2023年8月26日(土)東京・大田区総合体育館『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round』にて、フライ級(-51.5kg)3分3R延長1RでMA日本バンタム級王者JIN(楠誠会館)と対戦する同級5位・那須川龍心(TEAM TEPPEN)が14日(月)千葉の所属ジムで公開練習を行った。
ミット打ちを披露した那須川だが、いつもより蹴りが多い印象。その理由を聞かれると「前回の反省点で蹴りがあまり出なかったので、蹴りのバリエーションを練習したのでそれが出ているのかなと思います。試合になるとパンチが出ちゃうと思いますが、蹴りを練習していることで試合になっても蹴りが出るのかなというのがあります」と、意識的に蹴りの割合を増やしているのだという。
前回の試合では兄・天心から「俺の影響を受けすぎだ」との言葉があったが、「今回は大丈夫だと思います、さすがに。しょうがないです。あれは試合(天心のボクシングデビュー戦)を見た後なのでそれは影響されますよね」と苦笑。その天心はアメリカへ練習に出発。何か事前にアドバイスはと聞かれると「頑張れよ、みたいな。いつも通りですね」といつも通りの激励があったとした。
対戦するJINについては「特に印象はなくて、自分がステップアップするための試合ですね。気は抜かずに集中してやります。特に印象はないですね」とする。
JINは同じ17歳ながら、老舗団体であるMA日本キックボクシング連盟の王座とジャパンカップバンタム級王座の二冠を保持。そのことを聞かれると「KOUJIRO選手(2022年12月に対戦=判定勝ち)が2団体王者でそういった相手は初めてでは無いし、RISEに来た以上は僕が受けて立つ立場。向こうは捨て身で来ると思うので気を抜かず集中していきたい」と、RISEなら自分の方が受けて立つ立場だとした。
高校生である那須川は夏休み期間中だが「プロになってからは夏休みがないので、試合で夏休みを楽しもうかなと。プロになってからずっと返上して練習しているから、その分、試合で楽しむしかないですよね。夏休を返上した分、試合で楽しんでやろうというのがあります」と笑う。
友だちが遊んでいるのは「羨ましいと思う時はありますが、だからといって遊びに行くわけじゃないので、キックボクシングも楽しいので充実はしていますが、減量もあるのでなかなか楽しめていない部分もありますね」と17歳の本音も。
しかし「なんか今回は減量がラクで。ストレスを溜めなければ体重は落ちるんだってことに気付いて、けっこうラクです。減量にはストレスが大敵だと思いました。ストレスフリーでやっていたらストンッと落ちたんです」と減量をラクに出来るコツをつかんだという。それはどんな方法かと聞くと「減量、減量ってなりすぎると頭がそればかりに行っちゃうので、あまり考えないようにしたんです。それだけで変わりました」と、減量のことをあまり考えないことがストレスフリーになると答えた。
夏は得意で「冬よりも夏の方が好きなのでいつも通りって感じですね」と、この猛暑にも苦手意識はないとする。26日の試合が終わったらもう夏休みの残りもわずかだが「遊べる時は遊ぼうって感じです」と、短い夏休みを楽しむ、とも話した。
今大会が行われる大田区総合体育館には「思い出が強くて、凄い楽しみですね」との想いもある。「天心の試合で行くことが多かったので、それを見てきた部分もありますし、去年のWORLD SERIESにも出ましたし、思い出があります」という。
大田区と言えば、RISE史上に残るKO劇として2019年3月の那須川天心vs.フェデリコ・ローマが印象深い。天心がトリケラトプス拳の構えから、センチャイキック(片手で倒立してのハイキック=天心自身は違いがあるので天心キックだとした)でKOしたあの試合だ。
龍心も「やろうと思えば出来ます。出すとしてもその場の思いつきですね。見せようと思うと固くなっちゃうので。でも、それが出来たらアツいですね。アレを再現できたら凄いですよね。じゃあ、狙っていきたいと思います(笑)」と、もしかしたらセンチャイキックを出すかもしれないと笑った。
そして「今回は自分と同学年、同世代の選手たちが多く上がって来るので、ここで派手な勝ち方、KOしないと今後難しくなってくるので今回は勝ち方にこだわって圧倒したいと思います」と、同世代の選手たちに負けないようなインパクトを残すと誓った。