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【Bellator】セルジオがパトリシオ下し、バンタム級王座防衛! ライトヘビー級は“酔える”ロメロをネムコフがかわして判定防衛、ラバダノフが元ONEバウシュトに辛勝、ダゲスタンのクラマゴメドフが11連勝! コーガンがサンチェス下す=『Bellator 297』

2023/06/17 07:06
【Bellator】セルジオがパトリシオ下し、バンタム級王座防衛! ライトヘビー級は“酔える”ロメロをネムコフがかわして判定防衛、ラバダノフが元ONEバウシュトに辛勝、ダゲスタンのクラマゴメドフが11連勝! コーガンがサンチェス下す=『Bellator 297』

(C)Bellator/sergiopettis

 2023年6月16日(日本時間17日)米国シカゴのウィントラスト・アリーナにて『Bellator 297: Nemkov vs. Romero』(U-NEXT配信)が開催された。会場に規定の台数の救急車が揃わなかったため、試合開始が遅れ、プレリミナリーの数試合がポストリムとしてメイン後に回され、大会は進行しした。


【写真】コメインでパトリシオ・ピットブルの三階級制覇を阻止したバンタム級「正規」王者のセルジオ・ペティス(左)と、GPを制して「暫定」王座に就いているパッチー・ミックスが試合後、フェイスオフ。一回り大きなミックスと対峙し、セルジオは背伸びをして両者笑顔に。(C)Bellator

▼Bellator世界ライトヘビー級選手権試合 5分5R
〇ワジム・ネムコフ(ロシア)王者 17勝2敗
[判定3-0] ※49-46×3

×ヨエル・ロメロ(キューバ)挑戦者 15勝7敗
※ネムコフが4度目の王座防衛

 メインイベントのライトヘビー級タイトルマッチ。

 王者のワジム・ネムコフ(ロシア)と挑戦者で同級3位のヨエル・ロメロ(キューバ)が対戦。

 ネムコフは現在10連勝中。2015年のRIZINワールドGP準決勝でイリー・プロハースカと対戦するなど日本マットを経て、2017年からBellator参戦。2020年にライアン・ベイダーを2R TKOに下し、ライトヘビー王座戴冠。2021年からの同級GPでも決勝でコーリー・アンダーソンに判定勝ちで優勝&3度目の防衛に成功している。

 対するロメロは、2000年シドニー五輪レスリングフリースタイル銀メダリスト。UFCで8連勝など活躍後、2021年からBellator参戦。フィル・デイヴィスにスプリット判定で敗れたものの、2022年5月にアレックス・ポリッツィを3R TKO、9月にメルヴィン・マヌーフを3R KOに下している。

 ネムコフのV4か、ロメロが王座奪取なるか。ネムコフのセコンドにはエメリヤーエンコ・ヒョードルがつく。

 1R、サウスポー構えで前傾気味にガードするロメロに、オーソから下からの前蹴りを突き上げるネムコフ。ロメロは左スーパーマンパンチ、インローでネムコフのバランスを2度崩す。

 金網に詰めて右の後ろ蹴りを突き刺すネムコフ。さらに右ストレート。押し戻すロメロだが手数は少ない。ワンツーから左ハイに繋ぐネムコフ。右のスーパーマンパンチ、右後ろ廻し蹴りも見せる。

 2R、ワンツーから左ミドルを突くネムコフ。ロメロの飛び込みにはステップでかわし、右の三日月蹴り、左ミドルを突く。右のダブルで前に出て右ハイもブロック上に突くネムコフ。さらにワンツーの右にロメロはのけぞる。

 左ロングフックは空振りのロメロ。ネムコフの素早い左ジャブがロメロをとらえる。ロメロの左の蹴りの打ち終わりに左右を突くネムコフ。右から左ミドルを右脇腹に突く。ワンツーの右を届かせるネムコフ。ロメロは金網背に足が止まる。

 3R、右の関節蹴りを前足に突くロメロ。スタンドで右のハンマーパンチにネムコフも距離を取る。ワンツーで押し返すネムコフに、ロメロはまたも右関節蹴り。しかし、ネムコフはワンツーから右アッパー!

 アゴが上がるロメロは金網に後退。金網にくぎ付けにして左右を突くネムコフ。左の大砲を狙うロメロに、それをさせないネムコフ。いったん距離を取り、ワンツーから左ハイ! かろうじてガードするロメロだが後退。

 右を被弾したロメロだが、口をぱくつかせて死んだふりの酔拳で応戦。左を強振。ネムコフの左ハイをかわしての左フックでの押し込みでネムコフが尻もちをつく!

 立ち上がるネムコフにロメロはまたも下を向いて酔拳のごとく身体を上下に揺らせる。

 4R、入りから身体をゆらゆらさせてダメージを隠してチャンピオンシップラウンドに臨むロメロ。上体を下げてレベルチェンジのフェイントも。ガードを固めて前に出るロメロに場内からはロメロコールも。

 回りながらジャブで出入りはネムコフ。口を開けて呼吸するロメロのニータップに、ネムコフは左右にサークリングしてジャブを突く。

 右ハイもガード上に。ロメロはスーパーマンパンチの飛び込み、右アッパーを強振もかわすネムコフ。ロメロの右目は腫れる。

 5R、ワンツーの右を突くネムコフ。ダブルレッグも見せるが、ここは切るロメロ。サウスポー構えのロメロは左ロー。ネムコフは左に回りながらジャブから右。左のスーパーマンパンチ、右アッパーも振るロメロだが単発。詰めるロメロ。

 ネムコフは左ジャブからヒザを掴みに行くが、ここは反応するロメロ。左で差してテイクダウン! 下からの蹴り上げを担いでパスするロメロだが、下のネムコフは下から抱きついて頭を尻の下に置いてパンチを凌ぎ、ゴング。

 判定は3-0(49-46×3)でネムコフが勝利し、ライトヘビー級王座を防衛。ロメロは被弾しながらも身体を揺らせながら逆転の1発を狙い最後にテイクダウンを奪ったが、決定打を与えることは出来ず、ネムコフが4度目の王座防衛に成功した。

 試合後、ケージの中でネムコフは「ロメロと戦えて光栄だった。その動きに少し混乱したけど、距離を保って打撃を入れる作戦を遂行した」と語った。

 また、バックステージでの会見では「相手の芝居に気を取られることなく、自分のするべきことを遂行した。オリンピアンのレジェンドとケージを共有でき光栄で意義深い試合だった」と振り返った。

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