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【ONE】ロッタンvs.スーパーレックだけじゃない、セクサン、ムアンタイ、ヨードレックペット、クラップダム、プラジャンチャイ、スアキムなどムエタイオールスター出場=9・22『FRIDAY FIGHTS 34』

2023/09/21 18:09
 2023年9月22日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE FRIDAY FIGHTS 34』(ABEMAにてLIVE配信)は、メインイベントで行われる王者ロッタン・ジットムアンノン(タイ)vs.挑戦者スーパーレック・ギャットムー9(タイ)のONEフライ級ムエタイ世界タイトルマッチを筆頭に、ムエタイオールスターズとでも言うべきラインナップとなった。  コ・メインには、ONEでも人気を博している“鉄人”セクサン・オー・クワンムアン(タイ)が登場。アミール・ナセリ(イラン/マレーシア)と対戦する。  セクサンはタイのビッグマッチには欠かせないムエブー(アグレッシブに前へ出てムエタイの全ての技を使って戦うタイプ)のスター選手の一人。2015年9月のラジャダムナンスタジアムにて梅野源治を迎え撃ち、勝利を奪って梅野の進撃をストップした。同年にはラジャダムナンスタジアムの年間MVPにも選ばれている。『RISE WORLD SERIES 2019』に初来日し、-61kgトーナメント1回戦では大雅を破ったが、準決勝では白鳥大珠に敗れた。その後はロッタンやヨードレックペットを相手に連敗が続いたが、2022年は8戦して5勝1敗2分と盛り返してきている。  1月の『ONE FRIDAY FIGHTS 1』で初参戦すると、タイソン・ハリソンに判定2-1で勝利。その後、『9』でシルビュー・ヴィテズに判定勝ち、『14』でショーン・クランシーにTKO勝ち、『22』でネイサン・ベンドンに判定勝ち、『29』でイサック・アラヤにKO勝ちと5連勝。アラヤ戦を除く4試合全てでパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得し、ボーナスを得ている激闘王だ。戦績は198勝74敗8分(KO数は不明)。  ナセリはイランで生まれ、8歳でマレーシアに移住。14歳でキックボクシングを始めるとその後タイに渡り、ムエタイを学ぶと2019年にキングスカップトーナメントで優勝、非タイ人として2人目(3人目とも言われる)のオムノーイスタジアム王者となった。2018年7月には近代ムエタイの帝王セーンチャイとも対戦している。「ONEフライ級(61.2kg)ムエタイワールドGP」準々決勝ではサバス・マイケルに判定負け、2022年10月には内藤大樹に判定負けとONEではまだ勝ち星がない。  メインと同じくタイ人強豪同士の戦いとなるのが、ムアンタイ・PK・センチャイ(タイ)vs.ヨードレックペット・オー・アトチャリア(タイ)だ。 “エルボーゾンビ”ことムアンタイは2010年頃からルンピニーのトップ選手としているベテランで、2015年5月に初来日して梅野源治にTKO負け、2019年10月のONEでは健太に判定勝ちしている。2020年1月にONEでブライス・デルヴァルに判定勝ち後、タイでフェラーリ・フェアテックスに判定負け。その後2年のブランクを経て、2022年4月にリアム・ハリソンと5度ダウンの奪い合いの大激闘を演じたが最後はTKO負けを喫している。  今年1月の『ONE FRIDAY FIGHTS 1』ではマブルド・ツピエフに判定勝ち、『9』ではクラップダムからKO負けを奪ってみせたが、『22』ではニコ・カリロ(スコットランド)にまさかのTKO負けを喫した。戦績は203勝44敗2分(KO数は不明)。 “ザ・デストロイヤー”ことヨードレックペットはラジャダムナンスタジアムでライト級(2015年と2017年)とスーパーライト級(2021年)の2階級制覇、ルンピニースタジアムでも2017年にライト級王者となり、2大スタジアム王座を同時に保持した。