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レポート

【RIZIN】金原正徳がクレベル破る! 牛久が萩原に判定勝ち、中原が白川に判定勝ち、摩嶋が横山を削って判定勝ち、ライト級転向の堀江がカーライル下す、安保が宇佐美に勝利、福田がアーセンにTKO勝ち、テミロフが征矢を大激闘KO

2023/09/24 14:09
RIZIN.442023年9月24日(日)さいたまスーパーアリーナ ▼第10試合 フェザー級(66kg)5分3R×クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)[判定0-3]〇金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)  前RIZINフェザー級世界王者のクレベルは、2020年大晦日にRIZIN初参戦以降、カイル・アグォン、摩嶋一整、朝倉未来、 佐々木憂流迦、牛久絢太郎の6選手に全試合一本勝ちも、2022年大晦日にBellator王者のパトリシオ・ピットブルに判定負け。2023年6月に鈴木千裕を1R 腕十字を極めるも400gの体重超過で王座剥奪となっている(※現王者は朝倉未来に一本勝ちしたヴガール・ケラモフ)。  対する金原は、元UFCファイターで元SRCフェザー級王者。RIZINではフェザー級で芦田崇宏、摩嶋一整にTKO勝ち。2023年4月の前戦では山本空良から再三のダウンを奪う判定勝ちで、3連勝中。  ビックマッチでは、戦極時代に両国国技館でSRCフェザー級チャンピオンシップをマルロン・サンドロと戦っているが、さいたまスーパーアリーナでのメインイベントは初となる。プーケットでファイトキャンプも行い、タイガームエタイでの出稽古を経て、集大成の大一番に向かう。  1R、ともにオーソドックス構え。先に左フックをブロック上に突いた金原。圧力をかけて左ボディも。クレベルは右ロー。金原は遠間から右ストレートを見せる。  右ローで圧力をかけるクレベルに右ストレートを突く金原。クレベルの組みを2度、切る。圧力をかける金原。左から右のワンツー。前蹴りから詰めるクレベルは首投げテイクダウン! ニアマウントもすぐに足を戻した金原は下からシングルレッグで立ち上がり。そこにギロチンチョークを合わせるクレベル! 中腰で首を抜く金原。下から4の字ロックのクレベルに上の金原はヒジを落とす。  2R、左の前蹴りは金原。右前蹴り、右ローを当てるクレベルはコーナーに詰めて組み。そこにヒザを合わせに行く金原だが、脇を差させない金原はコーナーから抜ける。左前蹴りを見せるクレベルはワンツーも、そこをダックしてかわしてダブルレッグテイクダウンは金原!  コーナー際で左で枕に取り、左脇に頭を突っ込み、肩固めの圧力でパスを狙う金原! 右足は外に出ているハーフから押さえ込む金原は中腰になって足を抜こうとするが、ハーフから右のパウンドを8発落とし、ゴング。  3R、後が無いクレベルは前に出るが、金原は右を当ててカウンターのシングルレッグからボディロック&小外がけテイクダウン! 背中を見せたクレベルは前転してアンクルロック狙いも、両者スクランブルから先に立つのは金原。  下から跳ね上げるクレベルに右で差してスクランブルで上になるのは金原。フルガードのクレベルにパウンドを打つ金原は、驚異的なスタミナで脇差しパス狙い。ここでいったん背中を見せて正対し上を取ろうとしたクレベルだが、ここも際で上は金原。亀から立つも、スタンドバックでボディロックし続ける金原の組み手で崩して上に。  亀になるクレベルにサイドバックの金原。クレベルは腕を巻き込んで正対しようとするが、ここも左で脇を差す金原はパス狙い。ハーフからニアマウントの金原に、クレベルは片足をかろうじて両足で挟むが、左で脇差す金原はそのまま上で押さえ込んでゴングを聞いた。  ゴングに勝利を確信し、マウスピースを投げた金原。判定は3-0で金原が勝利。リング上で「あのね、長いことやれば、いいこともあります。今年で20周年です。ちょっと勝ったら泣こうかなと思ってたんですけど。全然、泣けなくて……ほんとうにクレベル。オブリガード(ありがとう)。クレベル戦が決まってからほんとうに眠れず辛い日々がありました。