MMA
ニュース

【RIZIN】王者ケラモフが、11月母国凱旋試合と大晦日、試練の2連戦へ「2大会の間が短すぎるから、バクー大会はキャッチウェイト戦も」

2023/08/14 17:08
 2023年7月30日の『超RIZIN.2』メインイベントで、朝倉未来(トライフォース赤坂)を1R リアネイキドチョークで極めてRIZINフェザー級のベルトを巻いたヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)が帰国後、母国の『AZERISPORT.COM』のインタビューで、年内に2連戦に臨む可能性について語った。  2日にアゼルバイジャンに帰国し、バクーのヘイダル・アリエフ国際空港に到着したケラモフとムサエフの『超RIZIN.2』勝者たちを迎えたのは、多くのマスコミと楽団の演奏、祝福する市民たちだった。報道陣に囲まれ、取材を受ける両者の様子を現地メディアと青少年スポーツ省がSNSでも伝えている。  その後、ケラモフは『AZERISPORT.COM』のインタビューで、朝倉未来戦のこと、11月4日のアゼルバイジャン(ナショナルジムナステイックアリーナ)大会のこと、そして年末の王座防衛戦について、「12月31日は絶対に戦わなければならない」と決意を語っている。  7月最終週のさいたまスーパーアリーナでは、Bellatorパートも含め、メインイベントまで7時間を待たなければならなかったケラモフだが、「心理的には準備ができていた。困難があったとは言えない。すべてが静かで穏やかだった。まるで仕事をするように、さいたまスーパーアリーナに来て、自分の試合を待った」という。  朝倉未来の動きについては、「立ち技を効かせてくると思っていた。彼はヒザ蹴りをうまく使う。だから自分は相手が蹴り足を抜こうとするところを捕まえる。それは分かっていたから、自分も彼を捕まえて、パスガードすることができた」と、想定していたとする。  報道陣から「こんなに簡単に勝てると思っていたか?」と問われ、「朝倉未来は日本で、そしてRIZINのフェザー級で最も強いファイターの一人だ。簡単な試合になるとは思っていなかった。私はファイトするつもりで、彼はテイクダウンをディフェンスするつもりだと思っていた。私は3ラウンド戦うことを想定して準備していたけど、たまたま1Rにチョークをキープできて勝つことができた」と、長期戦を想定しながらの初回フィニッシュは“たまたま”だと振り返ったが、試合直後のインタビューでは「必ず極め切る自信がありました」とも語っている。  新王者としてRIZINフェザー級のベルトを巻いて、母国に降り立った。次戦は、11月4日にホームでの凱旋試合が期待されるが、ケラモフは悩める思いも吐露している。 「RIZINから、バクーでの試合をオファーされた。彼らはそれを望んでいる。でも、12月31日に日本で(大晦日の)伝統的な壮大な大会が開催されるんだ。この大会では伝説のボクサー、マニー・パッキャオも戦う。そこで私はブラジルのクレベル(※インタビュー後、9月24日にクレベルvs.金原正徳が決定)を相手に初防衛戦をしなければならない。彼らはその大会で私に防衛戦をさせたがっている」と、11月4日と12月31日の8週間間隔の連戦をいかに戦うかが問題だとする。  さらに、「2つの大会の間が短すぎる。それにこれはMMAだから、何が起こるか分からない。でも、私が12月31日に日本で試合をしないのは、彼らにとって採算が合わないんだ。12月31日は絶対に戦わなければならない。でも、11月4日についてはまだ決定していない。この短期間に2回も減量するのは生物として負荷が大きすぎる。だからキャッチウェイトで戦うことを提案されたんだ。仮に68kgとしようと」と、11月のバクー大会では66kgではなく、キャッチウェイトで戦う可能性もあることを示唆した。  アゼルバイジャンが国家事業として、RIZINを招聘する。そこには、RIIZNチームとして、日本、韓国、南米などの選抜選手が乗り込むことになる。迎え撃つアゼルバイジャン陣営は、「私以外にメイマン・ママドフ、トゥラル・ラジモフ(※2017年9月のACBで中島太一に判定勝ち)、トフィク・ムサエフが戦うことになっている」という。  ベルトを巻いた31歳のケラモフにとっては、これからがプライムタイムだ。かつて、UFCを目指していたことを問われた“コーカサスの雷”は、「RIZINでの契約が2試合残っている。まずはこの試合をこなさなければならない。それからさらなるプランを考え、交渉する。でも、(UFCとの交渉は)来年(2024年)になる可能性が高い」と、まずは年内の2連戦を王者として超えることが、今後に繋がるとした。  果たして、11月アゼルバイジャンでの相手は誰になるか。そして、大晦日さいたまで誰を挑戦者に防衛戦を行うか。 [nextpage] RIZINフェザー級戦線の今後 ◆RIZINフェザー級王者ヴガール・ケラモフ(斎藤に判定負けも、中島、山本、堀江、朝倉未来に4連勝) ◆Bellatorフェザー級王者パトリシオ・ピットブル・フレイレ(クラベルに判定勝ちもバンタム級でペティスに判定負け。緊急参戦で鈴木千裕にライト級でKO負け)クレベル・コイケ(前王者。牛久に一本勝ちで戴冠も、鈴木千裕戦で体重超過王座剥奪)朝倉未来(萩原、斎藤、牛久に3連勝もケラモフに一本負け)牛久絢太郎(元王者。斎藤に連勝もクレベル、朝倉に連敗。9.24 萩原と対戦)斎藤 裕(元王者。牛久に連敗、朝倉に敗れるも、平本に判定勝ち)金原正徳(芦田、摩嶋、山本に3連勝。9.24 クレベルと対戦)鈴木千裕(山本、平本、萩原、今成、中原に5連勝後、クレベルとNC。パトリシオを70kgでKO)摩嶋一整(斎藤、クレベル、金原に敗れるも、芦田に一本勝ち。9.24 横山と対戦)中原由貴(関、原口に勝利後、鈴木にKO負け。9.24 白川と対戦)堀江圭功(関、佐々木、中田に勝利もケラモフに一本負け)※9.24 ライト級転向vsカーライル萩原京平(弥益、クレベル、鈴木千裕に連敗もアグォンに判定勝ち。9.24 牛久と対戦)平本 蓮(鈴木博昭、弥益に勝利も斎藤に判定負け)佐々木憂流迦(堀江、クレベルに連敗もアレンに判定勝ち)弥益ドミネーター聡志(萩原に勝利も平本に判定負け)横山武司(山本空良に判定勝ち、山本琢也に一本勝ち。9.24 摩嶋と対戦)山本空良(アグォンに勝利も、ケラモフ、横山、金原に判定負け)芦田崇宏(金原、アグォン、摩嶋に敗れ、中田に判定勝ち)カイル・アグォン(芦田に勝利も、山本、萩原に判定負け)白川陸斗(萩原にTKO負けも、朴、青井、山本琢也に勝利。9.24 中原と対戦)関 鉄矢(神田、原口、遠藤に勝利。堀江、中原に敗れる)青井 人(神田にTKO負けも鈴木、中村に勝利。9.18 DEEPvsBCでスンミンと対戦)中村大介(牛久と1勝1敗、ミンウ、青井に敗れる)鈴木博昭(平本、青井に連敗も西谷をTKO)久保優太(太田に敗れるも、奥田、木下に勝利)中田大貴(堀江、芦田に判定負け)YA-MAN(三浦孝太に勝利)ビクター・コレスニック(※ライト級で岸本にKO勝ち。フェザー級ファイター)
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント