(C)GLADIATOR
2023年6月11日(日)大阪・176boxにて『BODYMAKER presents GLADIATOR 022』が開催され、PROGRESSフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王者決定トーナメント準決勝2試合が行われた。
同級王座には、2023年1月に森戸新士を下したジョセフ・チェンがついているが、チェンから主催者に、「来年のADCC世界選手権出場を目指しており、11月に実施されるオセアニア・アジア予選まで、PROGERSS王座の防衛戦を行うために来日することは困難で、再来日は2024年になる」との連絡があり、PROGRESS実行委員会が「暫定王座」の制定を決定。『GLADIATOR 022』より4人参加の王座決定トーナメントを実施することになった。
この日の準決勝(5分2R。決勝は5分3R)では、森戸vs.網藤、世羅vs.網藤の2試合が組まれ、決勝戦は10月1日の『GLADIATOR023』(176box)で実施される。
▼第11試合 PROGRESSフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王者決定トーナメント準決勝 5分2R
〇森戸新士(LEOS JIU JITSU ACADEMY/藤田柔術)
[判定4-3]
×網藤雄太(SPARK)
※森戸が決勝進出
森戸は、2019年JBJJF黒帯ランキング1位、2021年JBJJF全日本選手権黒帯ライト級優勝の国内トップクラスの柔術家。2022年1月よりPROGRESS提供グラップリングマッチをリードし、これまでタイトル戦を含め3勝2敗という戦績を残している。また、5月28日に行われたJBJJF全日本ノーギ柔術オープントーナメントでも、エキスパート・ミドル級と無差別級を制し、ダブルゴールドに輝くなど国内トップの力を見せつけている。
今回のトーナメント出場に向け、「暫定王座を懸けたトーナメントに参戦できて光栄です。しっかり優勝して、もう一度ジョゼフ・チェン選手に挑戦したいです。新しく鍛えてきた技術もたくさんあるので、GLADIATOR/PROGRESSの舞台で披露します」と、正規王者に挑戦するために、トーナメントを勝ち抜き暫定王座を獲得する意気込みを語っている。
対する網藤雄太は、4月の「GLADIATOR CUP」でエキスパート77.1kg級で優勝した鹿志村仁之介に2回戦で敗れたものの、運営陣の評価も高く、今トーナメントに抜擢された。アマMMAで13勝6敗、プロでは1勝3敗ながらケージでの試合経験は豊富で、三角絞めを得意とする。
網藤は、「対戦相手の森戸選手は柔術界のビックネームですが、PROGRESSルールなら僕の方が強いと思っています! 無名の僕ですが今回の試合で皆さんに名前を覚えて頂けるような熱い試合をします」と意気込む。
1R、森戸がシングルレッグでテイクダウンを奪い2P。金網まで這って立とうとする網藤をスタンドバックからコントロール、マウント、脇を開けさせて右足もすくって腕十字へ。その瞬間に上体を上げてグリップを切って立った網藤がスクランブルの1Pを獲得。
シングルレッグを狙う網藤だが、差し上げる森戸は、スタンドでギロチン狙い。シングルレッグでテイクダウンの2Pを追加。森戸はマウントから腕十字狙いから多少強引に三角絞めも網藤は引き込ませず。
2R、網藤はケージに押し込んでのシングルレッグから軸足を払ってテイクダウンも尻を着いた森戸がすぐに立ち上がりポイントならず。森戸はツーオンで引き出してバック狙いも網藤もさせず。
4-1のままシングルレッグに入る森戸。股間に挟むも足を抜く網藤。ダブルレッグも差し上げる森戸。ヒザを着いてシングルレッグの森戸も金網背に足を戻す網藤。
体を入れ替えた網藤は、金網に押し込み、シングルレッグから軸足を小内刈で刈ってテイクダウンで2Pを獲得。4-3。下から森戸は足関節を狙い、逃げ切った。
試合後、世羅がケージインし、コメントを求められて「宣言通り、今回は一本勝ちできて良かったです。順当に森戸選手が勝ち上がってきて、強さは前から知ってますけど、ここまで来たら決勝は一本勝ちして優勝しようと思います」とマイク。
森戸は「山口と広島でLEOS柔術道場をやってます。前回、ウェルター級タイトルをかけたジョセフ・チェン選手には、開始早々立ちの攻防でテイクダウンを取られて、そのままの流れで何もできずに負けたので、今日は立ちで勝負しようと思って、こだわって戦って結構、疲れてしギリギリで勝てました。世羅選手との10月の決勝に向けて、良いパフォーマンスができるように整えていきます」と語った。