それでも信じてくれる仲間やチームや、何より自分自身が、信じることでこの勝利を掴むことが出来ました。ほんとう皆さん、応援、ありがとうございます」と感謝の言葉を語った。  続けて、リングサイドの解説席にいる鈴木千裕に「千裕、勝って来いよ。やろうな。頼むぞ。待ってるぞ」とアゼルバイジャンでのヴガール・ケラモフ戦の王座奪還にエール。  最後に「所さん、ちょっと、結婚しますじゃないですけど、来週、所英男がやってくれます(※10月1日の名古屋大会でアラン“ヒロ”ヤマニハ戦)。皆さん、ちょっと弱い男で心も弱いし、すべて弱いので、少しながらみんなのちょっとの心添えをいただいて、所さんの応援よろしくお願いします」と盟友の背中を押した。所は「金原さんに続きます」と応えた。 [nextpage] ▼第9試合 フェザー級(66kg)5分3R〇牛久絢太郎(K-Clann/ATT)[判定3-0]×萩原京平(SMOKER GYM)  第9試合のセミでは、メインと同じくフェザー級で、牛久絢太郎(アメリカントップチーム)vs.萩原京平(SMORKER GYM)が組まれた。  クレベル・コイケ、朝倉未来に敗れ、2連敗中の牛久は米国フロリダで堀口恭司と合流。「ATT」に所属を変え、米国から参戦となる。  対する萩原は、弥益ドミネーター聡志、クレベル・コイケ、鈴木千裕相手に3連敗も、2023年4月の前戦でカイル・アグォンを相手に組みの進化を見せる判定勝ちで再起。グラップリングベースの牛久越えを果たしてフェザー級上位陣入りを狙う。  1R、サウスポー構えの牛久、オーソドックス構えの萩原。左フックをガード上に当てる萩原は先に圧力をかける。  牛久はニータップでドライブするが、ロープの反動のまま立つ萩原は脇を差し、離れる。  左右フックで前に出る萩原にガード固める牛久。萩原は右から左アッパー。コーナー背に組む牛久は右オーバーハンド。頭が当たって牛久が左目尻から出血。  左テンカオから飛び込む萩原は右ローも。サークリングする牛久はそのヒザの入りに左フックを狙う。右ハイの萩原。  ブロッキングの牛久はワンツーの左フック! ブロック上にもらいバランスを崩す萩原だが、再び圧力をかけ直すと、胴廻し回転蹴り。下の萩原にサッカーキックの動きを見せる。  2R、左を振ってからシングルレッグから上体まで押さえ込んだ牛久。萩原の立ち際にバックテイク。スタンドバックから右足をかけて両足をかけてから左足の小外がけに。しかし手首が空いた萩原は正対して離れる。詰める萩原に回る牛久は、左で差して組んで尻もちを着かせて、上体を寝かせてパウンド! 上からヒジを落として、萩原が背中を見せたところにバックを狙う。  3R、早々にシングル、ダブルレッグテイクダウンを奪う牛久。そのままマウントを奪うとパウンドに背中を見せた萩原にリアネイキドチョーク狙いへ。萩原は牛久を背負ったまま立ち上がり。背後から胴を4の字ロックの牛久は、右腕を喉下にリアネイキドチョーク狙い。チョークは外すと、牛久は左腕を喉下に切り替えて絞めへ。コーナー背に萩原は牛久も背負い絞めを凌ぐとゴングに、牛久はスタンドバックから着地した。  試合後、牛久は「環境変えての一発目の試合でとりあえず勝てて良かったです。皆さん、僕が階級を変える、と言ったら盛り上がりますかね。まだまだATTこれくらのもんじゃないので、よろしくお願いします」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第8試合 ライト級(71.0kg)5分3R×スパイク・カーライル(米国)[判定0-3]〇堀江圭功(ALLIANCE)  第8試合では、ライト級転向の堀江圭功がスパイク・カーライルと対戦。RIZIN3連勝も4月にケラモフに一本負けで階級を上げた堀江が「フィジカル」「スタミナ」面で吉と出るか、凶と出るか。カーライルはAJ・マッキー、ホベルト・サトシ・ソウザと強豪相手に2連敗中。武田光司戦で見せた組みの強さを出せるか。  1R、サウスポー構えのカーライル。オーソドックス構えの堀江。左の蹴りのカーライルに、右の蹴りの堀江は右ストレート。カーライルは左右を振ってシングルレッグへ。差し上げる堀江にブレーク。  左ジャブで飛び込む堀江。さらに右の三日月蹴りをみずおちに。ローブローと判断され、中断後、再開。  シングルレッグのカーライルは奥足も手繰るが、コーナー背に倒れない堀江。