(C)ONE Championship
2023年6月10日(土)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Fight Night 11: Eersel vs. Menshikov』のメインイベントにて、ドミトリー・メンシコフ(ロシア)を挑戦者に迎えてONEライト級ムエタイ世界王座の2度目の防衛戦に臨むレギン・アーセル(スリナム)のインタビューが主催者を通じて届いた。
アーセルは15歳でムエタイを始め、プロに転向するとすぐにオランダ国内には敵がいなくなり海外へ相手を求めた。2016年11月に『Lion Fight』にて世界スーパーミドル級王座をTKOで奪取すると3度の防衛に成功。2017年5月には『Mix Fight Gala』の78.5kgトーナメントでも優勝している。ONEには2018年4月から参戦し、2019年5月にニキー・ホルツケンに判定勝ちでONEキックボクシング世界ライト級王座を獲得。その後、4度の防衛に成功すると2022年10月にはONEムエタイ世界同級王座決定戦で勝利、キックボクシングルールとムエタイルールの統一王者となった。3月にシンサムットをKOして初防衛にも成功。最後に黒星が付いたのは2016年3月で、7年間無敗・21連勝中だ。
メンシコフはロシア国内で7戦を経験した後、2018年9月からGLORYに参戦。3戦全勝をマークしたが、2022年のロシアによるウクライナ侵攻に対する抗議としてGLORYがロシア戦士全員との契約を解除したため、その後はムエタイファクトリーやフェアファイトなどロシア国内の大会で試合を行っていた。今大会からONEに初参戦する。現在11連勝中で戦績は27勝(19KO)2敗。
僕はファイトIQと攻撃性も持っている
「少し驚いたと同時に、そうだろうなとは思いました。だって、タイトルマッチにふさわしい選手が他にいるのかっていうのもありますから。彼はGLORYで2位だったから、この試合にはふさわしいと思います。彼は無敗だし、彼にとっては良いことですね。逆に僕にとって新しい挑戦であり、この試合はキックボクシングでなくて、ムエタイですよね。YouTubeで彼のムエタイの試合を探したけどあまり出てこなかったので、彼のパフォーマンスがどうなるのか楽しみです」
――相手がムエタイルールに切り替えるのに苦労すると思う?
「いいえ、そんなことはないと思います。彼も僕と同じくファイターであり、彼は適応できると思います。試合をしてみればわかると思います」
「そうですね、今回の試合は4オンスのグローブを使った4回目の試合です。だから、徐々に4オンスのグローブの感覚に慣れてきています。6月10日のリングでもそれが発揮されることを願っています」
――キックルールとムエタイで好みはあるか?
「正直、僕にとっては、ムエタイかキックボクシングか、あるいは両方かは問題ないです。両方のスポーツが自分にとってチャレンジであり、私はチャンピオンでもあるので、両方を守ることが重要であって、またチャレンジです。自分のレガシーを築くためにも、両方が重要であり、両方の競技が好きです。だから、どちらのスポーツで試合をしても僕には関係ないです。キックボクシングで戦っても問題ありません」
――今回の相手に向けて特別調整することはあったか?
「いいえ、トレーニングキャンプで何か変えることはなかったです。今まで通りですね。彼がボクシングで非常に優れていることを知っていたので、少しボクシングに焦点を当てました。それぐらいですかね。大きな変更はありませんでした」
「彼はとても良いファイターだと思います。彼はプレッシャーをかけてくるタイプだと思うし、フックを振り回すタイプです。それに戦績では多くのノックアウトを記録しています。だから、僕の名前を再び試されることになるんじゃないですかね。相手が強ければ強いほど、僕もより良いバージョンになります。試合に向けて興奮していますよ」
――自分のアドバンテージは?
「彼に対する最大のアドバンテージは、僕がONEチャンピオンシップでの経験を持っていることであり、また5ラウンド戦の経験も彼に比べて豊富です。彼は数年間5ラウンド戦を戦っていないので、彼の身体にとっては、新しい経験になるでしょう。僕はファイトIQと攻撃性も持っていますので、それらが彼に対してのもう一つのアドバンテージです。相手にとっては、これが初めてのONEであり、試合前に彼に対して多くのメディアの注目が集まったりするし、そういうのをファイトウィークに対応していくのもは簡単ではないので、それも僕のアドバンテージですよね」
「今、21連勝中。最大の要因は自分自身を信じることと努力だと思います。努力と献身です。正しいマインドセットを持てば、どこにでも行くことができます。僕は世界チャンピオンになりたかったし、今、世界チャンピオンです!目標は今、世界チャンピオンとしての地位を維持することであり、正しいトレーニング、マインドセット、ファイトIQを持っていれば、ONEチャンピオンシップで長い間世界チャンピオンとしていられると思っています」
――この試合後の展望は?
「これは多くの人に尋ねられます。僕の階級には世界中にたくさんの選手がいます。今、アジアでは誰もデミトリー・メンシコフを知らないかもしれませんが、世界中には十分な実力のある選手がいますし、ONEが見つけ出すと思っています。だから、僕は階級を上げるわけでも下げるわけでもありませんし、今はMMAも選択肢にはありません。僕には守るべき2つのベルトがありますから。短期的にはMMAは頭にありません。ただし、もしONEが良いオファーを出してくれれば、将来的には考えるかもしれません」
――日本のファンへメッセージを。
「日本のファンの皆さん、応援ありがとうございます。6月10日、ぜひABEMAで応援してください。戦争になります!アリガトウ」