2023年9月2日(土)に行われた記者会見で、ドーピング検査の結果、陽性であったことが発表された木村“フィリップ”ミノル(Battle-Box)。
この会見を受けて、城戸康裕(TEAM ONE)が自身のYouTubeチャンネルを更新。「木村ミノルのドーピング謝罪会見について話させてください」とインタビュー動画を公開した。城戸は2019年11月のK-1にて試合後、ドーピングチェック導入をリング上から訴えたことがあった。
城戸は動画の中で「俺が初めて“ん?”と思ったのは2017年、俺が対戦した日。そこからいろいろ見ていて、これは明らかにおかしいなと。2017年より前の時は普通に負けたりとかする選手だったのに、そこから急に10何連続KOとか、魔裟斗さんでもやったことがないようなことを階級バンバン上げてやっていた。そういったところで俺は“ん? おかしいな”と思ったんだよね。俺が声を大きくして言って、今日に至るまで4年くらいかかったかな。俺がリングの上で言って4年経って、俺にとっては凄くデカい1日だったと思う」と振り返る。
ドーピング発言をした際には「彼のファン、信者からメチャクチャ叩かれたからね。とんでもないDMもいっぱい来たし、殺人予告みたいなのもいっぱい来たし、それによって俺の人生も凄い左右されたし。メチャクチャ言われたんだから」と、凄い批判を受けたとも。
【写真】2019年11月、試合後のマイクと一夜明け会見でもドーピングチェック導入を訴えていた城戸 会見を見ていて「一番引っかかった点は相手に対しての謝罪が凄く少ないなって本当に思った。ダリ選手の時と矢地くんの時にもやっていたって話しだよね。もっと謝らないと。ステロイドやったからじゃあなんだよって思っている人もいるだろうし、実際にそういうDMが俺にもめちゃくちゃ来たし。格闘技なんてそんなのやったって変わらないよくらいのことを言ったりするんだけれど、俺は前から自分のチャンネルでも言ってるけれど、パンチ力が2~3倍にもなると。筋肉の中の筋繊維が構造が変わると。なので顔にパンチが触れさえすれば相手をバンっと倒せるくらいのパンチ力の変化があると。それがドーピングだったり、ステロイドだったりっていうことなんだよね
例えばソウルオリンピックの時に、ベン・ジョンソンが当時では考えられない9秒7台を出したんだよね。カール・ルイスが銀メダルってなって。その時にベン・ジョンソン凄いってなったんだよね。結局、終わった後に彼はドーピングをしていた、繰り上げで金メダリストが変わった。その時にウワーッと言われなかった金メダリスト、本来の金メダリストはめちゃくちゃかわいそうだよね。
謝り方はあんなもんじゃないでしょう。そこは全然違うから。矢地くんからしたら怪我なんかする必要もなかったし、戦績を傷つけられる必要もなかったし、その日に矢地くんが呼んだスポンサーや仲間、応援していたその人たちに『矢地くん、負けちゃったのか』って気持ちにさせたわけだよね、絶対に。これも含めて全て謝罪するべきだと思うんだよ」と、会見での木村は謝罪の言葉が少なかったと指摘した。
また、城戸は「俺は今回RIZINすげぇなって本当に思った。これを公表して榊原さんも怒ってたでしょう。俺も会見見ていてコメントをめっちゃ見まくっていたけれど、俺の名前出まくりだよね(笑)。結局ずるしちゃいけないと。当たり前だよね。やっぱりコンタクトスポーツだから。相手をどんだけ痛めつけるかって戦いを俺らはしているわけだから。
今後、格闘技が野球・サッカー・格闘技って3大スポーツと言われるくらいになるためには、ここをしっかりやらないといけない。今回RIZINがこれを陽性として認めて会見をしました、これは格闘技界において物凄くデカい進歩だと思う。それを俺はぶっちゃけた話、自分が現役、彼も現役のうちに行われるとは思っていなかった。もう向こう10年、20年先の話になると思った。そうもならないのかなとも思った。それで考えると今回のことのことは過去のことはやっていないと言えども、俺の中では格闘技界のデカい第一歩かなと俺は思う」と、半ばあきらめていたことをRIZINがやってくれたことは大きな一歩だとする。
そして「被害者が今後出てこないことがデカい。前代未聞じゃん。ドーピングやって、それの謝罪会見なんてあるわけないと思っていたから。それをやってくれたRIZINにはメチャクチャ感謝。全然隠せるし。それをしっかり公表してやってくれた、俺は嬉しかったね、本当に良かった。これで凄い格闘技界は変わると思う」と、今後ドーピングに対するけん制にもなると語った。