずっと対抗戦で他団体の選手との試合が続いていて、今回も挑戦者が魁斗選手に決定しました。魁斗選手と戦うにあたり何か特別なプランなどはありますか?
「特に対策練習は普段からしてないので、相手が魁斗選手になったからといって変わらないです。特別なことは何もせずいつも通り自分の練習をしています」
――前回の魁斗選手と安本選手の試合は直接見てたと思いますが、門口選手はどういう勝敗予想を立てていましたか?
「僕は魁斗選手が勝つ予想をしてました。安本選手がすごいフィーチャーされてたと思うんですけど、そんな簡単にはいかないんじゃないかなって思ってましたし、相性的に魁斗選手に分があるんじゃないかなっていうのは元々予想してたので、魁斗選手が上がってきたっていうのは結構予想通りかなって」
――予想されてた分、魁斗選手が勝ち上がって驚きはなかったということですね。
「僕がチャンピオンですけどずっと『安本選手の方が強い』って言われてて、そこをはっきりさせるためにも安本選手に上がってきてもらいたいというのはあったんですけど、本当に格闘技はそんなに甘くないというのを今回でわかったと思います。予想通り魁斗選手が上がってきたって感じですね」
――門口選手から見た魁斗選手はどの様なイメージがありますか?
「派手さはない選手で、圧倒的に勝つっていうよりは競り合いの中でしっかり勝ってくるイメージがあって、僕もそんな感じで一度負けているので。どの試合を見ても魁斗選手が圧倒的に勝ってる試合ってないと思うんですよ。そこで安本選手も舐めてた部分ももちろんあったと思うし、そういう部分でやられちゃったのかなっていうのもありますね」
――実際2年前にも対戦してますが試合内容的に今回はどういうプランを立てていますか?
「試合のプランとかは特に考えてないので、自分の動きを100%出すことに集中しています。前回の僕と今の僕とじゃ別人になってると思うので、魁斗選手が前回と同じように考えてたら楽な試合になるなという印象です」
――前回敗北を喫していますが特別対策をしないっていうのはどういった理由からですか?
「ゲームプランを決めてやるのが自分には合わないだけで、自分の動きに集中して自分の強さだけを仕上げていれば、とりあえず国内は全員勝てると思っています」
【写真】2021年7月の初対決では門口が判定で敗れている――指導者がいない中でやっていると言っていましたが、現状の練習環境で何か意識して取り組んでるものはありますか?
「自分が強くなるためにこうしたらいいんじゃないかっていうのが自分の中であるので、それをしっかり意識してトレーニングしています」
――ご自身のチームだけで練習をしていますか?
「ミットだけですけどボクシングは週に1回行っていて。ボクシングも別競技ですけどこういうのもあるんだという発見があるので。そういったものをどうキックボクシングに取り入れるかっていうのを自分で考えて、たまには行ったりもしますけど基本は出稽古もほとんどせずに、自分のチームのみで練習しています」
――チームの中だけでやっていることで実戦不足などを感じたりはしないですか?
「特に感じないです。基本スパーリングばかりやってるし、うちのメンバーは色々できる選手が多いので、毎週やってても相手の癖に慣れたりする事もなく、左右スイッチするのもそうですけど色々試す人が多いので、全然不足しているとは感じないですね」
――今回の試合で勝ち方とかフィニッシュのイメージはどうですか?
「勝ち方やフィニッシュのイメージはゲームプランを決めないので決められないですけど、キックボクシングの試合で僕が強さのレベルの違いを見せるだけです」
――現状のご自身と魁斗選手の実力差はどう感じていますか?
「それは本当にやってみないとわからないですけど、基本的に僕の方がキックボクシング歴で言ったら短いので、僕の中では2年前に戦った時も元々僕の方が下にいてあそこまで追いつけたイメージ。明らかに成長スピードで言えば国内のフェザー級の中で僕がダントツに早いと思ってるので、特に問題がなければ普通にやれば勝てるんじゃないかなっていうイメージでいます」
――先ほどもお話に出ましたが今回の魁斗戦含めて4試合連続で他団体の選手との試合になりますが、「大事な試合を落とさない」という点でご自身のストロングポイントはどこだと思いますか?
「あんまりそれが強みだという意識もないままやってるんですけど、やっぱり試合に負けたくない気持ちが誰よりも強いのかなっていうのはあります。みんな言葉では言いますけど、それが試合に出る出ないは本当に別の話なので、そういった部分が僕は試合で出るのが強みなのかなと思います」
――最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
「初防衛戦で今回も相手がシュートボクサーで対抗戦というのもあって、色々背負うものはありますけど、応援してくれてる人やサポートしてくれてる人の力を借りて今回もしっかり乗り越えようと思いますので、みなさん応援よろしくお願いします」