2015年12月にラジャで梅野源治と対戦してTKO勝ちしたが、2016年10月の日本での再戦では判定で敗れラジャ王座を奪われた。2018年4月のKNOCK OUTでは初代王者・森井洋介にTKO勝ちしてKNOCK OUTライト級王座を奪取。同年にはタイのスポーツ界で権威のあるサイアムスポーツ社認定のタイ・スポーツ大賞のムエタイ部門でMVPを獲得している。  ONEには2023年7月の『ONE Friday Fights 2』から参戦し、シルビュー・ヴィテズにTKO勝ち、『9』でサマン・アシュリをKO、『17』でもデニス・ピューリックにTKO勝ち。『25』のジョーダン・ゴッドフレッドセン(オーストラリア)戦では判定2-1で苦戦を強いられた。88勝33敗3分(KO数は不明)。  ONEでお馴染みのクラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)は、タイソン・ハリソン(オーストラリア)と対戦。  クラップダムはサウスポーのファイタータイプで、左ストレートを決め技とする元ルンピニー2階級制覇王者。2018年にはプロムエタイ協会ライト級王者の肩書を引っ提げて初来日。REBELSのリングで梅野源治とルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦を争い、4Rに強打で梅野を2度ダウンさせてのTKO勝利を収め、日本のムエタイファンにも強烈なインパクトを残した。  ONEには2019年9月から参戦し、2020年のONEバンタム級ムエタイトーナメントでは決勝へ進出したが、ロードレックに敗れた。2021年は1勝2敗、2022年は2勝3敗、2023年は1月にセンマニーに判定勝ち、3月はムアンタイにKO負け、6月はイリヤス・ムサエフに判定勝ちと近年は黒星が増えているが、KO狙いのアグレッシブなスタイルはタイで人気を博している。7月には史上3人目の外国人ルンピニー王座に就いたラフィと注目の一戦を行ったが、1Rに偶発的なアイポークでクラップダムが戦闘不可能となり、無効試合となった。戦績は74勝25敗2分1無効試合。  ハリソンはセーンティアンノーイジムを拠点とし、タイで試合を積んでいるオーストラリアの新鋭選手。左右ミドルを主体として前へ出て、左手を伸ばして首を捕まえに行く典型的ムエタイスタイルでありながら、右ストレートからヒジ&ヒザで畳み込むアグレッシブさを兼ね備えているタイプ。一部ではジョン・ウェイン・パー二世との呼び声もある期待の若手だという。  ONEには2023年1月の『ONE FRIDAY FIGHTS 1』から参戦。セクサンと判定2-1の激闘を繰り広げると、『11』では来日経験もあるランボー・モー・ラッタナバンディットをKO。『18』のポンシリ・PK・センチャイ戦では判定で敗れるも、『27』のタパオガオ・シンハ・マウイン戦では初回KO勝ち。  プラジャンチャイ・PK・センチャイジム(タイ)も出陣し、アクラム・ハミディ(アルジェリア)と対戦。  プラジャンチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定フライ級王者、元ルンピニースタジアム認定バンタム級&スーパーバンタム級王者。ボクシングでもWBAサウスアジア・バンタム級&フェザー級王座に就いている。スピードがあり、ハイレベルなテクニシャンタイプの現代ムエタイトップファイターの一人。  2021年7月のONE初参戦で、いきなりサムエーに挑戦して判定勝ちでストロー級ムエタイ世界王座に就いたが、2022年5月の初防衛戦でジョセフ・ラシリにTKO負けで陥落。2023年1月の『ONE Friday Fights 1』で再起戦を行い、コンペットに勝利すると、6月の『22』ではサムエーをヒジ打ちでKOして暫定ストロー級ムエタイ世界王座に就いた。戦績は340勝52敗3分。ボクシングは3戦全勝。  ハミディは2018年9月のK-1に来日し、武居由樹と対戦したが初回TKO負け。しかし、その後は9連勝を飾り、その中にはRISEに参戦したフレッド“The Joker”コルデイロ、K-1に参戦したサンベル・ババヤンから奪った白星もある。2022年4月に一度連勝がストップするも、その後は5連勝中。