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【UFC】ストリックランドがミドル級新王者に!アデサニヤに判定勝ち。武芸百般ヴォルコフがトゥイバサに一本勝ち、マネル・ケイプがUFC4連勝! カラ・フランスに「次はお前だ」

2023/09/10 11:09

▼フライ級 5分3R
〇マネル・ケイプ(ポルトガル)19勝6敗(UFC4勝2敗)※UFC4連勝 126lbs/57.15kg
[判定3-0] ※30-27, 29-28×2
×フェリペ・ドス・サントス(ブラジル)7勝1敗(UFC0勝1敗)125.4lbs/56.88kg

マネル・ケイプ インタビュー

 当初、マネル・ケイプと対戦予定だったカイ・カラ・フランスが、練習中の脳震盪により、同大会を欠場することをSNSで発表。3連勝でフライ級5位のカラ・フランスとの試合を決めていた10位のケイプは、代わりにUFCデビューながらMMA7戦無敗1NCのフェリペ・ドス・サントス(ブラジル)と対戦することになった。UFCでのカード変更がなんと「7度目」となるケイプは、9週間前にUFCとの契約更新にサインしたばかり。

 朝倉海を2R TKOに下し、RIZINベルトを手土産にUFC参戦を決めたケイプだが、オクタゴンデビュー2試合連続のキャンセルを経ての1戦目と2戦目で、現王者のアレッシャンドリ・パントージャと現6位のマテウス・ニコラウに判定負け。その後、オデー・オズボーン、ジャルガス・ジュマグロフにいずれも1R TKO勝ちで勢いにのった。

 しかし、2022年4月のスム・ダルジ戦は、ケイプが禁止薬物トリナボル使用に絡み、3日前に中止。6月のホジェリオ・ボントリン戦は、ボントリンの減量中の体調不良によるドクターストップで試合中止となっており、1年ぶり復帰となる2022年12月の前戦で、ダビッド・ドボジャーク(※10月14日に平良達郎と対戦)に判定勝ちで3連勝をマークした。

 その後、アレックス・ペレス、デイブソン・フィゲイレード、カイ・カラフランスら強豪が立て続けにケイプ戦をキャンセルしており、4連勝を目指すケイプにとっては、元タイトルコンテンダーとの試合は、王座挑戦に近づくマッチアップだったが、直前の試合中止となっていた。

 カラ・フランスの代役は、8月22日の『Contender Series(DWCS) 2023: Week 3』に出場予定だったドス・サントスに決定。DWCSでは、対戦相手のルチアーノ・ペレイラが欠場し、ケイプの相手として、22歳のドス・サントスに白羽の矢が立った。

 ブラジル・サンパウロのシュートボクセ・ディエゴ・リマに所属するドス・サントスは、プロMMA7勝無敗で、2022年11月の前戦『LFA 146』では、ユーゴ・パイヴァに判定勝ち。序盤から最後までアグレッシブな試合運びで、オーソからの高い打点の前蹴り、左ミドル、ヒジ・ヒザからのテイクダウンなど、テイクダウンを9度も決める動きを見せている。一方で、テイクダウンディフェンスは強くないものの、7勝中2KO・TKO、3つのサブミッション(三角絞め、腕関節、ギロチンチョーク)の5試合をフィニュシュしており、29歳で18勝6敗とキャリアで優るケイプを相手に、フレッシュな動きを見せることができるか。

 ケイプにとってはランク5位から、侮れないグリーンボーイ相手に変更と、上位陣からことごとく嫌われた形となったが、オクタゴン4連勝で、今度こそ上位陣との対戦を決めるか。

 コール時に相手に向かい、インスペクターに制されるケイプ。

 1R、ともにオーソドックス構えから。ケイプの前進ににドス・サントスが右ロー。さらに右ローを突き、二段蹴蹴り、跳びヒザと前に出る。回ってさばくケイプだが、右を被弾するケイプ!

 しかし、左の相打ちのタイミングでダウンを奪うと、ドス・サントスはガード。体を放すケイプ。スタンドで打ち合うドス・サントスだが、ケイプはサウスポー構えになり左ミドル。しかしその蹴り足を掴まれたドス・サントスが下に。そこから足を肩口にかけてスイープするケイプ。

 スタンドでヒザを当てるドス・サントス! ジャブを避けるためかオーソに戻したケイプは鼻横から出血。ケイプの前進に首相撲ヒザも! ケイプは回転バックヒジ。ケイプの前蹴りを掴んで詰めるが、金網際で倒れないケイプ。右を当てるケイプだが、ドス・サントスも長い右を当ててヒザを返す!

 2R、オーソから入るケイプはサウスポー構えにスイッチ。右の蹴りを放つドス・サントス。ケイプは左回りでドス・サントスの右を誘うか。しかし、その右ストレートで額が上がる。ケイプはオーソに戻して右のカーフ! バランスを崩したドス・サントスに跳び込んでの右をヒット! ドス・サントスは左ジャブ、右の二段蹴りと上下に散らす。右ローのドス・サントスは二段前蹴り。

 バックヒジはかわしたケイプだが、手数が足りない。左ジャブを突くケイプ。ワンツーを当てて、ドス・サントスの打ち返しはかわすケイプ。さらにカーフ。ドス・サントスもインローを返すと後ろ蹴り。シングルレッグも。切るケイプが詰めて左ボディ! これに片ヒザを落としたドス・サントスだが前に。さばくケイプはフックから右ストレートを当てて、終了間際に両手を後ろ手に組む。手数はドス・サントスも後半はケイプが有効打を返している。

 3R、観客を煽るドス・サントスが勢いよく中央に出る。ドス・サントスの右をかわしてオーソから右を当てるケイプ! さらに右から左もヒット。右をインサイドに打ち込む。

 ドス・サントスもジャブ、ワンツーで押し戻すが、蹴りをさばいたケイプにドス・サントスは右のダブルで前に! 打ち合いの持ち込むサントスは左右で前に出るが、目がいいケイプは連打をかわしてこつこつと左右を返して右のショートフックでドス・サントスの腰を落とさせる。

 バスケットのドリブルの仕草を見せたケイプに、ドス・サントスも蹴りで追うが、左右にステップが止まらないケイプをとらえることは出来ず。ドス・サントスの左ジャブの打ち終わりに右を内側に打ち込みヒット! 前に出てもドス・サントスの打ち返しをかわして、ノーモーションの右!

 ドス・サントスが右の二段蹴りを見せるが、残り10秒近くなったところでダブルレッグテイクダウン! 下からヒジを打つドス・サントスにケイプも左右のパウンド!

 終了のホーンにドス・サントスはケージの上に上がりガッツポーズで歓声。ケイプも負けじとケージに上りガッツポーズもブーイングを浴びた。

 判定は3-0(30-27, 29-28×2)でケイプが勝利。会見での乱闘騒ぎもあり、ブーイングを浴びたケイプだが、試合後はドス・サントスにポルトガル語で健闘を称えた。

 そして、「実はかなり彼(ドス・サントスを)リスペクトしている。彼は漢だ。俺と試合をしたからね。いままでのみんなはビビってる。そこにいるお前(カラ・フランス)もそうだ。次はお前をブッ倒す」とケージサイドのカラ・フランスを挑発すると、カラ・フランスも首斬りのポーズで応戦した。

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