2023年8月6日(日)神奈川・横浜大さん橋ホール『Shimizu presents BOM 43』のメインイベントにて、ムーンペット・ラチャノン(タイ)と対戦する朝陽・PKセンチャイムエタイジム(=品川朝陽/PKセンチャイムエタイジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。
朝陽は吉成名高と共にジュニア時代から様々なアマチュアタイトルを獲得し、プロ転向後も強打を武器にMA日本フライ級王座、ルンピニージャパン認定スーパーバンタム級王座、WBCムエタイ世界スーパーバンタム級王座、ムエサイアム・イサーン・バンタム級王座などのタイトルを次々と獲得してきた。現在はBOMだけでなく、ONEと正式契約中の日本人ファイターの一人で2021年12月にONE初参戦を果たしたが、のちにONEムエタイ世界ストロー級王者となるジョセフ・ラシリに初回KO負けを喫して世界の壁の厚さを痛感させられた。昨年9月にはBOMにてIPCC世界フェザー級(57.15kg)王座決定戦でタイ強豪ペイム・バンライカンケンドンを4RKO。同年11月には日本人選手が7人も参戦したONEシンガポール大会でただ一人勝利をものしている(ルイ・ボテーリョに判定勝ち)。
――昨年9月のBOMで行われたIPCC世界フェザー級(57.15kg)王座決定戦でタイ強豪ペイム・バンライカンケンドンを4R KOして以来、久しぶりの日本での試合が決まりました。
「海外での試合だと世界と戦っている感覚がするので凄く好きなんですけど、日本だと周りの方々が会場で応援してくれ、それだけで心強くなるので今回は凄く楽しみです。(吉成)名高、(吉成)士門、(奥脇)竜哉とジム仲間はタイでの試合が決まっていたりしていたので、いい刺激を受けながら練習をずっと続けてこれました」
――前戦は昨年11月のONEシンガポール大会ではルイ・ボテーリョに判定勝ち。日本人選手が7人も参戦した中でただ一人勝利でした。
「海外のリングで結構ギリギリの判定勝ちでしたが、ああいう形で勝ちをもぎ取れたことは大きな経験になり、自信にもつながりました。中川(夏生)会長が来られず、セコンドにはトレーナーのパコーンさんが付いてくれました。パコーンさんは気持ちで戦う選手なので、試合前から『気持ちだけは折れちゃダメだよ』とずっと言ってくれたことで『パコーンさんがセコンドに付いてくれているから大丈夫』と思い込めたことが自分の中でも大きく、勝ちにもつながったのかなと思います」
――今回の試合後、ONEでの次戦も決まってますか?
「ちょうど7月末が契約更新期限なのですが、もっとBOMなど国内で試合をしたいと思い、一度ONEとの契約を切りました。これからもっと経験を積んで、またONEから契約の話があれば出たいと思います」
――それで大会ポスターの朝陽選手バージョンのキャッチが“ONEからの帰還。”なんですね。
「そうですね。ジムのメンバーはタイで結果を残していく中で、士門が8月にタイでプロムエタイ協会のタイトルマッチが決まっていて、自分もタイでムエタイのベルトをしっかり獲ったり、RWS(ラジャダムナン・ワールド・シリーズ)に出場することが今の大きなモチベーションになっています。RWSだと通常のムエタイの5Rとは違って3R制で、やり慣れていて力を出し切れて倒しやすいラウンド数ではあるのでそこでも勝負していきたいと思います」
――ルールは違いますが、国内だと同階級のフェザー級戦線が盛り上がっていますが意識してますか?
「お話が来て、中川会長のGOサインが出れば全然やりますが、国内で僕がやりたい選手はそんなにいません。ネームバリューだけでいったら、龍聖選手とヒジ打ちありで出来るなら全然やりたいですね。今はとにかくたくさん試合をやりたいです。今回はKOで倒し切ることが目標なので、怪我なく次の試合にすぐ備えていきたいと思います」
――今回の相手ムーンペットは150戦120勝28敗2分の戦績を持つ27歳で、これまでにプロムエタイ協会とムエサイアムのタイトル獲得歴があるということですが、他に何か情報は入手してますか?
「全然情報がなかったのですが、1試合をダイジェストで見ただけなのでどういう選手なのか掴めておらず、身長は自分と変わらないぐらいとしか聞いてないので怖い部分もあります。前回のBOMのペイム戦では最後に倒せましたが、試合前は同じ状況で苦戦してしまったので、今回は1R目からしっかり試合を支配していけたらなと思います。一発一発を当てていくのも僕の魅力かと思いますが、今後のムエタイ試合にも備えてしっかり試合の流れの中で勝つことをテーマにしています」
――前回のBOMのペイム戦でのKO勝ちが凄くインパクトがあっただけに、今回もそれ以上のKO勝ちを求めているファンもいそうです。
「やっぱりそうですよね。いつもチケットを買ってくださる方がたくさんいるんですけど、『いつものKO見せてね!』と言ってもらえるので、それに頑張って応えようと思います」
――どの技でKOしますか?
「やはり得意な左ボディ、左フックは常に狙っていきたいんですけど、今回の試合はヒジを狙っていきたいなと。いつものパンチラッシュの中にヒジを混ぜていく色んなコンビネーションを出し、“ヒジありのフェザー級最強は朝陽”だと証明するような試合をします」
――今回、タイで行われているムエタイ大会と同じく、メインイベントは中盤の第7試合目に組み込まれました。
「久しぶりの日本での試合なのに、中川会長が期待を込めてメインに組んでくださったと思うので、その期待に全力で応えようと思います」
――最後にファンにメッセージをお願いします。
「久しぶりの日本での試合ですが、『相変わらず朝陽のKOはいいな』と思ってもらえるKO勝ちをしますので、応援よろしくお願いします」