6月の『ONE Friday Fights 22』ではジョムホートから右ハイキックで2度のダウンを奪い、最後は左ボディでとどめを刺した。戦績は29勝(18KO)4敗1分。  ミゲル・トリンダージ(ポルトガル)と対戦するシブムン・シッチェブンタン(タイ)は2017年5月に当時ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者だったT-98に挑戦、判定勝ちで王座を奪った。また、緑川創とは2度対戦して1勝1分(ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座決定戦で勝利し、2度目の王座に就いている)、日菜太にはKO負けを喫している。一時は引退してYouTuberとなり150万人の登録者がいたが、2022年に現役復帰。『ラジャダムナン・ワールド・シリーズ』のスーパーウェルター級リーグ戦で準優勝を飾った。戦績は78勝(26KO)23敗2分。ONEには今回が初参戦。対するトリンダージも今回が初参戦。  スアキム・ソー・ジョー・トンプラジン(タイ)も出場し、サマン・アシュリ(イラン)と対戦する。  スアキムはルンピニースタジアムのバンタム級、スーパーバンタム級、スーパーフェザー級の三階級制覇王者で、2018年2月の『KNOCK OUT』に初来日。那須川天心への最強の刺客として大きな話題を呼んだが、那須川に5R判定負け。2019年7月には『RISE』で那須川と再戦したが、胴廻し回転蹴りで目尻を切り裂かれて流血、3R1分25秒、TKOで敗れている。  その後、RISEでニキータ・セブンを一蹴、ルンキットとの再戦でリベンジし、スーパーレックには判定負け。2019年12月に日本の『BOM』でチャンヒョン・リーにTKO勝ちし、BOMスーパーライト級王者になった。しかし、2020年4月に突然の引退宣言。詳細は分からないが「長年、大物ギャンブラーとのいざこざからの不信感が強く、引退の決め手となったらしい」という。まだ24歳だった。2023年7月、ONEのチャトリ代表に誘われて現役復帰を果たすも、キリル・ホムトフ(ロシア)にKO負けを喫している。戦績は103勝24敗3分。  アシュリは2023年3月の『ONE Friday Fights 9』に初参戦、ヨードレックペットにKO負けを喫している。  そしてジョムホート・オート・ムエタイ(タイ)はソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)とタイ人対決。  ジョムホートは2008年に7チャンネルのライトフライ級王者になると、2014年にはスーパーフライ級も制して2階級制覇。このスーパーフライ級王座は2度防衛後に手放したが、2018年に返り咲いて3度防衛、さらに2022年にも返り咲いた。また、2013年にはWBCムエタイ世界スーパーバンタム級王座、2015年にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級王座にも就いている。2023年3月の『ONE FRIDAY FIGHTS 8』で初参戦しTKO勝ちを収めたが、6月の『22』ではアクラム・ハミディにTKO負け。戦績は107勝38敗1分(KO数は不明)。  ソンチャイノーイはS1ジュニアバンタム級王者の肩書きを引っ提げて2022年9月のNJKFに初来日すると、塚本望夢を1RでKO。2023年4月には『BOM OUROBOROS 2023』で名高・エイワスポーツジム(吉成名高)に3RでKO負けを喫したが、強烈な攻撃の数々で「攻撃の威力が物凄くて試合中に痛いなって思ったのは久しぶりでしたね。それくらい強烈でした」と名高に言わしめた。2023年7月の『BOM』にも来日し、重い左右ローキックで場内をどよめかせ、5Rには首相撲からのヒザ蹴りでジュライ・ウォーワンチャイ(=石井寿来)に判定2-0で勝利している。所属するゲッソンリットジムは、K-1など日本で大活躍したチャンプアを輩出したジムだ。
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