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【KNOCK OUT】初のOFG大会“裏メイン”は壱vs.片島聡志。クンタップvs.MASATO、鷹大vs.優翔も決定、OFG使用で試合はどう変わる?

2023/09/12 10:09
【KNOCK OUT】初のOFG大会“裏メイン”は壱vs.片島聡志。クンタップvs.MASATO、鷹大vs.優翔も決定、OFG使用で試合はどう変わる?

タイトルを失った壱(左)がベテランの片島とOFGマッチで対戦

 2023年11月5日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2023 vol.5』の記者会見が、9月11日(月)都内にて行われた。

 今大会は本戦全試合オープンフィンガーグローブ着用のREDルール(ヒジ打ちあり、首相撲からの攻撃無制限)、KOボーナスあり(30万円、メインイベントのみ100万円)で実施される。


 スーパーファイトのKNOCK OUT OFG-REDスーパーウェルター級3分3R延長1Rでクンタップ・チャロンチャイ(タイ/BTC GYM)がMASATO BRAVELY(BRAVELY GYM)と対戦。

 クンタップはルンピニースタジアムで2位、ラジャダムナンスタジアムで3位(ウェルター級)まで上り詰めた実力者で、その後は日本で活躍。WMC世界ウェルター級王座、M-1スーパーウェルター級王座、WMAF世界スーパーウェルター級王座を獲得し、新田明臣、白須康仁、石毛慎也など国内トップ選手と数多く対戦。2004年にはアンディ・サワーと対戦したほか、MMAにも挑戦して2005年に矢野卓見、2012年に星野大介と戦っている。42歳となった今も現役で、2022年10月にはKNOCK OUTで中島弘貴に勝利、12月には王座決定戦で津崎善郎を破りKNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王座に就いた。2023年3月、木村“フィリップ”ミノルにKOで敗れたが、木村の禁止薬物使用で無効試合となっている。戦績は73勝(21KO)18敗9分1無効試合。


 MASATOは元WPMF日本ウェルター級王者で九州を主戦場に活躍。KNOCK OUTには2023年3月に参戦して渡慶次幸平に敗れ、6月も津崎善郎に敗れてまだ本領発揮には至っていない。普段は医者であり、この日の会見は欠席。

 クンタップは「私は(巌流島で)OFGでの試合経験はあるので、今回も自信を持って戦えると思います」と、すでにOFGで試合をすることには慣れており、「相手の試合を少し見たのですが、恐れるところは特になく、自分にとっては問題ないと思います」と自信のコメント。

 OFGとボクシンググローブの違いを聞かれると「普通のグローブと比べて硬いのでKO率は高くなると思います。ムエタイとの違いはグローブだけで、自分にとっては有利。『KNOCK OUT』での試合は巌流島ルールよりも戦いやすいです。自分は普通のグローブよりもOFGの戦いの方が好きです」と答える。

 KOボーナスについては「もちろん自分をやる気にさせているので必ずKOで勝ちます」とニヤリとした。


 KNOCK OUT OFG-REDスーパーバンタム級3分3R延長1Rでは、壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)と片島聡志(Kick Life)が対戦する。

 沖縄出身の壱は空手をベースに持ち、ボクシングを経て上京してムエタイを始めた。2008年11月の『MuayThaiOpen』でLPJNバンタム級王座に就き、2019年12月に岩浪悠弥に敗れるまで14連勝をマーク。2022年11月に「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」を制して王者となったが、2023年3月にノンタイトル戦で響波にKO負け。8月の初防衛戦でも古村光に判定2-1で惜敗して王座を失った。戦績は22勝(8KO)9敗1分。

 片島は2010年9月デビューのベテランで、元WPMF世界スーパーフライ級王者。2023年2月に藤原あらしを左ハイキックでKOすると、4月には海老原竜二を右ローキックでKOした。戦績は28勝(6KO)20敗5分。


 壱は「前回負けてしまいましたが、僕自身は負けたと思っていないし、ベルトを失ってしまっただけ。僕はKNOCK OUTを背負っていく覚悟のまま戦います。僕が初めて先輩(貴センチャイジム)の試合を見た時に、黒星を付けられた選手が片島選手なので、先輩の仇だけでなく、前回のフラストレーションもあるのでKOしようと思います」と、前回の負けは認めないとし、先輩の仇討ちをしたいと宣言。