ダブルレッグで引き出し、スタンドバックを取るが、堀江は正対。なおもシングルレッグもブレーク。堀江は左ジャブを突く。  2R、ジャブ&ローは堀江。さらにワンツーの右。インローも。カーライルは左のダブルで攻めるが、ボディロックで体を入れ替える堀江は両差し。その後頭部をカーライルは両手で叩く。ブレーク。  シングル、ダブルレッグのカーライルはスタンドバックに付くが、アームロック狙いの堀江と膠着したカーライル、ブレーク。バックフィストで詰めるが、かわした堀江は右三日月蹴り。腹を効かされ、シングルレッグに入りコーナーに押し込むカーライルだが、ブレーク。  左右を振って、ローシングルで詰めるカーライル。堀江は右足をロープ外に出してスプロールする。ゴングにカーライルはヒザに手を置き疲労か。  3Rもジャブを当てる堀江に、コーナーに詰めるカーライルはスタンドバックを奪い、両足をかけて背中に乗り、背後からパンチも後頭部の打撃となり中断。再開。  左ボディを突く堀江に、なおもシングルレッグのカーライルは足をロープ下にスプロールする堀江をとらえず。なおも詰めるカーライルだが、スプロールする堀江。最後はスタンドで立ち会いゴング。  判定は3-0で、強いテイクダウンディフェンスでカーライルの組みを切って打撃を当てた堀江が勝利。ライト級転向を見事、「吉」とした。 [nextpage] ▼第7試合 RIZINキックボクシングルール 70.0kg契約 3分3R〇安保瑠輝也(MFL team CLUB es)[判定3-0]×宇佐美正パトリック(Battle-Box)  第7試合は、RIZIN初戦でブアカーオ・バンチャメークと判定0-0ドローの安保瑠輝也が、高校ボクシング六冠でMMA6勝2敗の宇佐美正パトリックと「RIZINキックルール」で戦う。宇佐美は前戦はMMAで韓国のキム・ギョンピュに1R 一本負け。  1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローは宇佐美。安保の右の蹴りに右フックを狙う宇佐美。左右フックからガードを固める安保に左フックのダブル。距離を詰めて左を振る。安保の右ローと宇佐美の左ジャブが交錯。  左の蹴りをボディに受けバランスを崩す宇佐美。左ミドルを返す宇佐美。右ローを打つ安保に、宇佐美は詰めて左で飛び込む。ブレーク。ジャブから左フックで間合いを潰す宇佐美。安保はガードする。  2R、オーソから左ミドルを当てる安保。宇佐美のワンツーの右はブロッキングする安保。何か言葉をかわす両者。安保のガードに宇佐美は左右をブロック上に連打。安保のターンでは、左右の二段蹴りで押し戻す。  安保は三日月蹴りを効かせてコーナーに詰めると左右から左の蹴りもローブローに。中断、再開。右ミドルから入る宇佐美。さらに右の胴廻し回転蹴りも。  ガードすれる安保は右ロー。左サイドキック。右ローの打ち終わりに宇佐美は左右で詰めるが追わず。  3R、右で詰める宇佐美。コーナーから出る安保は笑顔。左フック、左アッパーに下がる宇佐美。安保はボディを効かせて、宇佐美の顔が下がったところに左フックでダウンを奪うと、立ち上がった宇佐美に首相撲ヒザ! しかしこれがローブローと判断され、中断。  安保にローブローとセコンドの行為によりイエローカードが出され、インターバル後、再開。   左で飛び込む宇佐美を投げて跳びヒザは安保。左フックの宇佐美に、左ヒザを突き上げる安保は左フック後、左前蹴りを腹に突き、ダウンを奪い、残心の構えを見せる。。立ち上がる宇佐美に飛び込んでいく安保だがゴング。  判定は3-0で蹴りでペースを握った安保が勝利。  安保は「試合前に『腹が薄い』とか言われて、腹で倒してやりました。でも宇佐美選手、MMA選手なのに俺との対戦受けて強かったです」と語ると、観客席で上半身裸になった木村ミノルを見つけ、「榊原社長、木村(ミノル)を上げちゃダメですか。ダメと(笑)。BreakingDownでやれとのことなので、BreakingDownでやります」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 フェザー級(66kg)5分3R〇中原由貴(マッハ道場)[判定3-0]×白川陸斗(トライフォース赤坂)  第6試合は、フェザー級で4連勝から怪我で約2年ぶりの復帰戦となる白川陸斗が、元ONE戦士で大晦日の鈴木千裕戦を落としてからの復帰戦となる中原由貴と激突。