リベンジマッチを制し、王座に就いた乙津
2023年8月6日(日)東京・後楽園ホールで開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.3』の一夜明け会見が、7日(月)都内にて行われた。
トリプルメインイベント第3試合(第7試合)のKNOCK OUT-REDバンタム級王座決定戦3分5R延長1Rで、心直(REON Fighting sports GYM)を判定3-0で破り、新王座に就いた乙津陸(クロスポイント大泉)が出席。前夜の試合を振り返った。
「正直、勝ててホッとしています。なんかまだあまり実感がなくて普通ですね。いつもと変わらないんですが、これから変わっていくんだろうなと考えています」と19歳で王座に就いた乙津。
心直には昨年12月に完封負けしているが「前回の試合は距離を取られて俺が入れない状況で判定まで持っていかれて。そこは改善して、ステップを踏んで相手がやりづらくする練習を積んできて。ちょっと考えすぎた部分もあったんですが相手が困惑したのかなと思ってよかったと思います」と、ステップを取り入れたことが前回との大きな違いだとした。
攻撃に関しては「入っていると思ったのは前足のカーフキック。ちまちま蹴っていました。前回前蹴りでやられたけれどそれが使えなくなるかなと思って蹴っていって。実際、相手は使えていなかったのでそこで上手く出来たかなと思います」と、前蹴りをカーフキックで封じたのが良かったと振り返る。
ミドルキックでポイントを取られたとは思わなかったかとの質問には、「ミドルはダメージがなくて、自分的にはミドルを蹴ってくると思ったので絶対に返しを入れて、それでイーブンだと思っていました」と対策していたという。
最終Rに心直がハイキックを当てたところ、アピールしていたのはなぜかと聞かれると「自分が鼻血が出ていてそれをアピールしていたけれど、全然“は?”って感じでした。レフェリーにも『試合に集中しろ』って怒られててバカだなと思いました(笑)」と説明。
5Rを戦い抜き、「絶対に勝ったなと終わった瞬間に思いました」と、勝利を確信していたとする。
リング上での心直との会話は「とりあえず後は俺に任せろ、後は俺が引っ張っていくと。それだけです」と、KNOCK OUTは自分が引っ張っていくと話したと言い、「彼は深々と頭を下げて『ありがとうございました』と言っていました」と、特に会話はなかったそうだ。
試合前日の記者会見では、不遜な態度の心直に激怒した宮田充KNOCK OUTプロデューサーが「こんなモラルの無い選手には絶対に負けるなよ」と檄を飛ばされ、「自分でも絶対に勝たないといけないと思っていましたが、まさかのプロデューサーから言われたので圧が凄かった」と笑った。
これで因縁に決着がつけられたと思うかとの問いには「まだ落ち着かないですね」ともやもやしたものがあるとし、「1勝1敗なので(3度目の)可能性はあるのかなと思っています」と話す。
試合後には、来週が誕生日だという所属ジムの外代表のためにバースデーソングを観客と共に歌い、外代表を号泣させて「やってよかったなと思いました」と笑顔に。
今後に関しては「昨日試合が終わったあとにも言いましたが、今ずっと足踏みしている暇はないのでBLACK(ヒジ打ち無し、ワンキャッチワンアタックルール)の王座を狙いに行ってバンタム級で敵なしになろうかなと考えています」と、RED(ヒジ打ち&首相撲あり)ルールに続いてBLACKルールでもバンタム級王座を獲りたいとし、K-1 GROUPとの対抗戦にも「出てみたい。面白そうだなというのはあります」と意欲を見せる。
最後には「やっと念願のベルトが巻けたんですけれど、もう一個獲りたいのでそこへ向けてまた頑張るので、皆さんもついてきてください」とファンへメッセージを送った。