「自分は階級を上げてフィジカルの小さい選手と戦ったことはないので、警戒するところはないと思うのですが、それが油断する自分の悪い癖になります。でも、KO賞があるので熱い試合になると思います。片島選手はムエタイの試合をする方なのでムエタイらしい技ができると思います」と、ムエタイの技術を見せたいとする。それは「組みの展開が増えていくのでは。組みの展開が増えたら、ヒザの方が空間を作りやすいと思いますね」とヒザ蹴りのようだ。

「OFGを付けて練習していますが、僕はあまり違いを感じません。でも組んでからのKOが生まれやすいと思うので楽しみです」と、OFGとボクシンググローブの違いは感じないという。

 前回の記者会見で“元ヤン”であることを告白した壱は「ヤンキーは上下関係がしっかりしているので、今回は先輩の仇を取るのがテーマになります」と、元ヤン魂に火が付きそう。「ベルトはもちろんですが、僕が目標にしていた瑛ちゃん(=小笠原瑛作)がONEでKO勝ちしているのを見て、僕は負けましたが、僕と戦った選手は世界に通用するんだと自信にもなったのでONEを目指して頑張ります」と、小笠原を追って自分もONEに参戦することを今後の目標に掲げた。


 対する片島は「僕はREBELS時代から出てましたが、ムエタイスタイルでなおかつ倒せる選手ではなかったので使いづらい選手だったと思います。今回OFGなのでKOが生まれやすくなるし、ここ数戦はKOが続いています。KO賞が30万円なので新しい家族ができたので家族のためにもKOを狙って頑張りたいと思います」とおの意気込み。

 壱については「今『KNOCK OUT』の中で一番ムエタイをやっている選手だと思うので噛み合いそうかなと。警戒すべきところは、トータルで技ができるので距離感やバランスだと思います」と評し、「自分のジムを新宿で立ち上げてBreaking Downの選手とOFGで遊ぶことがあるのですが、自分は距離感が合わなかったので練習して距離を詰めてパンチを当てられるようにします。それとムエタイなので、組んでの展開の面白さを見せていきたいと思います。首相撲の展開に注目してください」と見どころをあげる。


 OFGに関しては「ディフェンスが難しいのかなと。グローブが小さいので、ハンドスピードが上がるのでそこに警戒が必要だと思いました」とボクシンググローブとの違いを話す。

 そして「やはり『KNOCK OUT』に参戦するからには赤(REDルール)のベルトが欲しいです。あと、『KNOCK OUT』は地方開催はありますか? 9月大会に出る栗秋祥梧と力斗は地元の後輩で大分には選手も揃ってきて、九州で大会を開いてほしいので今回は絶対に落とせないと思います」と、活躍して九州大会を実現させたいとした。


 KNOCK OUT OFG-REDスーパーフェザー級3分3R延長1Rでは、鷹大(WSRフェアテックス西川口)vs.優翔(team NOVA)が組まれた。

 鷹大はWMC世界スーパーバンタム級、WPMF日本スーパーバンタム級、WPMF日本フェザー級王座を獲得している三冠王。2018年8月からはK-1&Krushに参戦し、小澤海斗や森坂陸らと対戦、2022年9月までに4勝4敗の戦績を残している。通算戦績は23勝(8KO)13敗1分で、山口代表がOFG着用の試合をWSRフェアテックスジムに提案したところ、名乗りを挙げたのが鷹大だったという。対する優翔は普段タイに住み、練習と試合を重ねているという27勝(5KO)10敗の戦績を持つ21歳で今回『KNOCK OUT』には初参戦となる。


「久しぶりにヒジありルールの試合なのでワクワクしています。OFGでの試合はやったことがないので未知ですが、それも含めて全部を楽しみたいと思います」と鷹大。「(OFGは)パンチを当てやすいのかなと。まだ試合をしていないので分かりませんが、ガードの隙間を縫って当てられると思うのでそこを狙っていきたいと思います。パンチの選手がより勝ちやすい印象を受けました」と、得意のパンチが活かせるとする。

 優翔については「背が高いので攻撃は届くのかなと。距離感がポイントになりそうです。警戒ポイントはヒジと蹴りかな」とした。


 対する優翔は「REDルールなのでヒジで倒したいと思います。自分はヒジを狙っていきます」と、ヒジによるKO宣言。鷹大については「元三冠王なので凄いと思います。パンチが重いのかな」と評した。OFGについては「ガードが難しいと思いました」としている。

 日本では「2~3週間前と1年前の2回やりました。日本での試合だと応援してくれる人が多いので変な試合はできないと思いました」と、2試合しかしたことがないという変わり種。しかし、今後に関しては「自分の階級の王座が空位なので、そこを狙っていきたいです」とKNOCK OUTのタイトルを狙っていきたいと語った。

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