フェザー級上位進出をかけたサバイバルマッチだ。  1R、サウスポー構えの中原に、オーソの白川。ジャブで詰めてシングルレッグに入る中原。  コーナー背にする白川にバックテイクを狙う中原。ボディロックで引き出して崩すが、白川はコーナー背に立ちヒザで座り、そこに左フックを叩き込む中原は、再びシングルレッグ。さらに左フックを当てて、持ち上げテイクダウン! 尻は着くもすぐにヒザ立ちになる白川。左足を両足で挟み、頭をつけて左パウンドの中原もブレーク。  左を振ってコーナーに詰めてシングルレッグもここは深追いしない中原。ロープを掴んだ白川に警告が与えられる。  2Rは白川のローに左を合わせに行く中原。喧嘩四つ。1Rにテイクダウンを見せた中原に白川は入りにくくなる。ワンツーの左を振って、シングルレッグは中原。一瞬背中を見せかけた白川だが、コーナーまで移動して正対。  差し返した白川は、テイクダウン狙いの中原に右ヒザを当てて中原を崩すと、右の蹴りをボディへ! しかし前がかりになったところに中原がシングルレッグテイクダウン! ボディロックからパスガード、左で差して背中を着かせてサイドを奪い、下の白川の頭を何度もマットに叩きつける。白川に再びロ-プ掴みでイエローカード。  3Rにワンツーの右は白川。中原は左ハイをガード上に当てると、ワンツーの左をヒット! 左ローの中原は再びワンツーの左! 白川は右インロー。外足を取る中原に右ハイをガード上に当てる白川。しかし中原は左ストレートを下から内、すぐにシングルレッグへ。コーナー背に立とうとする白川をボディロックして崩すと左ヒザ。さらに小外がけで引きはがすと、みたびロープを掴もうとする白川。  バック狙いの中原に立ち上がる白川。ワンツーのスイッチで右を打つ白川に、中原はダブルレッグでヒザを着かせてがぶりヒザ! 優勢のまま試合を終えた。判定は3-0で中原が勝利。大晦日、鈴木千裕戦の逆転負けから、約10カ月ぶりの再起を果たした。 [nextpage] ▼第5試合 キャッチウェイト66.2kg契約 5分3R〇摩嶋一整(毛利道場)[判定3-0]×横山武司(teamセラヴィー/スウェルズ柔術ジム)※横山インタビュー  第5試合は、フェザー級の“寝技師対決”となる摩嶋一整vs.横山武司。上から強い摩嶋と、下からの極めもある横山の寝技で最後に極めるのは? 摩嶋は2022年4月に金原にTKO負けも、2023年5月に芦田崇宏にヴォンフルーチョークで一本勝ち。横山も5月に山本琢也に腕十字で一本勝ちしている。  摩嶋がフェザー級の体重を作れず、キャッチウェイトでの試合に。  1R、いきなり跳びヒザを見せる横山。そこに右を合わせる摩嶋は立って下の横山に蹴りからパウンド。下の横山は足を手繰ると、すぐに足を抜く摩嶋。ガードに入れる横山は、バタフライガード。摩嶋は左で差すと、横山は右でオーバーフック。  ラバーガードも狙う横山に、まだ摩嶋は大きなパウンドは打てず。手首を持つと剥がす摩嶋。下の横山はヒジを脳天に打ち込む。右のパウンドを打つ摩嶋だが、右ヒジは内側に流されそうになる。  ブレーク。スタンド再開。左カーフを当てる横山。さらに二段蹴り、後ろ廻し蹴りは空振り。組んで際で摩嶋が上になりそうなところをジャンピングガードで飛びつく横山。摩嶋はゆっくりコーナーに運んで、スラムして落とす。  2R、跳びヒザの横山、それを掴む摩嶋に引き込み下になる横山。フルガードの中に入る摩嶋はボディに細かいパウンド。横山はオープンガードで下から手首をつかんで三角絞め狙い。しっかりかわす摩嶋は右ヒジ! ラバーガード、右オーバーフックの横山。ブレーク。  左カーフの横山。組みで近くなると横山は崩される前に自らいい形で引き込む。左手をマットに着いた瞬間にオモプラッタを狙う横山。しかし摩嶋は一気に身体を放す。  3R、左ミドルを当てる横山。しかし、摩嶋はダブルレッグテイクダウン! ガードから体を放すとそこに蹴り上げは横山。再びガードの中に入っていく摩嶋は右足で越えてハーフに! 左足を戻そうとする横山にさせない摩嶋はいったん左パス狙いから右足を大きく踏み込む。頭を抱える横山に摩嶋は右ヒジを顔に押し付け、ゴリゴリと落とすと、腰を切った横山がフルガードに戻したところでゴング。  