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2008年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧(チーム・クロコップ・36)が、8月18日(日本時間19日)の『PFL 8: 2023 Playoffs』(米国ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデン・ザ・シアター)に出場した(DAZN配信)。
前日公開計量では、レイ・セフォー代表と両手でがっちり握手をかわした石井は、240.2ポンド(108.95kg)とコールされると、右手でガッツポーズ。
対するダニーロ・マルケス(ブラジル・37)は、石井より7.8ポンド(3.5kg)重い、248.0ポンド(112.49kg)でパスし、笑顔。両手でガッツポーズを見せた。
フェイスオフで向かい合うと身長180cmの石井に対し、身長198cmのマルケスはやはり大きく、正面を向くと、1番のポーズを披露した。
K-1、ボクシング、グラップリングのマットでも活躍してきた石井は、MMAは2022年6月の「FNC 6」での40秒 TKO勝ち以来、1年2カ月ぶり。今回はリーグ戦ではなくワンマッチ出場ながら、PFL参戦は3年10カ月ぶりとなる。
蹴りありのK-1、ボクシングでの近距離の戦い、そして智将ジョン・ダナハーからも学ぶ最先端のグラップリング──これらがMMAとして石井慧のなかでどんな融合を見せるか。
石井が対するマルケスも強豪だ。
UFC2勝2敗の戦績を持つマルケスは、10歳からテコンドーを始め、柔術ではデミアン・マイアの黒帯。MMA14勝5敗。14勝中11のフィニッシュ(4KO・7SUB)を誇り、2022年2月にUFCライトヘビー級でジャイルトン・アルメイダにTKO負け後、Gladiator Challengeでの一本勝ちを経て、2023年2月からPFLに参戦。チャレンジャーシリーズで勝利し、欠場選手の代役としてリーグ戦に出場。1勝1敗でプレーオフ進出は逃している。一本負けは無く、テコンドー仕込みの後ろ蹴りなども見せるマルケスは防御も固い難敵だ。
石井のスタンドでの進化、そして体格差のある相手に、ケージレスリング、さらに柔道をMMAに融合させた足技も持つ石井はいかにテイクダウンするか。PFLは米国のESPNでオンエアされており(日本ではDAZN配信)、フランシス・ガヌーと契約、Bellator買収の動きも報道されるなか、石井が今後、どんなステップを目指すか、注目のデカゴン復帰戦だ。
▼ヘビー級 5分3R
〇ダニーロ・マルケス(ブラジル)15-5-0
[判定3-0] ※29-28×3
×石井 慧(クロアチア)26-14-1
1R、サウスポー構えの石井に、オーソドックス構えのマルケスが中央を取り、右ハイをガード上に当てる。
左ジャブを突き、右ローを見せるマルケス。さらに右ハイははたく石井も押し戻す。右インローを当てるマルケス。さらに右ハイは遠い。石井は左インロー、ミドルをヒット。マルケスも右ミドルを突くと、石井はワンツーで押し戻す。
マルケスの右インローに左ストレートで飛び込む石井だが、さばくマルケスは右インロー。さらに右ミドル。石井の詰めにワンツーをガード上に当てる。圧力をかける石井に右の後ろ廻し蹴りを見せるマルケスは右インロー。その打ち終わりに詰めて組む石井だが、左回りで切ったマルケス。
右ハイをかわした石井はローシングルも狙うが、右に回るマルケス。右前蹴り、左ローを当てると、残り10秒は両者見合ってゴング。マルケスのラウンドも中盤以降のスタミナは両者どうか。
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2R、頭を振って左右で詰める石井。左右の二段蹴りで押し戻すマルケス。石井は左オーバーハンドを振って詰めると左インロー。さらに左フックで前に。近い距離を望む石井に、右ハイを見せるマルケス。ワンツーをはブロックもマルケスのボディ打ちは被弾。
詰めてついに左で差した石井だが、左回りに突き放すマルケス。さらに詰めて首を掴む石井からも離れる。声を上げて左右を振って前に出る石井。マルケスの手数が減るなか、ダブルレッグも。ここも切るマルケスだが、石井は左ストレートを突く。
後退するマルケスになおも左フックで下がらせる石井。マルケスは右前蹴りで距離を取ろうとする。ローシングルを切るマルケスも右オーバーハンド。ブロックする石井も左オーバーハンドを打ち返し。マルケスは右のヒザ蹴りをその入りに狙う。
詰める石井にサークリングから右前蹴りのマルケス。石井は組むが、いい組み手にならない。
3R、中央の取り合い。右前蹴りのマルケスに左を伸ばしてさらに左のダブルから金網に詰めてダブルレッグは石井。差し上げて右で小手に巻くマルケスは突き放すが、なおもアタックする石井が左で差して金網に押し込む。ここも右で小手巻き、首相撲から離れるマルケス。その離れ際に右を振る石井は、前足にシングルレッグ。
放してもすぐに左フックで詰めて、金網n押し込み左フックをこつこつと突く、右で小手に巻き、右で首を掴んで回して離れるマルケスから組みに行くが、これを切って左で押し込む石井のペース。
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右で小手に巻き、金網背に凌ぐマルケス。石井はダブルレッグも狙いながら上組み。ここで首相撲のマルケスに右のボディ打ち連打は石井! 金網背にするマルケスは右小手から離れる。
間合いを潰して左右で前進する石井に、後退するマルケスは再び金網背に。頭をアゴ下につけてクリンチボクシングでせっるマルケスに突き放そうとするマルケスだが、詰める石井は打ち合いのなかで左ミドルも打って前に出てゴング。最終回をモノにしたか。判定へ。
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AIスコアは1、2Rがマルケス。3Rが石井と出たが、判定は3-0(29-28×3)でマルケスが勝利。接戦を制した。
試合後、マルケスは「彼がテイクダウンを仕掛けてくることを想定していた。サトシ、ありがとう。リスペクトするよ。柔術を愛している。前回はミステイクがあった。今回はプランを実行した」と語った。