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【UFC】平良達郎が、7.8『UFC 290』緊急出場! メキシコの“ピットブル”とキャッチウェイト戦「残りの期間しっかり準備して、思いっきり戦ってきます」(平良)

2023/06/28 12:06
 2023年7月8日(日本時間9日)米国ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催されるナンバーシリーズ『UFC 290: Volkanovski vs. Rodriguez』に、日本の平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が出場することを、平良をマネージメントするイリディウム・スポーツ・エージェンシーおよび所属の松根良太代表が28日、発表した。  平良は「試合が決定しました。残りの期間しっかり準備して、思いっきり戦ってきます!!」と、24日に対戦相手の体重超過による試合消滅からの急転直下の参戦に向け、SNSに意気込みを記した。  対戦相手は、メキシコのエドガー・チャイレス。MMA10勝4敗で、今回がUFCデビュー戦となる。試合はフライ級(125ポンド・56.7kg)ではなく、緊急参戦のチャイレス側の希望により、130ポンド(58.96kg)契約で行われる。  平良は、24日のUFCフロリダ大会でクレジソン・ホドリゲス(ブラジル)と対戦予定も、ホドリゲスが3ポンド(1.3kg)の体重超過。陣営はホドリゲスが2試合連続の体重超過のうえ、前戦で白星を掴んでいることも鑑み、試合を受けないことを決めていた。  それから14日後の試合決定。平良にとって2週間、体調を保って試合に臨むのは昨年5月のUFC第1戦以来となる。  そのときは4月30日にカルロス・カンデラリオが大会直前に食中毒で欠場。5月14日大会で仕切り直しの同一カードが組まれたため、平良は2週間後に再び水抜きを経験している。試合は、平良が判定勝ちも3試合連続の一本勝ちが途絶えていた。  さまざまなリスクもあるなか、平良はそれでも一度は試合に向かった身体をある程度キープし、今回も2週間後の試合に向かうことを望んだ。会場は、これまで練習拠点としてきたラスベガス。エクストリーム・クートゥアーやUFC PIで再度、追い込みを行う。対戦相手もスクランブル参戦のため、試合はキャッチウェイトの130ポンド(58.96kg)と、フライ級リミットより5ポンド重い体重で戦うことが決定している。 [nextpage] 「ピットブル」チャイレスの10勝はすべてフィニッシュ勝利  ホドリゲスの代替選手のチャイレスは『Combate Global』フライ級王者で、戦績は10勝4敗。6つの一本勝ちと4つのTKO勝利を記録しており、すなわち白星のすべてでフィニッシュ決着で勝利していることになる。メキシコでは王者ブランドン・モレノのトレーニングパートナーを務めていた。 “ピットブル”の異名を持つ通り、立っても寝てもアグレッシブなファイターで、スタンドでは基本はオーソもサウスポーにも構え、スイッチしての左の鋭い蹴りも武器とする。また勝負どころのラッシュも脅威で、組んでのヒジ・ヒザなど近距離の際の打撃に加え、身長は170cmながら、183cmのリーチを活かした打撃は左前手のジャブ、フック、さらに遠間からのカーフキック、ボディキック、そして下がりながらの跳びヒザにも注意が必要だ。  2022年8月に『コンテンダーシリーズ』で現在7勝無敗のクレイトン・カーペンターに判定負けも、右アッパーでの飛び込み、カーペンターの右ストレートにカウンターの垂直の“その場跳び”の跳びヒザ蹴りをかすらせ、その直後のカーペンターの左に、シャープな左フックを内側に振りぬきカーペンターの腰を落とさせている。  一方でCombate時代から腰が並外れて重いわけではなく、カーペンターにはダブルレッグテイクダウンで背中を着けさせられて敗北しており、平良としては、立ち合いで強打をもらわないこと、下からのヒジ等の打撃や、たびたび仕掛けてくる三角絞め・腕十字のコンビネーションに注意して組み技で上回りたい。  チャイレスは2020年9月の「UWC 23」で、平良が2023年2月のUFC前戦で1R 腕ひしぎ三角固めで一本勝ちしているヘスス・アギラーにUWC王座戦でギロチンチョークで一本負けしていることもあり、精緻な寝技では平良に分があると思われるが、試合は130ポンド(58.96kg)契約だ。  チャイレスは2022年1月の「Naciones MMA 3」で130ポンド試合を経験しており、そのときは1R パンチでTKO勝ちしているため、今回も力強いパフォーマンスを見せるだろう。対する平良にとっては、オクタゴン2戦目のCJ・ベルガラ戦が、ベルガラの3ポンド(約1.36kg)体重超過で129ポンド契約で戦い、2Rに腕十字を極めているため、2週間かけての130ポンドでの体重調整は可能と判断しての出場となる。  チャイレスは8月にいったんコンテンダーシリーズ再挑戦が決まっていたが、今回の平良の試合消滅を受け、UFC本戦に抜擢されたことで、高いモチベーションを持って試合に臨んでくるだろう。  平良にとっては、8月26日のシンガポール大会出場も候補に挙がるなか、コメインで「UFC世界フライ級選手権試合」の王者ブランドン・モレノ(メキシコ)vs.挑戦者アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)が行われるナンバーシリーズの『UFC 290』で戦うことは、同階級のランカーたちに存在感を示す試合になるだろう。  同日のフライ級戦では、モレノvs.パントージャに加え、チャイレスを下したヘスス・アギラーvs.ホドリゲスに敗れたシャノン・ロスの試合も組まれており、ランキング入りを目指す平良としては、ノーランカーのなかで頭角を現す試合が望まれる。  試合中止から2週間後、勝利が全フィニッシュのメキシコ王者との危険なキャッチウェイト戦に向け、平良は日本人選手として約8年半ぶりの4連勝を目指す。なお、試合は日本時間の7月9日(日)午前7時から、UFC FIGHT PASSおよびU-NEXTにて配信予定だ。
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