摩嶋はコーナーに駆け上がり咆哮。横山に駆け寄り、横山の右目上の出血を押さえた。判定は3-0で、下からの横山の仕掛けを防ぎ、トップを取って削った摩嶋が勝利した。 [nextpage] ▼第4試合 フライ級(57.0kg)5分3R〇福田龍彌(MIBURO)[3R 1分37秒 TKO] ※ドクターストップ×山本アーセン(KRAZY BEE/SPIKE22)  第4試合は、フライ級の福田龍彌vs.山本アーセン。DEEPで強豪揃いのGPで優勝した全てをこなせるストライカーの福田に対し、グレコ強豪のアーセンは伊藤裕樹戦で見せた「無限レスリング地獄」を遂行できるか。  1R、ともにサウスポー構え。アーセンの左をかわす福田。アーセンは左ロー。右ハイはからぶり。左カーフを当てるアーセン。左を返す福田。  レベルチェンジのフェイントをかけるアーセン。福田は右から左で前に出るが、アーセンも右を返し、左カーフ。シングルレッグに入るが、深追いせず。左は相打ちに!  ともに左ローを空振り。右前手を見せて左を踏み込む福田。アーセンは左ロー。福田の踏み込む左をかわす。右フックをかすめさせる福田。しかしアーセンは左カーフ。福田が蹴り返さず。アーセンの左カーフに福田の身体が泳ぐ。福田の右の飛び込みに、アーセンは左カーフを当てる。打撃で立ち会うアーセン。  2R、アーセンの左カーフをかわした福田。アーセンは左を伸ばすが、福田も顔をずらす。そこにシングルレッグを見せるアーセン。ここも足を抜く福田に深追いはせず。左アウトロー、右インローも当てるアーセン。福田は右ジャブを当ててから左をヒット! 下がるアーセン、顔を上げさせられる。しかし、アーセンも右から左をヒット! 前に出ると福田をコーナーに押し込むと肩パンチ。右で小手に巻く福田が組み手で譲らず。ブレーク。  スタンドで福田のペースに。ジャブで左目が腫れるアーセン。しかしアーセンも左カーフ。福田はフェイントからジャブを当ててボディ打ちも。左カーフを当てるアーセン。右フックは空振り。福田は低いガードから右ジャブ、左ストレート! アーセンのカーフをチェックする福田が圧力をかける。  福田が、アーセンの動きを把握しカーフを見切り、テイクダウンを切る展開に。  3R、アーセンにドクターチェック後、再開。福田の左ボディにアーセンも左をヒット! レベルチェンジを見せて前に出るアーセン。右ジャブの相打ちから左右を振るが、ここで左を当てる福田! アーセンは右を振って飛び込んでコーナー背にさせてシングルレッグも切る福田。体を入れ替え、コーナーに追い込んで左右を突く福田。ジャブを突き、強いテイクダウンディフェンスを見せる。  アーセンは右眉をカット。さらに左目も塞がる。ドクターチエックにアーセンは「お願い、お願い、いま止められないんだって」と続行を懇願すると、「アーセン」コールに福田も手拍子を打つ。しかし、試合はストップ。アーセンは福田にハグされ、「脳は大丈夫だって」と語り、福田もアーセンの手を挙げた。  試合後、福田は「アーセンくん、気持ち、めっちゃ強かったです。楽しんでもらえましたか。僕も楽しかったです。また試合をください。オブリガード」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級(61.0kg)5分3R〇中島太一(ロータス世田谷)[判定3-0]×岡田 遼(パラエストラ千葉)  第3試合は、バンタム級で中島太一vs.岡田遼のパンクラス王者vs.元修斗王者対決が実現。ともにベテランのオールラウンダー同士がどんな戦力で戦うか。MMA IQの高い一戦になる。  1R、ともにオーソドックス構え。先に飛びヒザから入る岡田。左ロー、右ローも。中島は右カーフを当てて岡田のバランスを崩す。岡田も右ローも、中島の右で後退する。  左インローを当てる岡田。詰めて組むが左で差して投げるのは中島。ここですぐに立つ岡田は、ダブルレッグからボディロックテイクダウン! 背中をつけさせた岡田は、左で差してサイドから細かいパウンド。下の中島もこつこつ耳に突くと、右で枕に巻く岡田はときおりヒジ。マウントを狙うが、その瞬間に立つ中嶋!  足をかけられずに降りた岡田をコーナーに押し込む中島。岡田は飛びつき十字狙いも下に。ブレーク。右のスーパーマンパンチで岡田は前に出る。