金原にトップポジションをとられ続けたクレベル
2023年9月24日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN.44』の第10試合フェザー級(66kg)5分3Rで、クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)に判定3-0で勝利した金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)。
同試合を見た感想を、初代RIZINフェザー級王者・斎藤裕(パラエストラ小岩)が自身のYouTubeチャンネルにて語った。
斎藤は「僕個人的な見た感じで言うと、クレベルが本調子でないように見えてしまったんですよね。それは多分、金原さんの強さという見方にもなると思うんですけれど。なんかこうらしくないというか、いいところが出なかったですよね、彼の。スロースターターなので1Rはゆったり入るんでしょうけれど、2R・3Rになってもつかみどころがなく進んでいったような感じ。
多分、前に出られなかったのかなって感じはしましたね。テイクダウンの形にもならず。逆に金原さんが組んでトップ取ってって形になりましたね」と、クレベルが本調子ではなかったように見えたが、金原がそうさせていたという見方も出来るとする。
「クレベル選手のいいところを出させず、スクランブルでも上をとって。ちゃんとポジションとってから打ちに行くスタイルで。寝技で上回った感じですね。クレベルから一本を取るという作戦よりは、MMAという攻防の中で上回って勝つのが多分金原さんの今回の作戦だったと思うので、それに関してはハマったのかなって思いますよね」と、金原の作戦を分析。
「金原選手がMMAとしての総合力、総合的な強さを見せた試合だったなというところでしたね」とまとめ、「ああいう風にやれば勝てるってある程度の選手は思っていたことを金原選手が今回見事に実践したので、クレベル選手に勝つにはああいう風にやればいいんだってことをいろいろな選手がイメージ出来るような話しですね」と、今後クレベルと戦う選手にも大いに参考になる試合だったと話す。
しかし、クレベルが本調子には見えなかったという部分に関しては「多分、減量きついんじゃないかなと思うんですよね。試合の度に身体がだんだん緩くなってきている気がしていて。昔ってもう少し絞れていたというか」と、クレベルの減量が上手くいっていないのではないかという部分も指摘。
「(前回の体重超過があったため)ちょっと早めには落としていたとは思うんですけれどね。あまり調子良さそうには見えなかったけれどな。調子悪くても本人は悪いとは言わないでしょうけれどね」と、斎藤の目からは本来のクレベルとは違うように見えたと語った。