2021年7月、KNOCK OUT-REDライト級王者となった重森が新たな気持ちでKNOCK OUT参戦
2023年8月6日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.3』にて、元タイ国BBTVスタジアム・ライト級王者のバットマン・オー.アッチャリヤー(タイ)と対戦するKNOCK OUT-REDライト級王者・重森陽太(Eight Weapons)のインタビューが主催者を通じて届いた。
今回、2年ぶりの『KNOCK OUT』参戦となる重森は、この間にデビューから所属していた新日本キックボクシング協会を離れ、独立して『KNOCK OUT』を主戦場に選んだ。節目の一戦で重森が期しているもの、そしてその先に見据えるものとは?
──6月の後楽園ホール大会ではリング上から挨拶されて、今回独立しての初戦が『KNOCK OUT』のリングになりました。これは、今後も『KNOCK OUT』を主戦場にしていくということなんでしょうか?
「そうですね。私の希望としてはそういう気持ちです」
──そもそも『KNOCK OUT』のチャンピオンでもあるわけですが、それでも進路としてはいろんな選択肢もあったと思います。その中で『KNOCK OUT』を選んだ理由というのは?
「もちろん今チャンピオンというところもあるんですが、『KNOCK OUT』には旧体制の時からずっと参戦していて、思い入れというのもあります。そして、国内のイベントで一番面白くなりそうなのが『KNOCK OUT』だなと思っていて。今の体制になってすごくベンチャー企業的というか、ここからグイグイ伸びてくるんだろうなという雰囲気が感じられるのがいいんですよね。すでに盛り上がりきっているところに行くのは、何となく気分的に違うなというのもあったし、ここから日本一だったり、世界規模に育っていけるようなイベントに参加させてもらえるんだったら、その方が面白いなと思いました」
──「面白くなりそう」というだけでなく、自分の手でもっと面白くしたいという気持ちですか。
「本当にそうですね。チャンピオンとしての責任もあって、このままフワッと消えるわけにもいかないですよね。チャンピオンの1人として、しっかり盛り上げていきたいと思っています」
──というところで、今回はタイのバットマン・オー.アッチャリヤー選手との対戦になりました。改めて、相手の映像を見て目を引いた部分というのは?
「激しく打ち合う選手という紹介の仕方をされていたり、ハイキックでKOしている映像が注目されているようなんですが、実はその部分は何とも思っていなくて、テクニックがすごくあるという部分に一番目が行きましたね。最初に触れたのがハイキックで秒殺KOの試合の動画だったんですけど、あの勝ち方には正直、何とも思わなかったんですよ。『ラッキーでよかったね』というぐらいで。でも他の試合を見ていくと、何でもできるし、試合の組み立て方もすごくうまいしで、そういうテクニックの方に注目させられました。ヒジを打つタイミングもすごくうまいので、そこは気をつけなきゃなと思っています」
──ただ、先日のカード発表会見では、相手に対してかなり自信があるように見受けられました。
「はい、自信はあります。実績はすごい選手なんですけど、自分のなりたい姿だったりとか、目標にしているところというのはもうちょっと上になるのかなと。もちろんすごく強い選手だとは思いますが、今後、自分が世界で戦っていけるような選手になるためには、ここはしっかりクリアしないといけないんじゃないかなと自分の中で解釈して、そこまで気負わず、のびのびと試合できればと思っています」
──では、どんな試合にしたいですか?
「たぶん、最低限ダウンは取らないと、ポイント差がつかないと思うんですよね。ディフェンスもリターンもすごくうまい選手だし、リターンに関しては自分もしっかりするように常に意識しているので、判定でボロ負けしたということもあんまりないんですよ。なので、お互いにハッキリと点を取る瞬間がないと勝てないと思っていて、今までとはちょっと違って、倒せる技を何個か用意して試合を組み立てたいと思っています」
──それはこれまでの試合とはやはり意識が違うということですね。
「これまでは、変な話……あんまりよくないなとは思うんですけど、流せば勝てたんですよ。日本人相手なら、テクニックでは負けることはないので。差し合って、もらわなければ試合もコントロールできて勝てるんですけど、今回の相手はそういった差し合いだと、もしかしたら自分よりちょっと強いんじゃないかなと思うんですね。ですので、バッとまとめるとか、一発多く狙うとかで差をつけていかないといけないんじゃないかなと思ってます」
──しかも試合は3Rですよね。だからあまり見ているわけにもいかないのかなと。
「そうですね。相手のレベルもあるので、いきなり突っ込んでいくことはないですけど、常に何かしら狙っていくということは意識します。いける時にガッといかないと、時間がなくなっちゃうので」
──そのあたり、これまでの戦い方から『KNOCK OUT』仕様の戦い方に移行するという感じですか?
「それはありますね。これまでは5Rの試合が多くて、ムエタイらしく1・2Rは見て、3・4・5Rをしっかり取るという流れが身についていたんですけど、最近は3Rの試合が多くなっているので、そこには適応していかないといけないなとは意識しています」