1Rの攻防で岡田はどれだけ力を使ったか。  2R、右ハイ、右ローと打ち分ける中島。岡田も右ロー。左インロー。中島はワンツーの右を打ち込む! 右を被弾した岡田は左回り。ダブルレッグも深追いせず。岡田の入りに左を合わせる。ワンツースリーで前に出る岡田をさばく中島は左ジャブ。岡田がワンツーから組みに入るも右で差して四つから崩して、ここは深追いしない。  ワンツーで振って左差しからボディロックで崩しに行くが残す中島。四つに持ち込み岡田を突き放すと、長い右!その打ち終わりに組むも四つに持ち込む中島は右ヒジ。岡田もバックヒジを見せる。コーナーで組んでゴング。  3R、間合いを制し、ジャブ&ローで圧力をかける中島。岡田も右ロー。しかし中島は低い手の位置からジャブ。左で差して押し込む岡田を小手に巻いて投げると岡田はロープ外に出る。戻る岡田は左ハイから左右も、そこに右を合わせる中島。しかし、岡田も前に出て左右からダブルレッグ。それをがぶり背後からパウンドする中島。  鼻血の岡田はダブルレッグの中島に頭を抱えるが、右足をパスした中島はヴォンフルーチョーク狙いから左に出てハーフから肩固めへ! ここを耐えた岡田に中島はジャンピングフットスタンプ! さらに頭部にサッカーキックでゴング。  判定は3-0でPANCRASEバンタム級王者の中島が勝利した。試合後、中島は「RIZINのバンタム級のベルトを獲りにきました。前回フェザー級で(ケラモフに)不甲斐ない試合をしましたが、バンタム級では負ける気がしないfです。岡田選手、うまくて判定になってしまいましたが、自分KO出来る力があるので、またチャンスをください」と話し、花道で「こっから、こっから!」と叫んだ。 [nextpage] ▼第2試合 ヘビー級(120kg)5分3R〇シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)[1R 2分27秒 ヒールフック]×ヤノス・チューカス(ハンガリー) 第2試合は、シビサイ頌真vs.ヤノス・チューカス。日本人ヘビー級主力選手のシビサイが、RIZIN初参戦でスダリオに敗れたチューカスを迎え撃つ。柔道ベースで投げ・関節技もあるシビサイと、パウンダーのチューカス。どちらが上を取るか。  1R、ともにオーソドックス構え。チューカスは右ストレートを伸ばす。左から右。さばくシビサイは左ジャブも打ち終わりに右を狙われる。  チューカスの右を被弾し、シングルレッグのシビサイ。片足立ちで右を打つチューカスに、シビサイは引き込み下から外掛け、外ヒール! チューカスは対処できずにタップ。右ヒザを抱えた。  試合後、シビサイは「かなり殴られてやばいと思いました。セコンドのイゴールありがとう。言いたいことは全部飛んだんで、インスタをフォローしてください。真面目なやつを。これからも星を追いかけます」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 フライ級(57.0kg)5分3R×征矢 貴(パラエストラ松戸)[1R 3分15秒 TKO] ※左フック〇ラマザン・テミロフ(ウズベキスタン/Muradov legion team)  第1試合では、フライ級で征矢貴vs.ラマザン・テミロフが組まれた。共に打撃によるフィニッシュを9つ持つ強打者。難病・怪我とも闘うなかで5月の試合に臨めなかった征矢は再起戦。その5月に浜本“キャット”雄大を1Rで仕留めたテミロフとは組みも混ぜたMMAの打撃がキーとなるか。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取る征矢。左ジャブ、左フック、右ストレートでダウンを奪う征矢だが、打ち合いのなか、テミロフが右を返してさらに右フック! ダウンした征矢にサッカーキックではなくパウンド連打も、バックにつくテミロフ。  立ち上がり突き放し「来い」と合図する征矢。テミロフは後ろ蹴り。右から左を当てるテミロフは、後ろ蹴りを腹に突き、さらに出血しながらも右でダウンを奪うと、立ち上がるも足が泳ぐ征矢にサッカーキックからテミロフは左! ダウンした征矢に今度はレフェリーが間に入った。
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